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短歌と回文の会コミュの短歌

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コメント(477)

老いるとは痛むことかも身奥の痛み膝関節の痛み そのほか
遥かなる燈台の灯に指呼さるる死後の記憶が痛みて居るを
シースルー・エレベーターに囚はれて昇天のさまに運ばれてゆく
?はて、赤信号の真上に点る青信号・・・と思ったら満月でした
煉瓦のごとき本二つ持ち定年近き職場へ通ふ なべて茫々
つくづくと鏡を見れば真球のまなかに目鼻なか突き出てゐたる
水族館の水族のごと街の灯が閃き過ぎてなにものこらず
滴りを伝ひてゆけばぐざめざなゴム管として身体はあり
ショートレンジの撃ちあいのように卵を投げ合って僕ら別れたきさらぎのあさ

生き残ってしまった朝に猫投げてぼくらに何が足りなかったか

川床に融け残る雪 ころしたいやつ山ほど居たのに 氷踏み割る

ひとつだけ言えることだが混沌のはじまりも歌おしまいも歌

ぼくたちはたぶんずうっとひとりだね 蒼穹をいくつ焦がして星が落ちても
ゆわゆわとビーフシチューを啜りつつ「眩暈(イリンクス)」とう遊びをあそぶ
朝の陽ざしはバス停にまで延びてきて春までの距離をひとあしちぢむ

転調しまた転調すギャルゲーのオープニングにえいえんはある
あはれあれネットの海に踏み惑ふはたてに5ちゃんねるの草原
ヴァルガス・ジョサ読み進むときまなうらへ熱帯雨林の影燃え上がる

わが家系われにて滅ぶこと思へば真夜の鏡に笑みを煮零す
田園へ出でざる鴉電線に おまへもコミュニケーション・ゲームの敗者か

John Broun’s body流れて観客のたれも居らざる西部劇の仕舞か
あたためますか?おねがいします。引き落とされる限度額いっぱいまでのぼくたちの愛

さようなら、ぼくの幽霊。闇から闇へわたるときどこかへきみを落っことしちまった。

ひらひらとフリックしてるどれかが蛇の舌 いつか私が殺した筈の
観覧車が雲で見えなくなったから今日から春と決めにけるかも
ハロウィンもバレンタインもホワイトデーも疾(と)く過ぎて匿名の日々かくも麗し

物慾の減ずるは死に近きかなamazonの欲しいものリスト払(な)くなる

喫煙てふひとつの文化滅べるをBogie居ませば何と聴かまし

なにものかわたしの傍を通り抜けそのまま夜に溶けて消えけむ
目に見えぬほど繊(ほそ)く白き糸いっせいに戦ぐかな午後の会社に

さよならがいちばんつよい ゆうぐれにすこし傾く街の背は見ゆ
ながらへて陽のなかにありみづからの躁(あし)の影さへ永遠(とわ)に踏めぬを

バス待ちて佇ち並びゐる影たちのひとつひとつを手持て起こせり

生活に「ひかり」とルビを打ちて消しふたたびを消し三たび消すかも

あんなふうに駈けることはもうない子どもらのまっすぐ前を向いたまなざし

イヤホンをはんぶんこして聴くときの夜空を月がすとんと落ちる
極く稀にわが傍らにわれならぬもの佇ちてわれと同じい動作をなせり

閉めかけのエレベーターに乗る気配して振り向けば誰も居らずき

存在の痕跡たちが騒ぐゆゑ時間も場所も揺らがり止まず

突っついてやれば雨になりさうな曇天を背に階段(きだ)を下りぬ

わが内の小さき炎だれの手も焦がさぬうちに消えてゆくらし
家じゆうが燃えてゐるがに西陽射し<煉獄>といふことばをにくむ
眼のまえの君と百億光年迂回してつながっている一つの宇宙

世界はいま黄金の伽藍 水田にタワーマンションの影ふたつ落つ

さみしさの崖をゆっくり滑り落ちていく君とならあの落暉めざして

てのひらにかこいし雨を野に放つ モハヴェの砂漠 ナミブの砂漠

とまどいは薄荷パイプの味がして根無し草なるわれをうべなう

眼は曇に花は花野ですれ違う

扉々に真白き影の隠れ居てこちらを身をり人にはあらず

キッチンに眠るあなたの耳に注ぐ世界でいちばんちいさな海を
飛ぶことに疲れた鳥は落下する落下してもう何処へも着かない

なにものも映したくない鏡あり他の鏡を壊し始める
吐き戻すむらさきの花に囲まれて見えなくなりぬコンビナートは

おしまいはグリーングリーン聞くように夕焼けている明日の夢よ

広告から顔、顔、顔が溢れ出てしんじつ顔なき国へ行きたし

かぞえてと言えばかぞえるかぞえたら君を食べてもいいか

さよならという字を書けるだけ書いて意味がわからなくなるまで書いて

かたわらに立っている水 唖者はいまチェレンコフ光のごと歌い出す
天降り来る雪のすべてが鈴ならばやかましからむやかましきかな

息継げば鈴の音せり頭の底に植えて行きしはそも何者ぞ

コンビニと進学塾と葬儀屋がおんなしくらいある町だ。住む?

慣れてない足慣れてない帽子 はつかに君の声は痛みて
トマトから春雷までを駆け抜けて永遠(とわ)のあたりで息切れをして

誤ちて読書メーターの本棚を全削除してしばらくを・・

白銅貨を投げ合う遊びに遅れつつ点々と帰路を辿りはじめる

北国の雪原のように家じゅうの床をペットボトルの残骸

定年へ七曜を切る半世紀の恩讐すべて銀河の水に流して
天才と変態が韻を踏むところ戦争と天皇と援交は踏む

ガムほどのアクリル板をはがしてはシーニュに分類していく仕事

亜光速宅配便の移送機が指の先ほど点滅したる

眠れない夜に眠れぬ夢を見るあれがぼくらのトンネルだったか

遠火事のサイレンの音修二会過ぎ今年も奈良へ行かざりしかな

細胞の一つ一つが泡立ちて敵との距離を測りていたる

剃り残しの鬚を吹くのはいましがた木々を渡ってきた風である

案山子(スケアクロウ)の首取れて剣のごときかな殺したいやつはたくさんいたのに

ちちははの長き病苦を知らざりしとうとう産まれなかった姉さん

したっけといえばしたっけと返すゆうぐれぐもはしづかになびく

わが内を流れる河よ海へ出て水平線(ホリゾン)を越え行方を知れず

ひと世さは水の滸(ほとり)に生(あ)れ出でて歌をうたいてやがて忘れつ
夢の中で不在の兄と分かちあう色とりどりの硝子のリボン

荒野こそ最悪の迷宮ならむ何処より来て何方へ去るとも知れず

杞の国の男の憂い現実(うつつ)なり爆撃機より空は落ちなむ

蚊の唸り耳より入りてぬばたまの神経叢を伝わりてゆく

花、火、人は空に向かって爆発し雨、塵、灰となって降り積む

ひとの生残らず未完死に向かう激しき放射に終わるほかなし

横目したきみをあんバタの刑に処すニキビと減量に苦しみたまへ

アラビアのロレンスを映したカメラもわがクーラーもただ気化熱の放射に依りぬ
驟雨の中を肺まで餓え歩きたり極点目指し飛ぶ鳥がいる

天気予報忌む軍隊が街角の定食屋に負け続けたり

古書肆街かたっぱしから蹴倒して地下鉄へ辿り着くBOOK OF

降り始めた街を崩してぼくたちは南の海を上書きしよう

ひかりのようにそこらに溢れいる蝶たちよ虫ピンと展翅板をまといて

ほらそこで密かに囁き合っている処刑台上のジャンヌダルクら
マンションに囲まれた滝の吊り橋を渡りて鶏(とり)の笹身を買いに

あなたから私を分けて分けきれぬ包丁が夜を震わせており

日本国を定年退職した聞かな年金なんぞは呑んで忘れて

さみしさはだれの国境ゆるされて風にふるえるインターフェイシズ

さいあくの坂を昇りて最悪の雨が地の創をつたいて海へ

河口から川を遡りて地に没すそれでも河を追いかけている

水場みな埋められて地となりしこと嘆きていたる川の幽霊
「零度のエクリチュール」探してもなしこの家は亜空間通路につながっている

空へ行く階段としも地下鉄を出でて”ヤコブの梯子”連なる

風のなかに風邪をふふむや踏切の赤き風はたぎんいろの風

シュトラウスまわれよまわれ風を孕むはたてに蜜のごとき光を

落ちてくる虹ふかぶかと抱きとめておおきな風をつかむ人あり

うっすらと溶け入るように眠りたく窓を左足の指で閉ざして

放っておけば融け出しそうな闇の中壁いちまいをへだてて眠る

秋の陽は川の流れに溶けだしてわが影などを奪いてゆきぬ

アニソンばかり懸ける喫茶にあらたまのメンタルクリニックの予約を待てり

鉛色の活字をざらり両手で流しつつ取り出した「雨」という字が降るも

風の音水の音区別がつかぬ寝室にいて森を思えば

林檎の木投げて砕けたその先をしばらく行けばぶら下がってる

Can you here meアニメがうたうでもぼくはきみのことこんなにもしらない

「戦争は悪」か確かにそうか戦争で儲けた国に囲われながら
夜を見て海をしみればその星が透けて見えたるウミボタルたち

「カタロニア讃歌」を尻ポケットに突っ込んでいずれかそけき嵐電の雨

この空をまるごと映し出すことで一羽づつ鳥を咀嚼してゆく鹹湖

水音を辿りてゆけば行き止まり、行き止まりして宵の明星

散歩とは迷うこと 森へ行く筈が天白川を歩いて帰る

辛いこと、それこそ人が生きること 雨に打たるるいちまいの葉書

そうめんの氷を川に流したりどこかにあるさペンギン畑

新聞の記事やテレビの映像を現実(リアル)と云うか夜明けの街灯

吸血鬼のコミック一冊映画を一本半そうして今夜も生き延びてゆく

自殺する機械があれば柑橘(シトラス)の香りするべし夜の灯台

顔のない眼 眼のない涙 受け止める掌も大地もなくて

傘をさす 蓋をするべき空間がひとつ生まれて梅雨より覚めぬ

学校がひとつ生まれて白滝の吊り橋一つ失われたり

ラムネ玉転がり終えるところまで付き従いて水の中風の中
紫陽花に道教えつつ右ひだり右右ひだり側は滝


森蔭に入りゆく時の眩暈(げんうん)を漕ぎゆけばふとすれ違う猫

モニターに張るフィルムに空気の玉残りて雪の降りたるごとき壁紙

たとえ八月に雪が降るともみ空には花火の匂い満ち満ちており

この部屋のどこかにフォークが落ちている傷つくまでは判らない場所

CDのつぎつぎ滑り落つ音満ちてこの夏の嘘はほんものになる

ブライアン・ジョーンズ死にたるのちの半世紀しめやかに目覚め行く翡翠

妖精や怪獣使いが出るようなアニメを花火の消える夜に見ていし

降っているつもりで尻尾に降られてるイヌネコ ブレーメンへゆく支度をしなさい
スケベな本を描くことさえ俺たちの自由の初め、帆を挙げよかし

水曜に必ず捨てる資源ゴミの袋が俺たちの気球

落ちるまでは神輿でもよし泥濘(ぬかる)んだ道を行くべく火葬場までの

迷い出でて前に幾たび佇みぬここは神社かそも寺なるか

カマキリは己がが刃をもて不条理を脱構築する術(すべ)を持ちたり

空き缶が転げた後を灰は満ち歌人になれなかったら猫になる

二人してバイクで駈け下りる身体は花火の咲(ひら)く方へ傾く

いい封筒といい便箋があって伝えたいことと伝えたい人がいるということの幸せ

退職後最も多く開くのは水辺へ近づく地図であろうぞ

平べったく白い錠剤呑み干して一日(ひとひが終わる誰に告げんか

何かしら水辺へ向かって駈けてゆくアニメが多し令和元年

水平線まで何マイル 20マイルに10マイル 蝋燭ともして渡りか行かん


すいどうみち此処より始まると書かれてをれば一歩踏み出す

街中を流るる河よな何の花とも知れず水辺に咲く舗路に入る

老婆らが我を笑えど古墳へは行かずここは緑の地獄なりけり

公園を抜けて仕舞にある舗道銀行浦の小道に続く

行く道と過ぎ越し道がわからずに通ったはずの踏切にいる

坂の上の駅に向かって歩めるに何故この道は下がっているのだ

栄行きのバスに乗りつつ栄行くバスに乗りたることを書く

今日われが儚き脳に書きしことたれにも伝えられざる不思議
こうなったらいっそ戦争になればいい 亡びなければ変わらないもの

僕らは命に嫌われて、歯ブラシにすら嫌われて、youtube見て生きていくのさ

この盆も帰ってきてはくれないね 歩道橋の上、空を見ている

老齢年金を貰いに歩くいつまでも胸に小さな夏を抱えて

ネットへは繋げなかった一日を夏の終わりの壁紙選ぶ

ロック画面はなにを選ばん初夏(はつなつ)を掴みそこねた巨大な右手

地に足をつけて議論しようと言ったよな地面なんぞは何処ににあるのだ

座ったら立ち上がれない立ったなら座れなくなる飛んだなら

ゆくりなく鎌の刃を研ぐ音ののち誰も見えざるきつねのよめいり

女から橋を一本引き出しぬ橋から川へ櫛を落とさん

夏は行く君に心のあることも無きことも一切斟酌されず
  
半世紀前のこと言い募る君と「うん」としか言わない僕が二人してこの部屋のバランスを保ち続ける

堤防を立ち上がるとき残されし蒼の帽子が風に流れき

踏めばこの砂に流れき、踏まざればこのはつなつのserpentinite(蛇紋岩)

ニーチェがその馬を抱いてい泣きたるトリノの街に狂いてみたし

わが皮膚を内から起(た)たす力とは空飛ぶ鳥の力に等し

本の上に布団を敷きて眠りたるあの遠点に戻りてみたし

公園の給水機(ウォーターサーバー)に撃たれたり
洗われて一輪挿しになっているわれを誰か叩き壊してくれぬか

一日にDVD一本と本一冊を繰り返し秋を迎える戸口に立てり

誰よりも遅くけれども遠くへ行くひとよ落ちた天空の裏側を見に

わたくしが一冊の本になるとして誤植はいくつまで許される?

寝(い)ねぎわにジョサ読みたればお話は眠りを過ぎて夢に入りゆく

ヴェンダースを観ていてはふと眠くなり夢の中まで映画は続く

稲妻に浮き出た影を手掛かりに透明人間を捕まえに行く

土が眼を覚ます ゆりかごは海にかえった いっさいは祭りの宴

コンビニのおにぎりにワサビが入っていたならばいかな顔してその日を超えん

流星が飛行機の灯が夜の端を滑る今夜はわたくしの忌

善きことか悪しきか知らね秋の日を押しのけつつも夏は居座る

鉄扉(てっぴ)をばわずかひとすじこじ開けて月は私わたしにおやすみを言う

買い来ては失くしてしまうラムレーズンケーキを永遠(とわ)にたべはぐれつつ

台所の隅に棲みたる虫どもも大いなる爆撃音に混じりてゆきぬ

爆撃音を遠く聴きつつわれらいまきびしき橋を渡り終えたり

かくれんぼみなひとさらいに攫われてひとり永久に鬼である夢

「角砂糖の日」はろばろと読み返すかの「跳ねウサギ」何処(いずこ)に棲みぬ

わが生の余白に時を傾けし「セーラームーン育成計画」

まちがいなく弟である秋の日にこころを隠し駈けてゆくのは

気にするな気にするなと降る秋菊の為に誰かを殺してしまった
挨拶をあいしたことがなかったらここで花喰うこともなかった

眼ひとつを落っことしたる唐傘のうちがわの人つつしみなさい

Keep me hnging onに合わせたアクションをタランティーノだけに任せてたまるか

逆光へ溶けゆく少女いつまでもわが内のフィルムに残れよ

誰も入れぬ土蔵の中にシャボン玉みっつ浮かびていたる

わたくしのデータ預けたクラウドにシャボン玉みっつ浮かびていたる

アニソンばかりがかかる喫茶店にメンタルヘルスの鬱までを待つ

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