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現場の外国為替!コミュの財政の崖

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「財政の崖」という言葉が、日本でも随分一般的になってきた気がする。

この言葉は英語では「fiscal criff」で、新聞などでも頻繁に議論されており、米国で大変懸念されている問題だ。今回は、これを解説する。



財政の崖とは2012年12月末から2013年1月にかけて米国で急激な財政緊縮が生じ、財政赤字とGDPの比率を示した折れ線グラフが、この期間にガクリとまるで崖のように急落する形状を予想して指した言葉である。

米国で一体何が起こるのか?そこには2つ要因がある。

一つは過去に実施された減税措置が期限を迎えることだ。

2012年財政年度(2011年10月〜2012年9月)から2013年度(2012年10月〜2013年9月)にかけて、ブッシュ減税等の個人所得税減税等の期限到来による増税分が2210億ドル(18兆円)、従業員負担分の給与税2%分の特別減税措置失効による増税分950億ドル(8兆円)を主因に30兆円の増税要因が発生する見込みである。

見込みであるというのは、当然であるがオバマ政権は、これらの減税措置を延長するように議会に申請している。しかし、これは後述するが、大変難しい。



もう一つの要因は、新たな財政緊縮がスタートすることだ。2013年1月から政府支出の大幅削減が開始される。昨年の夏の米国のデフォルト危機!は記憶に新しいだろう。あの時に予算管理法の強制措置により2021年までに1.2兆ドル(96兆円)を財政削減しなければならないことになった。2012年度から2013年度だけでも650億ドル(5兆円)もの財政削減が強制される。



さて、問題はこういう緊縮財政を現在の米国の経済状況で耐えうるのか?ということである。最近では米国経済指標の低調が目立つようになり、エコノミストは米国の成長率引き下げ見通しに忙しい。しかも2012年末から2013年は新大統領と新議員が就任するまでの政治的な空白期間、いわゆるレームダック期間となる。オバマが再選されようとも、議員の多くは交代になり、指導力を発揮することは困難だ。

このままでは2013年は米国はマイナス成長に陥る。そういう懸念が米国を取り巻いている。



そこで注目されるのが、FRBである。いわゆるQE3への期待である。QE2は2010年7月に発表されたFOMC議事録の内容で注目され、その後8月27日のジャクソンホールでのバーナンキの演説で緩和期待が更に高まり、結局11月3日のFOMCで6000億ドルの国債購入(QE2)が決定された。

市場参加者は、そういうイベントのシンクロを重視する。

今年は8月21日にFOMC議事要旨、8月31日にジャクソンホールでバーナンキ演説、そして9月12-13日にFOMCとなる。財政の崖から金融緩和まで全ては繋がっている。そして、その金融緩和を期待して、株式市場は元気だ。しかしQE3があったとしても、実際には金融政策のみで、財政の崖から生じるマイナス影響をカバーすることは到底不可能だ。

ということで、今後の展開が注目される。

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