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超流派・ヨーガコミュのハタ・ヨーガの教え

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コミュ内全体


 以前、ハタ・ヨーガの経典である「ゲーランダ・サンヒター」をもとに「ハタヨーガ・スートラ」というシリーズをまとめましたが、今回から、同じハタヨーガの経典である「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」をもとに、『ハタ・ヨーガの教え』というシリーズをまとめていきたいと思います。

 このシリーズは、『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』をもとにしてはいますが、直訳そのものではありません。あくまでも私の経験や理解をもとに、私の独断で、様々なことを付け加えたり、削除したり、編集したりしていきますので、ご了承ください。原典そのものを読みたい方は、『ヨーガ根本教典」(平河出版)などをご参照ください。

コメント(19)


 第一章 アーサナ




 ハタ・ヨーガの道を太初に示したもうたシヴァ神に帰依し奉る。

 聖なる祖師シヴァ神をはじめ、マッチェーンドラ、ゴーラクシャ、カーパーリカ等、その他多くの偉大な大師たちは、ハタ・ヨーガの力で死神を打ち破って、大宇宙の中を遊歩したもう。

 ハタ・ヨーガは人生の苦熱に悩むすべての人々のよりどころであり、またヨーガの道に励むすべての人々のよりどころでもある。
 
 およそシッディを得ようと思う行者は、ハタ・ヨーガの技法を極秘にしなければならない。

 行者は、人民が善良で、犯罪のない国において、人里離れた場所に庵室を結んで住むのが良い。

 ハタ・ヨーガの道にいそしむ大師たちは、理想的なヨーガの庵室を、次のように説いている。戸口は小さく、窓は無く、床のくぼみも無く、隙間も無く、屋根は高過ぎず低過ぎず、広すぎず、汚れなく、一匹の虫もおらず、戸外にはテラスや井戸などがあり、住み心地よく、周りを塀で取り囲んでいる。

 そしてすべての心遣いを捨てて、グルに教示された道によって、もっぱらヨーガの修行だけにすべての時を捧げなければならない。

 ヨーガは、次の五つの事柄によって崩れる。
?過食
?過労
?必要のない戒律や伝統へのとらわれ
?多すぎる人付き合い
?落ち着きのないこと

 ヨーガは、次の六つの事柄によって成功する。
?熱心
?思い切って行なうこと
?不屈
?正しい知識
?信念
?多すぎる人付き合いをしないこと


 また、ヨーガ行者は次の禁戒と勧戒を日々守らなければならない。


◎禁戒(ヤマ)

?非暴力・不殺生
?誠実
?不盗
?梵行(禁欲)
?忍耐
?心身を剛健に保つこと
?私欲がなく正直であること
?慈悲
?節食
?所有欲を持たないこと


◎勧戒(ニヤマ)

?苦行
?知足
?至高神への信仰
?布施
?至高神への供養
?聖なる教えの学習
?慙愧
?賢明であること
?マントラを唱えること
?心身を清浄に保つこと


 アーサナは、ハタ・ヨーガの第一部門である。
 心身の強健と無病、軽快さ等を得るには、アーサナを行なうがよい。

 ヴァシスタ等の聖者たちと、マッチェーンドラ等の行者たちによって採用されたアーサナの中のいくつかを説明しよう。


☆スワスティカ・アーサナ(吉祥座)

 ふくらはぎと太ももの間に両足の親指以外の指をしっかりと挟んで、体をまっすぐに立てて座る。これがスワスティカ・アーサナである。


☆ゴームカ・アーサナ(牛面座)

 左右のひざを交差させて、それぞれのかかとを逆側の尻につける。これがゴームカ・アーサナである。


☆ヴィーラ・アーサナ(勇者座)

 一方の足を他方の腿の上にしっかりとすえる。これがヴィーラ・アーサナである。


☆クックタ・アーサナ(鶏の体位)

 蓮華座を組んでから、ふくらはぎと腿の間に両腕を差し込み、それを地上に立てて、体を中に浮かす。これはクックタ・アーサナである。


☆ウッターナ・クールマ・アーサナ(上向きの亀の体位)

 蓮華座を組んでから、ふくらはぎと腿の間に両腕を差し込み、両腕で首をつかみ、亀のように上向きに寝る。これがウッターナ・クールマ・アーサナである。


☆ダヌス・アーサナ(弓を引く体位)

 両足の親指をそれぞれの手でつかみ、片手を耳に近づけ、弓を引くような格好をする。これがダヌス・アーサナである。


☆マッチェーンドラ・アーサナ

 右足を左足の腿の付け根にひきつけ、左足は右ひざの外側の床に置き、右腕を左ひざに引っかけ、右手で左足をつかんで上体をねじる。これがマッチェーンドラ・アーサナである。

 マッチェーンドラ・アーサナを毎日修習するならば、消化力を強め、耐え難い病の軍勢を破ることができる。また、クンダリニーの覚醒を促し、頭部の月を安定させる。


☆パシュチモーターナ・アーサナ(背中を伸ばす体位)

 床の上に両足を棒のようにまっすぐにそろえて伸ばし、両方の手の人差し指を足の親指に引っ掛け、腰を折って上体を足につけて、そのままじっとしている。これをパシュチモーターナ・アーサナという。

 パシュチモーターナ・アーサナはアーサナの中の最上であって、風(生命エネルギー)を、背骨の中心を貫いているスシュムナー気道を通じて運ぶものである。それは腹の中の火を増大し、また腰を細くし、人々を無病にする。


☆マユーラ・アーサナ(孔雀の体位)

 両方の手のひらを地上につけ、両腕のひじの上にへその両側をあてがい、体を中に浮かせて、棒のごとくまっすぐに保持する。このアーサナはマユーラと呼ばれる。

 聖者マユーラのアーサナは、脾臓肥大などの疾患のすべてを取り除き、体質の異常から生じたもろもろの病気を治す。また、大食した粗悪な食物をことごとく消化し、腹の火を強めて猛毒を中和することもできる。


☆シャヴァ・アーサナ(屍の体位)

 死体のような格好で仰向けに寝るのがシャヴァ・アーサナである。
 このアーサナはハタ・ヨーガの実習から来る疲労を取り去り、心のリラックスをもたらす。


 シヴァ大神は84のアーサナをお説きになったが、その中でも最も重要な三つのアーサナを以下に取り上げて説明しよう。

 三つの最も優れたアーサナというのは、シッダ・アーサナ、パドマ・アーサナ、シンハ・アーサナである。

 
☆シッダ・アーサナ(達人座)

 片方のかかとを会陰部にあてがい、他方のかかとをしっかりと性器の上方にすえる。上体をまっすぐに立て、もろもろの感覚を外界の対象から内側に引っ込め、眉間を凝視せよ。これこそ解脱の障害を断ち切るところの、シッダと呼ばれるアーサナである。

 両方のかかとを性器の上方にあてがい、シッダ・アーサナをなしてもよい。

 シッダ・アーサナは、七万二千本のナーディ(気道)の汚れを清掃するものである。

 シッダ・アーサナが不動に組まれたならば、心地よいウンマニーの状態が発現し、またバンダ・トラヤも自然に生ずる。


☆パドマ・アーサナ(蓮華座)?

 深く交差した両足を腿の上に置き、手のひらを上向きに両手を重ねる。そして舌の先を上口蓋につけ、肛門を引き締めて気を引き上げる。


☆パドマ・アーサナ?

 ことさらに固くパドマ・アーサナを組み、心に「かのもの(タット)」を思念しながら、息を吸い込み、深くあごを胸にうずめてプラーナ気を下方へ通わせ、肛門を引き締めて繰り返しアパーナ気を上へ引き上げる。これによって、人はシャクティの助けを得て、無比な悟りを得る。


☆パドマ・アーサナ?

 パドマ・アーサナを組み、背後から回した両手でしっかりと両足の親指をつかむ。このアーサナはバッダ・パドマ・アーサナと呼ばれ、行者たちの疾患を消す。


 パドマ・アーサナは、あらゆる疾病の破壊者といわれる。また、このアーサナは行者を解脱へと導く。とはいえ、功徳の薄い人はそれに成功しない。ただ賢明で功徳のある人だけが成功するのである。



☆シンハ・アーサナ(ライオンの体位)

 両足の足首を交差させ、その上に座る。
 両手のひらをそれぞれの側のひざに置き、指を広げ、口を大きく開けて舌を長く外に出し、精神を統一して眉間を凝視する。
 
 このアーサナは、優れたヨーギーたちによって、アーサナの中の最上のものとして尊ばれるべきである。それは三つのバンダの統合をもたらすものである。




 われわれは、気道を清掃する方法である、生気に関する法を修練しなければならない。それは上述したアーサナ、いろいろな呼吸法、ならびにムドラーと呼ばれる諸操作からなっている。

 その次にナーダ音に意識を集中するのが、ハタ・ヨーガにおける修習の順序である。梵行(禁欲)を守り、食を節し、すべての欲望を捨てて、ヨーガに専念する人は、一年後にはシッダ(成就者、大師、達人)となるであろう。このことについて疑いをさしはさんではならない。

 バターや甘みをもって味付けされた食物をとり、胃の四分の一を空けておくこと。ただ生命への愛だけから食事をすること。これが節食といわれるものである。

 ヨーガ修行のはじめのうちは、食物、異性、旅、その他についての禁戒を守らなければならない。ヨーガ修行が進んだ後は、これらの戒は外される場合がある。その辺は、師の指示に従うべきである。

☆食物についての禁戒

 次のような食物は、最初のうちは極力とってはならない。
 辛すぎるもの、酸っぱすぎるもの、刺激が強すぎるもの、塩辛すぎるもの、熱すぎるもの、冷たすぎるもの、葉っぱ、ごま油、からし、酒、魚、獣肉、油で揚げた菓子、にんにく、いったん冷えたものを温めた食物、消化しにくいものなど。

☆ヨーガ修行に適する食物

 ヨーギーにとって好適な食物は次のごとくである。
 小麦、米、大麦、その他優れた穀物、生乳、バター、砂糖、蜜、根菜、豆類、清水等である。
 またヨーギーは、栄養になる食物、甘みのある食物、バター入りの食物、牛乳入りの食物、体力をつける食物、その他自分の好む適当なものを食するがよい。

☆異性についての禁戒

 異性と性交してはならない。

☆旅についての禁戒

 長旅をしてはならない。

☆その他の禁戒

 悪人の近くに住んではならない。
 体を冷やし過ぎてはならない。
 断食その他の肉体を苦しめる行為をしてはならない。



 若きも、老いたるも、病人も、虚弱者も、すべてのヨーガ行を怠らずに実習することによってシッディ(成就)に達することができる。

 ヨーガ行法の実習を行なう人にしか成就はありえない。実習しない人にどうして成就がありえよう。ただ経典を読むだけでは、ヨーガの成就は生じない。



第二章 プラーナーヤーマ


 ヨーギーは、健全食をほどほどにとり、グルに教えられた方法に従って、プラーナーヤーマを修練すべきである。

 気(プラーナ)が動くと心も動く。気が動かなければ心も動かなくなる。
 ヨーギーは、不動心に達しなければならない。だから、気の動きを制止すべきである。

 気道(ナーディー)に汚物が詰まっていると、気は体の中央を通ずるスシュムナー管を流れない。そのような場合に、どうしてサマーディが起こりえよう。また、どうして修行目的の達成がありえよう。

 汚物でいっぱいの気道組織のすべてが清掃されたときに初めて、気の蓄積に耐えうるヨーギーが生まれる。

 それだから、中央のスシュムナー気道の中にある汚物がきれいになくなるように、絶えずサットヴァ性の叡智をもって、プラーナーヤーマをなすべきである。

 ヨーギーは、パドマ・アーサナ(蓮華座)を組み、左鼻から月の気道を通じて気を体内に取り入れ、それを自己の力に応じて体内に保持した後、日の気道を通じて右鼻から吐くべし。
 次に、右鼻から日の気道によって気を取り入れ、ゆっくりと体内に満たすべし。そしてしばらくクンバカ(保息)した後、月の気道によって左鼻から吐き出すべし。
 このような仕方で、不断にプラーナーヤーマの修習を続けていくならば、ヨーギーの気道組織は三ヶ月にして汚れのないものになるであろう。

 朝、昼、夕方、夜中の四つの時間帯にプラーナーヤーマを修習し、毎時間ごとのクンバカの回数を日を追って少しずつ増していき、しまいには80回ずつに達すべし。

 プラーナーヤーマの初期においては発汗し、中級の段階においては戦りつが生じ、上級の段階においては不動の状態に達する。それゆえに、プラーナーヤーマを修習し続けなければならない。

 プラーナーヤーマの修練によって生じた汗でもって身体を摩擦するがよい。これによって身体に強健と軽快さとが生じる。

 実習の初歩の段階では、牛乳とバターを加えた食物が適している。その後、修練が確固たるものになったあかつきには、かかる規則を守る必要はない。

 ライオンや象やトラのごとき猛獣でも、徐々にならすことができるように、気も修練を続けていけば、しまいにはコントロールすることができるようになる。さもなくて、にわかに抑制しようとすると、かえって修行者を害することになる。

 プラーナーヤーマを正しく行じていくならば、一切の病がなくなるであろう。しかし修練の仕方を誤ると、かえってあらゆる病が生ずる。

 間違った仕方でプラーナーヤーマをすると、気が興奮する結果、しゃっくり、喘息、咳、および頭・耳・眼の痛みなど、いろいろな病気が発生する。

 それゆえ、あくまでも正しい仕方で気を吐き、あくまでも正しい仕方で気を満たし、あくまでも正しい仕方で気を保留しなければならない。かくして、ハタ・ヨーガの目的を達成することができるのである。

 プラーナーヤーマの修習によって気道が清掃されたあかつきには、体がスマートになり、血色がよくなるなどの外部的な兆候が現われるであろう。

 また、気道が清掃すると、気を好きなだけ静止しておくことができ、腹の火が盛んに燃え、ナーダ音がはっきりと聞こえ、無病息災になる。


 肥満体質と粘液(カパ)体質の人は、プラーナーヤーマを修習する前に、五つの浄化法を正しく行なうべし。
 ヴァータ・ピッタ・カパの三体質が平均している人は、これらの浄化法を行なう必要はない。

 五つの浄化法とは、以下のものである。
?ダーウティ
?ネーティ
?トラータカ
?ナーウリ
?カパーラバーティ

 これらの五つの浄化法は、身体を浄化する秘法である。それは異常な力を生ずるので、優れたヨーギーたちに喜ばれている。


?ダーウティ

 師の指示に従って、幅七センチ、長さ三メートル半の布切れを、ゆっくりと飲み込むべし。そして、取り出すべし。これがダーウティと呼ばれる浄化法である。

 ダーウティの力によって、咳、喘息、脾臓の病、ハンセン病等、粘液体質の過剰から生じる病が癒される。


?ネーティ

 約二十センチの長さの、柔らかい紐を鼻の中へ差し込み、それを口から出し、紐の両端を持ってしごくべし。これはシッダたちによってネーティと呼ばれている。

 ネーティは頭の中を清め、霊的な直観を与え、肩から上に生じたいろいろな病気の類を速やかに無くする。


?トラータカ

 視線を動かさず、心を静めて、微小な標的を涙が出るまで見つめるべし。この作法はアーチャーリヤたちによってトラータカと呼ばれている。

 トラータカは眼の病を取り去り、怠惰等を封ずる。


?ナーウリ

 前屈姿勢になり、腹直筋を立て、それを左右に回転させるべし。これはシッダたちによって、ナーウリと名づけられている。

 ナーウリは、働きのゆるんだ消化の火を再燃させ、食物の消化をもたらす。また常に快適な気持ちを生み、体質の不調和から来る疾患のことごとくを無くするものである。


?カパーラバーティ

 師の指示通りに、すばやく入息と出息を繰り返す呼吸がカパーラバーティといわれるもので、粘液体質の過剰から来る疾患を消す。


 以上の五つの浄化法によって、肥満、粘液体質過剰から来る疾患、不潔な分泌物などが消え去った後、プラーナーヤーマを修習するならば、苦労なしにそれに成功する。


☆ガジャ・カラニー

 大量の水を飲み、気を引き上げて水を吐くという練習を段階的に積み上げていって、気道の組織を自己の支配下に置く。この法はハタ・ヨーガに通じたヨーギーによってガジャ・カラニーと呼ばれる。



 ブラフマー神をはじめとする神々でさえも、プラーナーヤーマの修練に没頭したのである。それゆえに、われわれは気を修練しなければならない。

 プラーナーヤーマを規定どおりに修練した結果、気道の組織が清掃されたときには、気は容易にスシュムナー気道の入り口を開いて、その中に入る。

 気がスシュムナー気道を流れるならば、心が不動になり、マノーマニー状態になる。

 この状態に到達するために、クンバカの術に通じた人たちは、種々のプラーナーヤーマを行なう。種々のプラーナーヤーマを行ずることによって、いろいろな神秘的な力を得るであろう。

 アパーナ気を上に引き上げ、プラーナ気を喉から下に導くべし。そうしたならば、ヨーギーは老化から解放されて、16歳の若者のようになる。


☆ウジャーイー・プラーナーヤーマ

 両方の鼻孔から気をゆっくりと吸い込み、保息した後、ゆっくりと吐く。息の出し入れ時には、師の指示に従って音を立てる。

 このプラーナーヤーマは、喉の咳を除去し、体内の火を増強し、気道・体液・腹部・体質等に関する病気を消し去る。
 このプラーナーヤーマは、座っても、立っても、歩きながらでも行なうことができる。


☆バストリカー・プラーナーヤーマ

 智者は蓮華座を正しく組んで、正身端座し、力をこめて、鼻から息を吐く。
 そのとき、息が音を立てて、心臓、喉、頭部にまで達するようにして息を吐く。
 そしてすばやく息を吸うべし。
 このすばやく力強い出入息を繰り返すこと、あたかも鍛冶屋がふいごを力をこめて踏むがごとくである。
 かようにして、自己の体内にある気を意識的に回転すべし。その結果、体内に疲れが出てきたら、気が体中に充満するように、右鼻から息を吸うべし。それから、親指と薬指と小指でしっかりと鼻を押さえ、クンバカを行なった後、左鼻で息を吐くべし。
 その後、再びふいごのような呼吸を繰り返した後、今度は左鼻で息を吸い、クンバカを行なった後、右鼻から息を吐くべし。
 このプラーナーヤーマは、体質の異常による疾患を取り払い、体内の火を増強する。
 また、速やかにクンダリニーを覚醒させ、気道を清掃し、快感を与え、体に良い結果をもたらす。そしてスシュムナー気道の入り口をふさぐ粘液等の障害物を取り除く。
 このプラーナーヤーマは、スシュムナー気道の中に生じた頑固な三つの結節を破壊するものであるから、特に修練しなければならない。
 

☆ブラーマリー・プラーナーヤーマ

 このプラーナーヤーマにおいては、吸息は雄蜂の羽音のごとき音を立て、出息は雌蜂の羽音を立ててゆっくりと行なう。かかる修練をなすとき、ヨーガのたち人たちの心の中に、ある種の恍惚状態が生じた。



 クンバカ(保息)には、プーラカ・クンバカ(息を吸って止める事)と、レーチャカ・クンバカ(息を吐いて止める事)と、ケーヴァラ・クンバカの三種がある。
 ケーヴァラ・クンバカとは、プーラカでもレーチャカでもなく、自然に気楽に生じる保息である。ケーヴァラ・クンバカに成功するまでは、プーラカとレーチャカのクンバカの修行を続けるべきである。
 ケーヴァラ・クンバカこそは真のプラーナーヤーマであるといわれる。これに成功したときには、三界において得られないものは一つもない。そして深い瞑想に入ることができる。このことは疑問の余地がない。

 クンバカによって息を止めたままで、心をあらゆる対象から引き離すべし。これによって深い瞑想に入ることができるのである。

 

 ハタ・ヨーガに成功したという印は、以下のようなものである。

?体が痩せる
?顔色がさえてくる。
?ナーダ音がはっきりと聞こえる。
?眼に曇りがなくなり、輝く。
?無病になる。
?ビンドゥの克服(精液が昇華され、性欲に悩まされなくなる)。
?消化力が旺盛になる。
?気道のつまりがなくなる。





第三章 ムドラー


 すべてのヨーガ行法を支えているものは、クンダリニーである。

 グルの恵みによって、眠っていたクンダリニーが目覚めたとき、そのときこそすべての蓮華の結節とは突き破られる。

 それゆえに、スシュムナーの入り口に眠っている女神を何とかして目覚めさせるために、行者は各種のムドラーの修練を積まねばならない。

 ムドラーは、主シヴァ神によって説かれた神聖な行法であって、様々な神秘的な力を与えてくれる。よってすべてのシッダたちによって愛好される行法であるが、風神のような神々でも、なかなかこの行法に通達することは難しい。

 ムドラーは、宝石のように大事にしまっておかなければならない。そして誰にも話してはならない。


☆マハー・ムドラー

 左足のかかとで会陰部を圧迫し、右足を前に伸ばして、その足を両手でしっかりと握る。
 そして喉のところでバンダをなし、肛門を引き締めて気を上に引き上げる。
 そうすると、クンダリニーと呼ばれるシャクティは、すばやくまっすぐに伸び立つ。このとき、二本の気道には死の状態が来る。
 それから、きわめてゆっくりと息を吐く。 
 以上が、偉大なシッダたちによって、マハー・ムドラーとして説き示されたものである。
 無智、自我意識等の大煩悩、憂い、迷妄等の欠点、死等の苦しみは、この行の結果消滅する。こういうわけで、優れた賢者たちは、この行法を、マハー(偉大なる)・ムドラーと名づけたのである。
 片方の足で行なった後、反対側の足でも行ない、両者の回数が等しくなったところでやめる。
 この行法に熟達したならば、正食と不正食の区別はなくなり、どんなものでもすべて消化できる。恐るべき毒物を飲んでも、甘露のように消化される。
 結核、ハンセン病、痔、疝痛、消化不良等をはじめとする疾患は、このマハー・ムドラーを修練する人にはなくなる。
 このマハー・ムドラーハ、人々に偉大な神秘的な力を与える。この法は注意して秘密にしておくべきで、なんびとといえども、資格のない者には、断じて授けてはならない。


☆マハー・バンダ・ムドラー

 座法を組んで座り、息を吸い込んだ後、あごを心臓にしっかりと押し付け、肛門を引き締め、心を眉間に固定する。
 できるだけ長く息を止めてから、ゆっくりと吐く。
 このムドラーは、死神の縄目を解くのに適した方法であって、三つの流れの合流をもたらし、心を眉間のシヴァの座に定着せしめる。


☆マハー・ヴェーダ・ムドラー

 座法を組み、精神を統一して息を吸い、喉のバンダを行なう。
 両手をそろえて床につけ、尻を床から少しばかり持ち上げ、そしてゆっくりと床に打ちつける。そうすると気は、スシュムナーへ勢いよく流れ込む。
 そのときに、三つの気道の流れの合一が生ずる。これこそ実に不死の因である。
 このマハー・ヴェーダの修練は、大きな霊力をもたらす。老いのシワと白髪と震えを取り去るものであるから、昔から優れた行者たちがこの行法を研修したものである。
 

 これら三つのムドラーは大きな秘儀であって、老いと死をなくし、消化力を高め、様々な神秘的な力を授けてくれる。
 この三つのムドラーは、毎日三時間ごとに一度、八種の方法で行なう。そうすれば大きな利益があり、悪業の流れの破壊が行なわれる。
 グルからこれらのやり方を正しく教わり、最初はごくわずかな回数から始めるべきである。



☆ケーチャリー・ムドラー

 舌を反転して頭蓋の穴に入れ、視線を眉間にすえる。これがケーチャリー・ムドラーである。
 
 大変切れ味がよく、かつ清潔な刃物をもって、舌の舌小帯のところを毛筋ほど切る。
 それから、粉末にした海塩とウコンの粉を混ぜたものを塗る。一週間後、また毛筋ほど切る。
 このような順序によって、六ヶ月の間、休まずに規則正しく続ける。
 その後、舌を反転して、それを三つの気道の合流する場所へ合わせる。これがケーチャリー・ムドラーである。

 このケーチャリー・ムドラーを心得た人にはもはや病気はなく、けだるさも、眠りも、飢えも、渇きも、気絶もない。
 このムドラーによって心は虚空の中を遊歩する。それゆえに、大師たちはケーチャリー(虚空を歩む)と名づけたのである。

 もし行者が、ケーチャリーの行に成功するなら、彼は若い夫人に抱擁されても、精液を漏らすようなことはない。
 たとえ精液が漏れそうになっても、すぐに上に引き上げられるのである。

 ヨーガに達した人が舌を上にしまいこみ、心を沈めて甘露を飲むならば、半月にして死に打ち勝つことができる。
 もしも行者が毎日甘露でその体を満たすならば、たとえ毒蛇にかまれても、体は毒に影響されない。
 甘露が正しく分泌されると、病気はなくなり、老化は止まり、様々な神秘的力を得、天女をも手元に引き寄せることができる。

 上向きに寝て、舌を上の穴につけたまま、シャクティを思念しつつ、ハタ・ヨーガのプラーナーヤーマによって得られた甘露が、喉のヴィシュッダ・チャクラに滴り落ちるのを飲むならば、無病で、柔軟な体になり、長寿を保つことができる。

 甘露を飲むための修法を修練するがよい。正しく甘露を飲まないならば、肉体の完全は所詮得られない。

☆ウディヤーナ・バンダ

 プラーナはこのバンダに縛られて、スシュムナー管の中を天翔り上るがゆえに、ヨーギーたちはウディヤーナと呼んだ。
 大鳥が疲れを知らずに大空に翔り上ることが、すなわちウディヤーナである。

 腹部を引っ込め、上に引き上げる。このウディヤーナ・バンダは、死神という象を追い散らすライオンのようである。
 ウディヤーナ・バンダが完成すると、それは自然に生じるようになる。
 怠らずにこのムドラーを修習するならば、老人になっても若々しい。
 

☆ムーラ・バンダ

 かかとで会陰部を圧して肛門を収縮し、アパーナ気を上方へ引き上げるならば、それはムーラ・バンダと呼ばれるムドラーである。
 肛門を収縮することによって、いつも下降する傾向のあるアパーナ気を力ずくで上昇させるのだ。
 アパーナ気がスシュムナー管の中を上昇するように、繰り返し繰り返し、力をこめて肛門を引き締める。
 平素ムーラ・バンダを行ずるならば、アパーナとプラーナの合一が起こり、年老いていても青年のようになる。

 アパーナ気が上昇し始めて丹田の炎に達すると、その炎の先が、アパーナ気に煽られて長く伸びる。
 それから、炎とアパーナ気は、プラーナ気と合一し、極度に明るく輝く炎が生じる。
 この炎に熱せられて、眠っていたクンダリニーが眼を覚まし、聖なるスシュムナー管の入り口に入り、だんだんその内部を進んでいく。よってヨーギーたちは、いつもこのムーラ・バンダを行ずるがよい。


☆ジャーランダラ・バンダ

 喉を引き締めて、胸にあごをしっかりとつける。これによって、二つの気道の流れを止めるべし。これがジャーランダと呼ばれるバンダである。これは喉の多くの疾患を無くする。そして気はその流れる道を間違えない。
 

☆バンダ・トラヤ(三つのバンダ)

 ムーラ・バンダで肛門を収縮し、ウディヤーナ・バンダをなし、ジャーランダ・バンダでイダーとピンガラの両道を閉じて、気をスシュムナー気道へ導く。

 この方法によって、気は正しくブラフマ・ランドラのうちに入って動かなくなる。

 このバンダ・トラヤは、いにしえの偉大な大師たちが行じたところの最高のバンダであって、すべてのハタ行法の完成をもたらすものであることを、ヨーギーたちは知っている。

 さらに、頭から甘露を滴り落とさせ、それを体中にめぐらす優れた手段がある。しかしこれはグルの指導によってのみ会得できるもので、たとえ百万の知識をもってしても会得することはできない。




☆ヴィパリータ・カラニー

 逆さになり、肩で体を支える。この技法は、グルの口伝えで学ばねばならない。

 このムドラーを毎日怠らずに修習するならば、食物消化の火が強大になる。それゆえ、このムドラーの行者には豊かな食物が提供されなければならない。

 この体位は、初日は数分の時間だけにとどめなければならない。
 そして日ごとに少しずつ時間を延ばしていく。そうすれば六ヵ月後には、シワと白髪はなくなる。



☆ヴァジローリー・ムドラー

 この行法は、異性を抱きながらも、精液を漏らさずに上に引き上げ、不死の甘露を得る秘法である。
 このヨーガは、大変な快楽を伴いつつ、解脱を与えるものである。
 しかしこれは非常に難しく、グルに許された、資格のあるわずかな者だけが、グルの指示によって、慎重に行なうべきものである。むやみに手をつけてはならない。むやみに手をつけると、逆にアパーナ気は下に向かい、地獄に落ちる。



☆シャクティ・チャーラナ・ムドラー

 あたかも鍵で扉を開けるように、ヨーギーはクンダリニーを用いて解脱の扉を開けるべし。

 かの至高なるクンダリニー女神は、ブラフマ・ランドラに行くべき道の入り口で眠っている。
 この女神を目覚めさせ、上昇させ、グルに教わった方法で、朝夕に一時間半ずつ、歩き回らせるべし。

 蓮華座を組み、かかとで下腹部を強く圧迫すべし。
 そうして直ちにバストリカー・プラーナーヤーマをなして、クンダリニーを速やかに目覚めさせるべし。

 かくしてクンダリニーは、スシュムナー気道の門を断固として押し開く。そうすると、かのプラーナは自然にスシュムナー気道の中を流れるようになる。
 それゆえに、この安眠しているクンダリニー女神を、毎日運動させなければならない。彼女が動き回ることによって、ヨーギーはもろもろの疾患から解放される。
 クンダリニー女神を運動させるヨーギーは、神通力の有資格者になる。このことについては他言を要しない。彼は、遊びがてらに死を克服する。

 禁欲を楽しみ、いつも健康に良い食物を節度を持ってとっているクンダリニー行者は、40日して神通力の発現を見ることができる。

 クンダリニーを動き出させてからは、バストリカー・プラーナーヤーマを特に盛んに行なうべし。いつもこのように修習するヨーギーには、どうして死に対する恐れがありえようか。

 中央気道の清掃は、ヨーギーがアーサナ、プラーナーヤーマ、ムドラー等を厳格に修習することによってまっすぐになる。

 この修行をなす際に、眠りに落ち込まず、心の働きをサマーディをもって不動に保つ人々には、シャーンバヴィー・ムドラーまたは他のムドラーによって、吉祥なシッディを与えられる。



 以上のような各種のムドラーは、最高の主シヴァ神が説きたもうたところである。それらの中の一つ一つが、修行者に大きな神通力を与える。

 これらの伝統的なムドラーの伝授を正しくなす人は、グルであり、神の化身である。

 師の教えを信奉し、ムドラーの修行に専念する人は、様々な神通力を身につけ、死を克服することができるのである。




第四章 瞑想


 シヴァ神に帰依し奉る。この神に帰依する者は、汚れなき境地に至る。

 今や私は、最も優れたサマーディのいろいろな段階について説こう。これこそは死を破り、幸福への手段であり、ブラフマンのすばらしい至福をもたらすものである。

 ここでいうサマーディとは、不死、甘露、真実在、空、至上の境地、不二、無所依、無垢、現世解脱、第四境地などと同義の境地のことである。

 塩が海に溶け込んで一体となるように、心と真我が合一した状態をサマーディという。

 心の動きが消え去ったときの平等一味の状態が、サマーディと呼ばれる。

 ジーヴァ・アートマン(個人的真我)とパラマ・アートマン(至高の真我)の両者が合一し、すべての想念が消え去った状態が、サマーディと呼ばれる。

 サマーディ、真智、解脱、不動心、シッディ(成就)等は、グルの教えによって得られるのである。

 世俗的享楽の捨離は難しい。サマーディの心境は得がたい。正しいグルの慈愛がなくては。

 グルの指導に基づいて種々のヨーガに励むことで、かの偉大なシャクティが目覚め、プラーナと心は、虚空の中に消え去る。
 そのとき、このヨーガの達成者は、すべてのカルマの根を絶ってしまう。
 プラーナと心が死なない限り、真我の直観智がどうして生じようか。

 スシュムナーを開くよき方法を知り、気を中央の道に流し、ブラフマ・ランドラに気を封じ込むべし。
 太陽と月が、昼と夜からなる『時』を作る。スシュムナー気道はその『時』を食らう。このことは秘儀である。

 体の中には七万二千本の気道がある。この中で、スシュムナー気道だけが、ヨーガにとって有益である。

 気は、行者によって修練され、臍の炎の助けを借りてクンダリニーが目覚めたときに、難なくスシュムナー気道の中へ入ることができる。

 かくして気がスシュムナーの中を流れていくときに、サマーディが成立する。そのような結果をもたらさないような種々の修練は、単にヨーギーを疲労させるだけである。


 
 気を制する者は心を制し、心を制する者は気を制す。

 心の働きの因となるのは、薫習と気の二つである。

 心の動きが消え去るならば、気の動きもまた消え去る。
 気の動きが消え去るならば、心の動きもまた消え去る。

 気が動く場所に心の働きがあり、心の働きのある場所に気の動きがある。

 両者の一方が消え去れば他方も消える。一方が動き出せば、他方も動き出す。

 気は、本来動きやまないものである。気を不動にし、心を不動にすることができるならば、地上でできないものはなにもない。

 クンバカによって無活動にされた気は、もろもろの疾患を除去し、人に長寿を与え、空中飛行の力を開発する。

 心と気が不動になれば、精液も不動になり、漏れることがなくなる。精液が不動で漏れなくなれば、心身は強力な精力に満ち溢れる。

 気と心が消滅したとき、一種名状しがたい快感があらわれる。これを「ラヤ」と呼ぶ。
 また、ラヤとは、過去の潜在印象が再現しないことである。

 ヨーギーの呼吸が止まり、外的世界の知覚が止まり、心身が不動になり、ラヤ状態に入ったならば、すべてに打ち勝つ。

 すべての想念が断絶され、体の動きが残りなく止まった時、自分だけが知りうる、言語を絶したラヤ状態が生ずる。

 ブラフマンの上にラヤは成立する。ヨーギーにあっては、すべての外的世界はブラフマンの中に没入する。

 




☆シャーンバヴィー・ムドラー

 心を内部のチャクラに定め、視線を外界に向け、まばたきをしない。見つつ、見ない。これがシャーンバヴィー・ムドラーである。

 このムドラーは、グルの恩恵によって得られる。その後、空と不空の相を離れた至高なるシャーンバヴィーの実体が顕現する。

 シャーンバヴィー・ムドラーやケーチャリー・ムドラーによって、心の喜びからなる空の中に心が没入したときには、すばらしい至福が生じるであろう。


☆ケーチャリー・ムドラー

 左右の気道にある気が中央気道に流れ入るとき、疑いなくケーチャリー・ムドラーが成立する。

 中央気道の中で空が気を飲み干すとき、ケーチャリー・ムドラーは確立される。返す返すも、このことは真実である。

 このムドラーを修習すると不死の甘露の流れが生ずるから、明らかにシヴァ神の好みたもうたものでる。比類なき神聖な中央気道を、口蓋の奥のところでふさぐべし。

 シヴァ神の座に心が没入するとき、それが最高のサマーディであると知るべし。そこには「時」はない。

 


 ヨーギーにして、心を無対象な状態に置いて、何事をも考えないならば、彼は自己の内外の空のうちに、瓶のごとくに、泰然と立ちはだかるであろう。

 気が滅没するとき、気と心はブラフマ・ランドラにおいて不動となる。

 以上のごとく、日夜に中央気道においての修練を重ねるならば、気は修練によって撤退し、心もまた中央気道の中で撤退していく。

 頭頂から流出した不死の甘露をもって、頭から足に至るまで、あまねく潤すべし。そうすれば、優れた体と勇気と体力と至福を得るにいたるであろう。
 
 心をシャクティのうちにおき、シャクティを心のうちにおき、心で心を観察して、至上の境地を保持すべし。

 空のなかに真我をおき、真我のなかに空をおき、すべてを空からなるものと悟って、何事をも考えない。

 サマーディに入っているときには、行者の内も外も空であり、まさに空気中の瓶のごとくである。同時にまた、内もいっぱい、外もいっぱい、まさに海中の瓶のごとくである。


 サマーディに入らんとする行者は、外側の世界を思いはかってはならない。内側の世界も思いはかってはならない。すべての思いはからいを捨てて、何事をも思いはかってはならない。

 万物はすべて、想念だけの産物である。それらすべて想念に過ぎないものを実在であると見る見解を捨てて、無分別智によって、決定的な寂静に至れ。

 塩が海に溶けるように、心は真の実在と合一して、そこに溶け込んでしまう。

 主体と客体がサマーディによって溶け合ったとき、そこに相対性は何もない。

 この世にあるものは、動くものも動かないものも、すべて心によって見られるものである。心がサマーディの状態に入ると、二元性や差別性は成り立たない。

 
 サマーディによって主体と客体の二元性が消え去ったとき、心理的な現象はすべて消滅する。心理的な現象の消滅が実現したとき、真我独存の状態だけが残る。

 
 以上のごとく、種々の手段を備えたいろいろなサマーディ道は、偉大なる魂を持った先師たちによって説き示されたのである。

 中央気道に、クンダリニーに、不死の甘露の流れに、サマーディに、帰依し奉る。


 


☆ヨーガの4段階


?アーランバ段階

 ブラフマ神の結節がプラーナーヤーマの修行によって破られたとき、心臓の虚空の中に生じた、すばらしい、様々な、アナーハタ・チャクラの音が聞こえてくる。
 心臓の虚空の中でかのすばらしい音が聞こえ始めると、行者の心臓には気が満ちてきて、体は神々しく輝き、天の香りを放ち、そして無病になる。


?ガタ段階

 この第二の段階においては、気はかの音と合体して、喉のあたりにある第五チャクラに進む。そのときヨーギーはしっかりと座法を組み、賢明にして、神に等しいものとなる。
 それから、ヴィシュヌ神の結節がプラーナーヤーマの修行をもって破られると、無上の歓喜を与えるところの混合音が、喉のチャクラで生じる。


?パリチャヤ段階

 この第三段階では、眉間においてハッキリとした音が生じ、気はすべてのシッディの根拠であるアージュニャー・チャクラに達する。
 そのとき、心の歓喜を超えて、真我本来の歓喜が現われ、行者は心身の苦痛、老衰、病気などから解放される。


?ニシュパティ段階

 気がルドラ神の結節を破って、シヴァ大神の御座所に達する。そのとき、フルートやヴィーナを演奏するような音が聞こえる。

 その渾然たる一体となった心が、ラージャ・ヨーガと呼ばれるものである。ここには不断の幸福がある。



 眉間への精神集中は、速やかにサマーディを得る方法である。これは、智慧の乏しい人々にとってもやさしい方法である。
 眉間への精神集中によって生じるナーダ音に集中することで、ラヤは即座に発現する。

 このすばらしい音への集中によって得られたサマーディの至福は、言葉では伝えがたい。


 また聖仙は、アナーハタの音に心を集中すべし。心が不動の境地に達するまで。

 この音は、修習を重ねるにしたがって、外界の音を圧倒する。ヨーギーは半月にしてすべての雑念を克服して、安楽を得る。

 初期の行中には、いろいろな種類の大きな音が聞こえる。それから修行が進むにつれて、次第に精妙な音が聞こえてくる。

 はじめのうちは波や雷や太鼓やシンバルの音が聞こえる。
 中ごろにはベルや法螺貝のような音が聞こえる。
 終期にはフルートやヴィーナのような音が聞こえる。
 以上のような様々な音が体内から聞こえてくるのである。

 このうち、できるだけ精妙な音に心を集中しなければならない。

 心はかのナーダ音の縄に縛られて、生まれつきの妄動を捨てて、不動になる。

 ヨーガ王国(サマーディ)を希望する人は、一切の思いを捨てて、もっぱらナーダ音に集中すべし。

 ナーダ音は、心という鹿を捕獲する縄であり、またこの鹿を殺す猟師である。
 
 心はナーダ音にひきつけられ、そこに止まり、そして音とともに消滅するのである。

 それゆえに、ヨーギーは毎日怠らずにナーダ音への集中を行じなければならない。 

 アナーハタ音の響きが聞こえる間は、空についての想念はまだ存在している。
 その音も消え去ったところが、パラマ・ブラフマン(至上の梵)、パラマ・アートマン(至上の真我)であるといわれている。

 およそ音のかたちで聞こえるものは、シャクティに他ならない。そしてすべての存在の没入する場であり、なんらの形相のないものこそが、至上神である。
 






 ハタ・ヨーガという大地に、心という種子を植え、離欲という水をまけ。これによってサマーディという如意樹はたちまち発芽する。

 ヨーギーにして、すべての心理作用から脱却し、すべての想念が消えたならば、その人は生きながらにして解脱したのである。

 サマーディに合一したヨーギーは、『時』によって食われず、カルマによって縛られず、何者にも調伏されない。

 サマーディに合一したヨーギーは、感覚対象を知覚せず、それどころか自分をも他人をも意識しない。

 ヨーギーにして、その心が眠りもせず、醒めてもおらず、記憶と忘却を離れ、没することも出現することもないならば、そのような人はまさしく解脱者である。

 サマーディに合一したヨーギーは寒暑を識別せず、苦楽を識別せず、名誉と屈辱とを識別しない。

 行者にして、意識がハッキリしていて、覚醒の状態であるにも関わらず、眠っている人のようであり、呼吸することもないならば、その人は疑いもなく解脱者である。

 サマーディに没入したヨーギーはいかなる武器をもっても殺害しえず、いかなる人間も脅迫しえず、マントラやヤントラをもっても調伏することはできない。

 気が中央の道を通ってブラフマ・ランドラに流入しない限り、また気を調伏した結果として精液が不動とならない限り、また瞑想の中で心が自己本来の姿に等しくならない限り、どんな知識を説こうとも、それは慢心から出た偽りの饒舌に過ぎない。

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