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Boys'Alchymist Club in Bohemiaコミュの☆宮廷錬金術師、魔術師【ロジュンベルク家編】

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☆ロジュンベルク家とは
 僭越ながら、ロジュンベルク家についてまとめてみました。ご笑覧あれ↓

 赤薔薇をその紋章としていただく、ボヘミアの貴族、ロジュンベルク家は、12世紀の豪族、プラチィツェのヴィーテック?世(当時ボヘミアに大勢力を誇り、ボヘミア王の地位をも狙っていたヴィートコヴィツ家の一族)の子孫といわれている。
 南ボヘミアに伝わる古い伝説によれば、ヴィーテック?世(?-1194)には五人の息子がおり、それを象徴するために「五枚花弁の薔薇紋章」を息子達に使用させたという。 息子達は、それぞれフラデツ(青地に黄色の薔薇紋章)、クルムロフ(白地に緑薔薇紋章)、ロジュンベルク(白地に赤薔薇紋章)、ランシュテイン(ランドシュテイン。赤地に白薔薇紋章)、ストラーシュ(セジモヴァ・ウースティー。黄金地に黒薔薇紋章。黄色地に青薔薇という説もある)の地を治める領主となり、その領地を子孫が代々継承したが、クルムロフ家、ランシュテイン家は嗣子を得られず相次いで断絶。ロジュンベルク家は、クルムロフ家やランシュテイン家の遺領を継承するなどして、南ボヘミアにおいて着々と勢力を拡大し、大貴族へと成長していく。その過程でロジュンベルク家は、大貴族としての名目を保つため、ローマの名門貴族、オルシーニ家の末裔とまで名乗るようになる。

 さて、このロジュンベルク家が歴史上、もっとも栄えた時期は、神聖ローマ皇帝でありボヘミア国王でもあった、ルドルフ二世統治時代(1576-1612)だということができる。
 そのころのロジュンベルク家の当主は、ロジュンベルク侯ヴィレーム(1535-1592)。
 ボヘミア王国内の貴族の中ではもっとも地位の高い、「筆頭城伯」職を勤めた。
 この頃、ボヘミア王国内でのロジュンベルク家の地位は、最高位のものとして諸侯から認知されており、ルドルフ二世のボヘミア王冠の戴冠式では、ヴィレームがその王冠を授ける栄誉を得ている(1575年)。
 また、ヴィレームは、1585年、ハプスブルク家的騎士道勲章「金羊毛勲爵士章」を授けられている。
 神聖ローマ皇帝の忠実な臣下としてその生涯を全うしたヴィレームは、宗教革命派と反宗教革命派の「調和」に心を砕き、宗教的には寛容政策を採り、各方面から調和主義、穏健主義と評され、賞賛された人物であり、リベラルアートの庇護者であり、さまざまな分野の学芸に精通した大教養人でもあった。
 彼自身はカソリック信者であり、イエズス会の保護にも努めたが、領内でのプロテスタントの信仰を認め、プロテスタントでも有為の士とは積極的に交わった。例えばヴィレームの有能な家臣、ヴァーツラフ・ブジェザン(ブルシェザン)はプロテスタントである。
 また、ヘルメス学的知識にも富んだ人物であり、「錬金術」に対し情熱的ともいえる、積極的な支援、庇護でも彼の名前は有名である。
 錬金術関係の書籍のいくつかには、ヴィレームや彼の弟、ペテル・ヴォク(1539-1611)に対する言及や献辞が存在する。16世紀末期〜17世紀初頭にかけて、この分野でのロジュンベルク家の影響はやはり大きかったといえるだろう。

※なお、「ロジュンベルク(Rožmberk)」という日本語表記ですが、ロバート・J・W・エヴァンズ著、中野春夫訳『魔術の帝国』では「ロジュムベルク」となっております。また、他にネット上などでは、ドイツ語や英語読みをしたもの(ローゼンベルク、ローゼンバーグなど)も見受けられますが、私、洋なしは、チェコ語の発音から「ロジュンベルク」と表記いたします。
 問題なのは「m」音ですが、「ム」表記も捨てがたいのですが、例えば日本語の「新聞(しんぶん)」の二番目の「ん」は「m」音に近い発音ですが、「む」ではなく慣例的に「ん」と表記しますので、この「ロジュンベルク」でも同様に表記するようにしています。

※図版はロジュンベルク侯ヴィレームの蔵書票。

コメント(2)

 ロジュンベルク侯ペテル・ヴォク(1539-1611)の居城であった、チェスキー・クルムロフの町の「地ビール」といえば、「エッゲンベルグ」。

 チェスキー・クルムロフに寄ったついでに、地元のビールでしたたか酔ってしまうのも正しいチェコ旅行かと存じます。
 口当たりのよい味わいに、ついつい明日のことも忘れて、グラスを重ねてしまうのでございます。

※写真は、管理人蔵のエッゲンベルグ・ビールのコースター。ロジュンベルク侯ペテル・ヴォクの肖像画が描かれている。ただし、厳密にはエッゲンベルグ・ビールと、ペテル・ヴォクに関係はありません。「チェスキー・クルムロフの地ビールだから」という繋がりだけのようです。

※ワインやビールの醸造には、錬金術師が関わっていたという話もあります。
 僭越ながら、「ロジュンベルク家の錬金術師」に関しまして、以下のページに辞典形式で纏めてみました。
 チェスキー・クルムロフ(【Český Krumlov】)の錬金術師の屋敷跡に関する情報も含まれております。
 興味のある方は是非ご覧下さいませ。


【改訂版】ロジュンベルク家の錬金術辞典(随時更新中)↓

「A」〜「K」の項目:
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=409679399&owner_id=2783280

「L」〜「Z」の項目:
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=409682478&owner_id=2783280

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