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戦争反対!コミュの世界で激増する子供兵

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最近、特に内戦地域では「子供の兵隊」が激増しています。

彼らの殆どは、テロ組織などによって誘拐され教化(洗脳と言い換えてもいい)されて、大人顔負けの戦果を挙げることもあります。

既に三百万人以上の子供兵(18歳以下の兵隊)がいると言われ、紛争に利用されています。

例えば、イラク戦争でもアメリカ兵への自爆テロを子供兵が行ったり、ウガンダではSASの奇襲を受けた子供兵が、相当の被害に会いながら、SAS数十名を負傷させました。

シエラレオネでは、7歳という年齢の兵隊すらいました。
彼らは、大人に比べて恐怖に弱く、たやすく組織に従順となります。
また、命に対する道徳観念が確立されていないので、容易に残虐な行為に手を染めます。

ウガンダでは「神の抵抗軍」と呼ばれる組織という組織があり、これはほとんど100%が子供兵で構成されています。

一部のゲリラでは既に子供兵の割合が30%を超える所もあり、彼らの多くは「使い捨て」にされます。

ゲリラ組織にすれば「いなくなればまた誘拐して兵隊にすればいい」のですから、調達が非常に簡単です。

ものすごく悲惨な話ですが、紛争地域ではこれが「普通のこと」になりつつあります。

彼らを救う方法はないのでしょうか?

答えの一つとして「開発支援」があります。
「戦乱下の開発政策」によれば、社会的にあるていど「公正」な社会では紛争自体が起こりにくく(裕福なことは絶対条件ではない)子供が誘拐されるリスクは著しく減少すると方向していますが、これは「予防的措置」であって、現在紛争地域にいる子供たちは、毎日のように誘拐され、兵隊に仕立て上げられてしまっています。

過去十年間で紛争による子供の死者は2百万人を超えています、彼らを救済する方法はあるのでしょうか?

このままでは「先進国のロボット兵器」vs「紛争地域の子供兵」という悲惨な結果を招きかねません。(いや、既に一部招いていると言うべきか)

皆さんと一緒に考えて行きたいと思いますので、ご意見よろしくお願いします。

コメント(55)

大国の思惑と干渉、政治の腐敗、人間の愚かさが民を苦しめます。

せめて、イラクへの暴挙をアメリカに諫める国に住みたいです。
>和尚さん

荒らしは止めてください。
「ブラッド・ダイヤモンド」というと「ロード・オブ・ウォー」も思い出す。
武器の供給は止められないものかな?
それにしても、資源の乏しい日本が平和で豊かで、資源の豊富なアフリカが紛争と貧困に苦しんでるとは皮肉な話だ。
とりあえず、この「子供兵」の問題は「内戦」と切り離して考えることは不可能ですので、そちらの考察を本の引用を用いながら行っていきます。

内戦のグローバルな弊害については以下

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内戦は近隣諸国に悪影響を及ぼすだけにとどまらない、過去30年間における3つのグローバルな社会悪は、大部分が内戦の副作用と言っても過言ではあるまい。
このような社会悪の世界全体のコストはすでに天文学的な水準に達しており、しかもきわめて執拗であることが明らかになりつつある。
ハード・ドラッグ、エイズ、および国際的テロリズムがそれである。
内戦とハード・ドラッグは生産と流通の両面で結びつきがある、コカとアヘンというハード・ドラッグは、いまや、正式に承認されている政府の承認が及ばない領域での栽培が主流となっている。その土地が国際的に商人いる政府の管轄下にあれば、政府は栽培禁止政策をある程度国化敵に実施することもできる。ところが、広範囲にわたる農村地域が内戦の副作用として政府のコントロール外となっている。
現在、アヘンの世界生産の約95%が内戦国で行われている。内戦地域に集中しているのは生産ばかりではない、流通と保管も、内戦が生み出す無法性を頼りにしている。
一国内および地域内における内戦とエイズ流行との関係については既に見た。しかし、この世界的な感染症の起源はある特定の内戦にある、という極端な意見もある。(中略)
すなわち、戦争という環境のせいで、そうでなければ通常の局地戦でしかない発発症が、手に負えなくなるほど拡散したのである。この仮説の正当性の確率があっとえば10%と非常にひくいとしても、世界全体のエイズ禍にかかわるコストの10分の1は、内戦のグローバル・コストに加算されてしかるべきだろう。
内戦と国際テロの結びつきについては、極最近明らかになったばかりである。内戦はテロリストの避難所になる地域を提供する。また、紛争の種となっている違法な産品、なかでもダイヤモンドが、収入源および価値保存手段として活用されている。
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「戦乱下の開発政策」38ページ

このように、内戦は放置しておくと、経済だけではなく安全保障問題にも影響を及ぼします。

また、先進国の合意の下援助打ち切りをしても、中東諸国などが中心となり、支援する例もあります。

レバノンのハマス、パレスチナのPLOなど有名な例もあります。
>その場合、二国間外交を複数行うことで何とか軌道修正が計れないものか…難しいかな。

二国間合意ですと、強制力はどうしても弱くなるのが問題かなと。
制裁などを含んだ合意がないと難しいですね。


>しかもそれが複数にまたがるので、調整に手間取り難しくなります。
例えば、ある国へ支援したことに反対して国際機関への資金提供を拒む国が出てしまえば?

確かにそのような懸念はありますが、これら紛争地域は基本的に「資源」や「マーケット」になりますので、資金援助を拒んだ国は市場参入が遅れるというデメリットが出ますから、それが抑止力になるんのではないかと思います。

>そうなると国際機関は動けなくなってしまいます。
この場合、国毎の支援の方が効果的です。資金提供をやめるのが容易ではありませんから。

「有志連合」的なものはいいかもしれませんね。
確かに「ブラッド・ダイヤモンド」はいい映画だった
しかし、映画が終わってロールが流れるまで、主演がレオナルド・ ディカプリオだとは知らなかったw
>平和って一体なんなんですかね

トピ違いになりますが「みんなが平和と思っている状態」が平和なんだと思います。

政治的に見れば「平和」は目的ではなく「結果」であるという意見もありますので。
>映画が終わってロールが流れるまで、主演がレオナルド・ ディカプリオだとは知らなかったw

私は途中で気付きましたw

でも、あの映画のディカプリオの演技はマジ神レベルですた。

TIA!TIA!(This Is Africaの略なんだそうな)
うーんむ、取りあえず傭兵派遣会社が倒産すると少しは良くなるかもしれません。
あのての会社がアフリカのダイヤモンド戦争に派遣を行い、それで子供兵が生まれる現状がありますからね。
>取りあえず傭兵派遣会社が倒産すると少しは良くなるかもしれません。
あのての会社がアフリカのダイヤモンド戦争に派遣を行い、それで子供兵が生まれる現状がありますからね。

どうでしょうね。
PMFの需要があるのは、政府自体が腐敗していたり、指導力がなかったりするのが問題ですから。

シエラレオネの例をとってみても、逆にPMFがいたからこそ、紛争が一時的に停止したという側面があります。

逆に、国連が介入し、PMFを排除したら、再び内乱が起き、1万人以上の犠牲者が出ました。

>通り一遍の農業指導では難しそう。
たしかアフガンの阿片生産はシェア世界一になったはず。

「一次産業の依存度と低下させる」というのが、もっとも有効のようです。
つまり、きちんとした加工業を根付かせることですね。

これは、加工業によってその国が豊かになれば、マーケットが広がっていくという利点もあります。(一次産業に頼ると、富が偏在するので、内乱リスクが高まるだけではなく、マーケットも育たない)
貧困、統治能力の無い政府、民族間紛争、武器供給者の存在…

もう粗方要因については出尽くしてる気がします。
近隣諸国が当該国の内乱状態を容認していたり、助長していたりする例もありますよね。
誘拐されて、洗脳されて兵士となる子供もそうですが、兵士になるしか選択肢の無い子供というのも多く存在します。

>「一次産業の依存度と低下させる」というのが、もっとも有効のようです。

これは目からウロコでした。
第一次産業で「換金作物を作る」のではなくて、富や資源のリンクが必要な第二次産業、第三次産業にてこ入れをするということですね。
確かに、AK47を持って「敵」を撃ち殺すこと以外に生きる道を提示することはまず必要でしょうね。
>兵士になるしか選択肢の無い子供というのも多く存在します。

はい、上でも挙げましたが「家族のために」兵士になる子供も沢山います。

それは「子ども兵の戦争」からおいおい例を挙げていきます。

>資金援助の拒否ですが、市場参入が遅れることは承知で行うのではないでしょうか?

んー、損益収支論と安全保障や政治的要因を天秤にかけるというのは確かにそうでしょうが、ミアシャイマーの論を借りれば「国家は、その国に対して最大化を狙う」物でしょうから、メリットがないのならともかく、少なくとも地政学的・資源的・経済的に意味があるのなら、一定の抑止効果が期待できると私は思った次第です。

ただし「そうではない国」に関しては仰るとおりになると思います。

>スーダンでは欧米はジェノサイドが起こっているが故に経済制裁という形を取りますが、これを利用して中国は資金援助をし、一次産品を手に入れます。
結果、スーダンでは一次産品に対する依存度が拡大し、内戦が続きますがこれが悪循環となるわけです。

はい、これは「今までのアプローチ」で失敗した典型的な例でもあります。
結局は、支援しかないのだと思います。

>どうも国際機関は信用出来ないというか…それよりかはそれを利用する国家の方がアクターとしては信頼出来るというか(汗

それは「主体がどっちか」というだけの問題のような気がします。
「建前上」国際機関を使った方が、円滑な調整ができると私は思いました。
子供兵の証言です。


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やつらは捕まえた人間を連れてくる・・・訓練を受けさせるために。僕の部隊は三十人殺さなくちゃならなかった。最初の一人が殺された後、指揮官から明日はお前がやれと言われた。ショックだったし、ぞっとした。みんなの前でやらされた。五十人全員の目の前で・・・・。頭を撃たされた。ぼくは震えていた。それからは食べ物がのどを通らなかった・・・。訓練では毎日三人か四人殺していた。いろんな分隊が毎日交替でやらされた。殺される人たちの中には、泣き叫ぶ人もいた。指揮官はぼくたちに言った。どうやって殺すか、覚えているんだぞ、って。

−十五歳(十二歳のときにFARCに徴集された)
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子ども兵の戦争34ページ
>20 ネオぽにょリタス改氏
ロード・オブ・ウォーでは描かれませんでしたが、実際の地域紛争ではアレに「現地産の武器」が加わりますし、アフリカだと資源目当てで中国からの武器援助があったりします。

どの道、銃砲が無くなったらナタ・槍・車で戦争するでしょうし、火薬が製造できるなら近代から近世ぐらいまで銃砲のレベルを落とせば良いだけの話です。
武器が無くなっても、争おうとする意志がある限り変わりありません。
>椋鳥さん

>どの道、銃砲が無くなったらナタ・槍・車で戦争するでしょうし、火薬が製造できるなら近代から近世ぐらいまで銃砲のレベルを落とせば良いだけの話です。

これは事実なのですが、ではなぜ「子供」が戦争に参加できるようになったかと言うと、まさに「銃火器」を子供が扱えるからという理由が相当大きいです。

なので「銃」が減れば「子供が」「直接戦闘に」参加する機会は経るかもしれません。(その場合でも、盾代わりに使われる可能性はありますが)

まぁ、それ以前に仰るとおり、パチモンコピーとかが大量に出回っているので(アフリカでは鶏2頭とAKが交換されるらしい)銃がなくなるということはないでしょうが。
>37 ますたーあじあ氏
兵器開発が求めるところの「子供でも使える兵器」ってのを実現したAK47とカラシニコフ氏は偉大ですよねぇ。標語を現実にしてしまったのですから。
安くて 簡単に作れて 簡単に使える
兵器の理想形ですな。

AKが無く、発展途上国にM16しか流通しなかったのならば子供兵はもっと少なかったでしょうね(笑

簡単にパチモン作れてしまうからこそ、最良の兵器であるAKが出回ってしまう辺りが何とも…。
技術の皮肉というやつですなぁ。
M16の方が反動が少ないし軽いし子供でも扱いやすいですよ。
子供でも整備できるかは知りませんが。
M16の場合、整備面だけでなく安価でコピーするのが困難でしょうし、AKより部品数が多い分精度の調整が大人でも容易ではないと推測しますので、AKがなかったとしても普及はしないのではないかと。AKの場合、場合によっては整備より交換の方が手っ取り早いと言うことにもなりそうですし、兵士の命の値段が安い地域ほどそういう傾向は強まるのではないかと思うのですが。
> 40 TIGさん
それで設計されたのがAR-18だという話を聞いたことがあるんですが、あまり普及していないですよね・・・
その問題について書きます。

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人類の歴史のほとんどを通じて、兵器はそれを扱う者の腕力を当てにしていた。
また、使いこなすには何円も訓練しなくてはならないのが普通だったため、子ども兵士にしても役に立たなかった。身体的に未成熟な子どもは、戦闘に役に立つことはもとより、古代ギリシャ装行歩兵の密集方陣に加わる、あるいは中世の騎士の重い甲冑を運ぶと言った身体的負担に耐えられなかった。ほんの二世代ほど前まで、第二次大戦時のボルトアクション・ライフル(手動争点式連発銃)など戦場での歩兵携行兵器はおもくてかさばり、それが子どもが戦闘に加わることを制限していた。
(中略)
今日の兵器、特に自動小銃は非常に軽量で、幼い子どもたちでも大人と同じように簡単かつ効果的に使えるのである。もはや「一人で持ち運べる」だけでなく「子どもが持ち運べる」とも言えるわけだ。同じくらい重要なのが、こうした壁のほとんどは、十歳以下の子どもでも解体、組み立て、発射ができるほど取り扱いが簡単になっていることである。
ソ連で設計され、今ではどこにでもあるカラシニコフ自動小銃(AK47)はその最たるもので、重さは約四.七キロ。可動部品はわずかに九つと、非常にシンプルだ。取材によれば、子どもたちは普通、三十分ほどで使い方を覚える。並外れて頑丈に設計されてもいて、メンテナンスの必要がほとんどなく、土の中に埋めて保管することさえ可能だ(ゲリラは停戦が崩れた場合に備えて、一種の保険としてよくそうする)。
シンプルさと頑丈さが増すとともに、殺傷力も大いに向上している。いまや子どもたちが簡単に発射できる武器は、密集方陣の槍や米兵のボトルアクション・ライフルとは大違いだ。第二次大戦以降、小火器の破壊力は着実かつ倍加的に増加してきた。今日のアサルト・ライフル(突撃銃)なら、子どもが引き金をh区だけで、三六〇メートル以上先の標的も殺せる弾丸を三十発発射できる。あるいは携帯式ロケット弾を発射して、ビルを破壊したり、一度に十人の手足を不自由にすることも可能だ。
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子どもたちの証言も乗せておきます

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反体制組織の基地につくと、銃を使う訓練を受けさせられた。武器をどうやって解体してまた組み立てるかを見せられた。どうやって銃を撃ち、綺麗にするかを見せられた。反動で怪我をしないようにするにはどうしたらいいかを教わった。

―P 十二歳
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子ども兵の戦争 70-71ページ
そして、市場にあふれる銃の状況も書いておきます。

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小銃火器はより使いやすく、遥かに致命的になっただけでなく、市場に溢れてもいる。だぶつき気味といってもいいくらいだ。世界中の小火器の数は推定5億、十二人に一挺の割合だ。その結果、基本的なこの武器はこの二十年ほどの間に価格も急落している。おかげで、どんな組織でも以前より簡単にこうした兵器を手に入れ、最小限のコストで子どもたちを兵士に仕立てられるようになった。
(中略)
小銃火器は驚くほど安く簡単に手に入る。それ以上に、特に暴力の発生しやすい地域に小火器が集中しがちだ。ソ連製のAK47型のアサルト・ライフルやその模造品はとくにそうで、1990年代にこの手のライフルがいかに世界各地に広がり、世界の紛争を増大させたかを説明するのに、「カラシニコフ時代」という造語さえ生まれたほどだ。たとえば、戦後のモザンビークだけで、約千六百万人の人口に対し、およそ六百万挺のAK47があった。通貨の変わりに使われた時期もある。ウガンダとスーダンでは、AK47は鶏一羽分の値段で買える。ケニア北部では、ヤギ一頭分の値段だ(約五ドルに相当)。南アフリカではやや高く、市場では一挺十二ドルの値がついている。
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子ども兵の戦争71-73ページ

そして、銃が簡単に手にはいると言う状況が、紛争を起こりやすくし、地域紛争では大量殺戮が容易となり、子どもがその戦争に借り出されていっています。
>43 ますたーあじあ氏
中国製や途上国製は品質が安定せず、ロシア製は価格が高いと聞いたのですがどうなのでしょうか?
> 45 椋鳥さん

あまり参考にならないかもしれませんがGunのレビューなんか見ると中国製トカレフとソ連製トカレフには仕上げや強度の面で雲泥の差があるようです。
小銃ならそれほど神経質にならなくてもいいのでしょうが、造作が細かければ細かいほど品質の面でアラが出てくるでしょうねえ・・・
中国製ですら高級品で、一般的によく使われているのは密造銃だ、
なんて話も聞いたことがあります。

大分前に聞いたことなんで、ソースは失念しましたが。
弾薬についてはどうでしょう。火薬の調合はある意味銃本体の複製よりも難易度が高いように感じますが、外部から安価で供給を確保可能ということなのでしょうか。
あまり「兵器」に拘泥すると、本質である「子供兵」の問題がぼやけてしまうので、銃や兵器そのものに関する書き込みは「私自身は」これで最後にします。

他の皆さんもできれば「子供兵に関する問題」と関連付けて兵器に関する書き込みを行っていただけると幸いです。(多少兵器の話で脱線するのは別にかまいません)

一応、地雷などに関する話題も書いてはありますが、突っ込んではいません。

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皮肉なことに、冷戦終結による「平和の配当」がこうした小銃火器の拡散を生んだ部分もある。ベルリンの壁の崩壊後、無数の兵器が明らかにだぶついていた。だがそうした兵器は、廃棄処分にするよりも世界の市場で投売りするほうが安上がりだった。たとえば、1990年に東西ドイツが統一されると、旧東独が備蓄していた兵器の大部分は競売にかけられ、大部分が民間の入札者に落札された。その結果、文字通り何トンもの軽火器が格安で手に入った、軽機関銃はわずか六十ドル、地雷は十九ドル、拳銃は八ドルで取引された。冷戦時代から超大国の代理人たちは大量の兵器を供与されていたが、そこへこうした備蓄分が加わったのである。しかも、多くの兵器が武器商人や銃の密輸入者の手に渡った。兵器が最終的に誰の手に渡ろうと、どう使われようと平気な連中だ。そのため今では、世界の小銃火器の最大四十パーセントから六十パーセントが、非合法組織の手に渡っている。
(省略)
旧ソ連圏をはじめ各国の兵器産業は生き残りに必死で、製造ベースはこの二十年ほど変わっていない。おかげで、小火器は驚くほど簡単に手に入る。
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子ども兵の戦争 72ページ
そして、この小銃火器の大量流通は、コミュニティの崩壊にも影響しています。

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この流れは多くの社会の支配構造も作り変え、危険な結果を招く。かつてはそれなりの年齢の人間が権力を手にし、戦争の道具を管理していた。tころが、兵器がいきわたった多くのケースで、それが「若き長老たち」の手に渡り始めている。「若き長老」とは多くの場合、武装した衝動的な子供たちだ。かつては、誰が戦争に加わって報償を得られるかが年齢で制限されていたが、そうした区分けに縛られなくなった子供たちである。こうした若者たちはむしろ、新たな兵器の力だけで、部族のかつての長たちを支配している。この新たな権威には責任が伴わず、暴力の度合いは増している。ケニアのある専門家は、アフリカでの部族戦争の変化を、「権威の座が年長者から若者に移り、そのことが紛争管理の面で非常に悪い結果をもたらしている」と説明している。
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さらに、これらは「国家の力」を減衰させ、無政府状態を生み出す温床伴っています。

なぜなら、国がこの手の「暴力」を管理できないばかりか、反体制勢力が容易に戦力(チャイルドソルジャー)を調達できるからです。

しかも、この小銃火器の存在は内乱が終わっても、更なる内乱を誘発する原因にもなっています。
ヨーロッパの子供兵の実情に関して。

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ヨーロッパ大陸では、十八歳未満の子供たちが英政府軍でも、敵対する北アイルランド軍でも、さらにボスニア紛争のすべての当事者グループでも見受けられた。十四歳で入隊させられたというボスニアのある元子供兵は、戦闘の様子をこう語っている。
「第一次世界大戦式の戦闘だった。山ほどの迫撃砲、榴弾砲、戦車―山ほどの装甲車が使われた。味方も敵も地雷や狙撃で大勢の死傷者がでた・・・。僕は父が怪我をしたんでやめたようなものさ。家族の面倒をみなきゃならなかったから。」
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さらに、チェチェン、ダゲスタン、コソボ、ナゴルノカラバフでも反体制組織派の一員として子供兵が参加しています。

一例だと、KLA(コソボ解放軍)に参加し、セルビアと戦った十代の子供兵です。

そして、その流れは止まることなく、セルビアやマケドニアからの独立を目指すアルバニア人勢力に参加しています。(プレシェボ・メベドジャ・ブヤノバツ解放軍〈UCPMB〉)や民族解放戦線などです。

チェチェンでも、相当に子供兵が確認されているようです。

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チェチェンでは、ロシア軍の指揮官たちが、紛争の長期化につれて敵兵の若年齢化が進むと言う現実に直面している。あるロシア人大佐は言う。「(分離独立派の)一団に十四歳から十六歳の子供たちが増えている。彼らは地雷を埋め、検問所を銃撃する。ある子供は自分がなぜ殺されるかすら理解していなかった・・・。青少年の強制収容所を作ってそこに彼らを入れるべきだ。文化的な生き方というものをいくらかでも学ばせるために」
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そして、トルコのPKK(グルド人労働党)には、大量の子供兵が存在しています。
トルコをヨーロッパと規定するのであれば、それこそ大部分と言っていいほどです。

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1994年、PKKは子供たちの計画的な徴集を開始。未成年者を擁し、武装した最年少メンバーはわずか七歳と報告されている。未成年のメンバーの10パーセントは少女たちだ。PKKは外国から子供たちを徴集してきたことでも知られる。たとえば、スウェーデンの学校やサマーキャンプに通っているグルド移民の子供たちを標的にすると言った具合だ。
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子ども兵の戦争 34-35ページ

「徴集」とありますが、早い話が「誘拐」です。
子どもの徴兵を訴追 米で新たな法律成立
http://www.usfl.com/Daily/News/08/10/1008_018.asp?id=64557
ブッシュ大統領は8日までに、15歳未満の子どもの徴兵などを連邦法上の犯罪と規定する法案に署名、同法は成立した。違法行為が海外で行われた場合でも、容疑者が米国内にいれば訴追可能で、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、子ども兵が死亡した場合、容疑者は終身刑などを科される可能性がある。

 国連によると、スーダンなどのアフリカ諸国やミャンマー、ロシア・チェチェン共和国などで子どもが兵士として徴用され、満足な教育が受けられなかったり、性的虐待の対象になっていると報告されている。

 大統領が署名したのは今月3日。
おお、新たな情報有難うございます。
私も調べてみます。
子供兵を自爆テロ要員に使っていたスリランカの反政府組織LTTEが壊滅しました。

スリランカ大統領、勝利宣言…「テロ完全打倒」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090519-00000825-yom-int
■「神の抵抗軍」拠点掃討 ウガンダ■

オバマ政権は、ウガンダと周辺国で20年にわたって住民虐殺や拉致を続けている武装勢力「神の抵抗軍(LRA)」を掃討するために、約100人の特殊部隊をウガンダなどアフリカ4カ国に派兵する決定をした。

◆「テロの聖域」化に懸念
海外派兵に慎重なオバマ政権が派兵を決めた背景に、アフリカ中部の不安定化で新たなテロの聖域が生まれることへ懸念があると言われる。
派兵先は、ウガンダ、南スーダン、中央アフリカ、コンゴ民主共和国である。

アメリカが身柄確保を狙うのは、「神の抵抗軍」の最高指導者のジョゼフ・コニー容疑者で、国際刑事裁判所が2005年、人道に対する罪の疑いなどで逮捕状を出している。
ウガンダには、イギリス植民地時代に形成された南北間の対立があり、北部出身のコニー容疑者は1980年代末、南部住民中心のムセベニ政権に対する反政府運動を開始。
1991年に、「キリスト教の聖書の十戒に基づく新国家結成を目指す」と主張して組織を結成した。

当初は北部住民から一定の支持を得たが、兵力や食料の確保のため住民襲撃を激化させ、支持を失った。
国連の推計では、この20年間に約3万人を殺害し、約6万5000人を拉致している。
拉致の主な被害者は子供で、少年は兵士として虐殺を強要され、少女は性的虐待を受ける。

「神の抵抗軍」を追跡しているアメリカの非政府組織「イナフ」によると、2010年11月時点の推定兵力は400人で、この中に拉致された女性や子供が多数いる。

「神の抵抗軍」の現在の活動域のコンゴ北東部、中央アフリカ東部は元々「武装勢力が乱立し、政府の実効支配が及んでいない地域」で、「神の抵抗軍」の活動が地域の不安定化に拍車をかけている。


参照
毎日新聞 2011年11月7日
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/11/07/20111107ddm012030047000c.html

『ルポ資源大陸アフリカ 暴力が結ぶ貧困と繁栄』
白戸圭一 東洋経済新報社 2009年

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