映画が好きコミュの「清須会議」

清須会議は信長亡き後の首脳会談で　実力者４人によって議事進行を。
清須会議は武器を持たない口撃戦で　実力者４人は舌戦を繰り広げて。

天下統一を願った信長が滅んだ後にその首脳は清須に集合しながら　丹羽長秀を筆頭に集う織田四天王の面々は一癖も二癖もある連中で　彼自身も深遠なる思考でもって何とか出過ぎた男秀吉を排除したく･･･

柴田勝家は常に丹羽の指図により行動する戦場派の荒っぽい気性で　信長の妹お市に首ったけのちょっと思慮なき軽い頭脳の武将であり

池田恒興は遅れている滝川一益の代理として急遽参加する事になり　優柔不断と云うよりも立場を曖昧にして利のある方に付こうとして･･･

羽柴秀吉は田舎もん丸出しの風情でもって外面はお調子者を装って　お市に憧れながらも織田家支配よりも天下取りの為に奔走する男で･･･

天下統一を横目で見つつこの４人の重臣は各自候補者を立てながら　丹羽と柴田は信長の三男で武勇に秀で頭脳聡明な織田信孝を推して　羽柴は信長の次男ながらバカと呼ばれる織田信雄を自信無げに推し　池田はどっちも付かずながら利の多い方になびく強欲主義の重臣で　だが不利な羽柴が突然思いついたのは信長長男信忠の子息の利用で　信長と共に討ち死にした信忠の長男なればどっからも文句は出ずに　秀吉に抱っこされた信忠息子三法師は大勢の家臣の中でお披露目を　そこで全家臣は三法師を抱く秀吉共々に頭を下げて忠臣の証を見せ　それによって秀吉の天下取りは加速する事になり歴史は大きく動き･･･

ここで奏でられる歴史の見せ場は我国における統一国家への序曲で　日本史上初めて戦場を会議場にかえて合議の下にその議決に従って　誰も血を流さない代わりに頭脳戦の駆引きは熾烈を極めての戦いで　裏取引や根回しは勿論の事各自が虎視眈々と相手の出方を見守って　戦場ならぬ清須城の座敷の中でその人物像を篤と眺めつつの風景を･･･

そこにおける彼らの姿はかなり拡大描写をして念入りに伝えられて　それは一種の戯画模様の様相でもって喜劇調に人物の性格を拡張し　その人物模様を大げさに見せる事で笑いを誘いながら皮肉も感じて　まさに全ての人物をコケにして歴史を史実に従ってゆっくり動かし　ある程度はこの時代の歴史認識がなければオモロさも半減するかも･･･

この人物展示会における役者連中の多彩といったら･･･

役所広司は柴田勝家をガサツなお顔を晒して大雑把な感じの雰囲気で演じ。
大泉洋は羽柴秀吉をいかにも軽そうなお顔を晒しつつ軽妙且つ怜悧に演じ。
佐藤浩市は池田恒興を邪魔臭そうなお顔を晒しつつ小狡い日和見男を演じ。
小日向文世は丹羽長秀を賢そうなお顔を晒しながら解り切った風情で演じ。
妻夫木聡は織田信雄をバカなお顔を晒しながら付け鼻して意気揚々と演じ。
浅野忠信は前田利家を寓直なお顔を晒しつつ忠義に厚い男を畏まって演じ。
伊勢谷友介は織田三十郎を端正なお顔を晒して掴みがたい男を飄々と演じ。
松山ケンイチは堀秀政を利発そうなお顔を晒しながら器用な知恵者を演じ。
寺島進は黒田官兵衛を訳知り顔を晒しつつ軍師らしく策を講じる男を演じ。
でんでんは前田玄以を官僚顔を晒して議事進行役をつまらなさそうに演じ。
西田敏行は更科六兵衛を前回と同じお顔を晒して何の役にも立たずに演じ。
中谷美紀は寧を楽しそうなお顔を晒しつつ内助の功たる存在感見せて演じ。
鈴木京香はお市をねっちりしたお顔を晒しながら徹底的なサル嫌いを演じ。
剛力彩芽は松姫をとぼけたお顔を晒しながら腹黒い深遠なる第三者を演じ。
天海祐希は枝毛なる忍者を隠したお顔を晒さず結局は解らず仕舞いで演じ。

～～～