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コストダウンコミュの違法残業「かとく」がにらみ 厚労省の過重労働特別対策班  電通事件で注目、大手本社に照準

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 本日(20日)の日経朝刊 第7面に記事掲載されました。

 企業の違法残業問題が相次ぐなか、新入社員の過労自殺に端を発した電通事件の捜査を担い、存在が注目されているのが厚生労働省の「過重労働撲滅特別対策班(かとく)」です。

 東京と大阪にある同班はIT(情報技術)に精通したベテランの労働基準監督官で組織し、主に大企業の違法残業に対し、強制捜査権のある司法警察官としてにらみをきかしています。

 監督官は専門職の国家公務員で全国に約3,200人います。長時間労働や残業代の未払いなど様々な労働問題を扱うほか、労働基準法に基づいて企業に抜き打ちで立ち入り調査も行います。

 社員の出勤簿や入退社記録、パソコンのログイン歴、メールなどを徹底的に分析。退社したはずの社員の文書ファイルが更新されているのを発見し、違法残業が裏付けられたこともあります。

 監督官OBは「説明がつかないところが一つ見つかれば、そこから攻め込む」。現役監督官は「会社のどこを見れば違法残業の実態をつかめるかは事前に把握しているケースも多い」と明かします。

 ■東阪に2年前設置 労働基準監督署は一般的に、企業に対して行政指導という位置づけの「是正勧告」を出す。しかし、何度も是正勧告を受けたり過労死が起きたりしても労務環境を改善しない大企業もある。そんな悪質なケースは過重労働撲滅特別対策班(かとく)の出番となります。

 かとくは2015年4月、東京と大阪の労働局に設置され、大企業の本社が主なターゲットです。

 PC分析が多くなるため、メンバーはITに詳しい監督官(東京8人、大阪7人)で構成。これまで電通のほか、旅行大手のエイチ・アイ・エス、靴専門店大手のエービーシー・マート、ディスカウントストア大手のドン・キホーテなどを労働基準法違反の疑いで書類送検しています。

 ■一部業務を民間委託 ただ、大企業の違法残業を立件することは難しいとされます。入退社記録と出勤簿のギャップだけでは立証できないという。社内にいても飲食やサークル活動などの時間が含まれたり、PCが起動していても消し忘れたりしている可能性があるためです。

 「自らの意思」ではなく、上司の指示を受けて違法残業をしたことを裏付ける必要があり、複数の同僚の証言者も確保しなければなりません。

 事情聴取に「部下の残業時間を把握していない」「部下より早く帰るので、その後のことは知らない」などと証言する上司も少なくないといいます。

 違法残業の慣行は今も多くの企業に残っています。厚労省によると、2016年度に全国の労基署が立ち入り調査した2万3915事業所のうち、43%で違法残業が見つかり、是正勧告をしました。「過労死ライン」とされる月80時間を超える事業所は77%に上りました。

 同省は監督体制を強化する一方で、監督官不足が課題となっています。全国に監督の対象事業所は428万ヵ所あるが、2015年の監督件数は約15万5千件。監督官不足のため全体の約4%しかカバーできていません。このため政府は2018年度から、監督官の業務の一部を民間の社会保険労務士などに委託する方針です。

 ■労働生産性の向上必要 日本の正社員は欧米に比べ職務内容が不明確で、それが長時間労働の温床ともいわれます。企業は不要な業務がないか点検し、労働生産性の向上で労働時間の短縮を図るなどの対策を考えなければなりません。

 以上、皆様のお役に立てば幸いです。

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