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コストダウンコミュの「事業の進歩発展に最も害するものは、青年の過失ではなくて、老人の跋扈(ばっこ)である」

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 昨日(22日)の日経朝刊 第19面に掲載されました。

 我が国の企業では社長・最高経営責任者(CEO)が退任後も、相談役や顧問の名称で会社に居続けるという、他の先進国では例のない慣行が見られます。

 中には、生涯その地位を保証するものや、「相談役会」などと称して、定期的に現役社長から経営に関する報告をさせるものまであります。最近の経済産業省の調査では、回答者の36%が、その役割を「現経営陣への指示・指導」としています。

 これに対し、米議決権行使助言会社は相談役・顧問など「活動の実態が見えにくい名誉職的なポスト」を新たに定款に規定する場合に反対を推奨し始めました。経産省のコーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針でも、元社長・CEOである相談役・顧問については、その人数・役割・処遇等について外部発信することを促しています。

 元社長・CEOを相談役・顧問として遇する一つの理由に、日本の社長の報酬水準が諸外国に比べ低いためとの主張があります。しかし、海外の役員報酬制度は株価連動型が一般的だ。最近の世界時価総額ランキングのトップ100に日本企業は4社しか入っていないわけで、諸外国に見劣りするのもむべなるかな、です。

 住友の2代目総理事に伊庭貞剛がいます。住友銀行や住友金属など基幹事業をいくつも起こす一方、別子銅山公害問題の解決と自然再生に死力を尽くし、「企業の社会的責任の先駆者」と呼ばれたが、58歳で一切の職を辞し、郷里の滋賀県で隠居生活に入った。

 その際残したのが「事業の進歩発展に最も害するものは、青年の過失ではなくて、老人の跋扈(ばっこ)である」との言葉です。

 また、「人の仕事のうちで一番大事なことは、後継者を得ることと、後継者に引き継がしむる時期を選ぶことである。これが、あらゆる仕事中の大仕事である。後継者が若いといって、譲ることを躊躇(ちゅうちょ)するのは、己が死ぬということを知らぬものだ」と喝破しています。

 読者諸氏は、伊庭貞剛のような経営者と、相談役・顧問に残る元社長・CEOたちのいずれの生き様に軍配を上げるでしょうか。詰まるところ、相談役・顧問とは、コーポレートガバナンスという枠組みの問題というより、経営者の器量、つまり人物の大きさの問題でしょう。

 以上、皆様のお役に立てば幸いです。

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