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NHKクラシックナビゲーションコミュの教育TV【N響アワー】の放送予定

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【N響アワー】
チャンネル:NHK教育 (地上波)
放送時間:毎週日曜の21:00〜22:00(60分間)
最新情報はN響アワーHPでご確認ください
http://www.nhk.or.jp/nkyouhour/

【オーケストラの森】
チャンネル:NHK教育 (地上波)
放送時間:不定期、N響アワーの曜日時間枠21:00〜22:00(60分間)
最新情報はNHK公式HPでご確認ください
http://www.nhk.or.jp/

コメント(72)

●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 11月2日 (日) *休 止 (特集番組)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 11月9日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から  イモジェン・クーパー 深遠なるシューマン

10月のN響定期公演にイギリスを代表するピアニスト、イモジェン・クーパーさんが登場。 クーパーさんはパリ国立高等音楽院を最優秀で卒業後、 ウィーンでブレンデル、バドゥラ・スコダ、デームスに学びました。 84年のアメリカデビュー以来、ニューヨーク・フィル、ウィーン・フィル、 ロイヤルコンセルトヘボー管など世界一流のオーケストラと共演を重ねています。

今回のN響との共演は3年ぶり5回目。 モーツァルトの演奏で特に高く評価されているクーパーさんが これまでの4回のN響との共演で取り上げたのはすべてモーツァルト。 一方でシューマンもクーパーさんの得意とするレパートリーで、 今回のピアノ協奏曲イ短調は彼女の別の一面に光をあてることでしょう。 クーパーさん円熟のシューマンをお楽しみ下さい。

ピアノ協奏曲 イ短調 作品54    ( シューマン作曲 )
[ 収録: 2008年10月4日, NHKホール ]
ほ か

ピアノ : イモジェン・クーパー
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : アンドリュー・リットン

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 11月16日 (日) 21:00〜22:00

メンデルスゾーンのスコットランド紀行

モーツァルトにも比べられる早熟の天才だったドイツの作曲家メンデルスゾーン(1809〜47) は、 少年時代からヨーロッパ各地を旅し、たくさんの音楽的ヒントを得ました。

1829年初めてイギリスを訪れたメンデルスゾーンは、特にスコットランド地方に強い感銘を受けました。 ヘブリディース諸島の印象は序曲「フィンガルの洞くつ」を、 エディンバラの古城に伝わる物語は交響曲「スコットランド」を生み出しています。

スコットランド地方の映像も交え、メンデルスゾーンの旅の軌跡をたどりながら2つの名曲をおおくりします。

交響曲 第3番 「スコットランド」    ( メンデルスゾーン作曲 )
指揮: ジャナンドレア・ノセダ
[ 収録: 2008年10月17日, NHKホール ]
 
序曲「フィンガルの洞くつ」    ( メンデルスゾーン作曲 )
指揮: ローター・ツァグロゼク
[ 収録: 2003年11月17日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 11月23日 (日) 21:00〜22:00

いろいろクレッシェンド

今回のN響アワーでは、音楽作品の中に登場する「クレッシェンド」に注目します。音楽に大きな盛り上がりをもたらすクレッシェンド。

クレッシェンドは時代とともに変化してきました。 クレッシェンドという概念が定着したのは古典派の前期。 ロッシーニやベートーベンはクレッシェンドを効果的に用いることによって オーケストラ音楽をダイナミックなものへと進化させました。この変化はロマン派になるとさらに加速し、 作曲家たちはテンポの増減をともなう劇的なクレッシェンドをクライマックスなどに用いるようになります。 一方で、ラヴェルなどフランスの作曲家は、瞬間的なクレッシェンドを多用することで 音楽に独特の表情を持たせることにも成功しています。

時代とともに変化、発展したさまざまなクレッシェンドの例を紹介し、その代表的な作品をおおくりします。

歌劇「絹のはしご」 序曲    ( ロッシーニ作曲 )
指揮: ネルロ・サンティ
[ 収録: 2003年5月28日, サントリーホール ]
 
バレエ音楽「ラ・ヴァルス」    ( ラヴェル作曲 )
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2006年4月14日, NHKホール ]
ほ か

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) オーケストラの森(N響アワーは休止)
2008年 11月30日 (日) 21:00〜22:00

オーケストラの森 関西フィルハーモニー管弦楽団

関西フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を、日頃の活動の様子と共に紹介します。

後援会と手作りコンサートを行うなど、地元密着の姿勢を掲げる関西フィル。 震災で演奏会が激減しましたが、団員とファンが一体となり、困難を乗り越えてきました。 今秋、オーギュスタン・デュメイを首席客演指揮者に迎え、飛躍の時を迎ているということができるでしょう。

お送りするのは、10月8日の第206回定期演奏会。 メイン・プログラムは大澤壽人作曲の交響曲第2番です。 大澤壽人氏は神戸出身で、戦前に欧米で活躍した作曲家です。 日本人作曲家の作品に果敢に取り組む関西フィルならではの選曲、ということができるでしょう。

1. 歌劇「いやいやながらの王様」 から
   「ポーランドの祭り」   ( シャブリエ作曲 )
2. 詩曲 作品25 ( ショーソン作曲 )
3. 交響曲 第2番 から
   第 2, 3 楽章 ( 大澤 壽人 作曲 )

バイオリン : オーギュスタン・デュメイ (2曲目)
管弦楽 : 関西フィルハーモニー管弦楽団
指 揮 : 飯守 泰次郎

[ 収録: 2008年10月8日, ザ・シンフォニーホール (大阪) ]


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 12月7日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から イルジー・コウトの〈ロマンチック〉

11月のN響定期公演から、イルジー・コウトの指揮でブルックナー作曲 交響曲第4番変ホ長調「ロマンチック」をお送りします。

11月の定期公演はすべてコウトの指揮。 ワーグナー演奏の権威として有名なコウトはチェコ生まれのドイツの指揮者です。

ワーグナーの強い影響下に出発したブルックナーは、その第4交響曲に 中世的・ワーグナー的な自然暗示の手法を盛り込みました。 ドイツの深い森林に対する愛情が表現されたこの作品は ブルックナー自身によって「ロマンチック」と名づけられ、 その作品群のなかでもとりわけ高い人気を勝ち得ています。

コウトはこれまで6回N響と共演してきましたが、 ブルックナーを披露するのは今回が初めて。巨匠渾身の〈ロマンチック〉をお送りします。

イルジー・コウト … 1937年、チェコ生まれ。 プラハ音楽院で学び、73年プラハ国民劇場の指揮者に就任。 76年に当時のチェコスロヴァキアから西ドイツへ亡命し、のちに西ドイツ国籍を取得。 東西冷戦終結後の92年、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮し、祖国復帰を果たす。 2006年にプラハ交響楽団の首席指揮者に就任。

交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンチック」 から
   第 1, 3, 4 楽章   ( ブルックナー作曲 )
[ 収録: 2008年11月5日, サントリーホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : イルジー・コウト

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 12月14日 (日) 21:00〜22:00

独り立ちした序曲たち

物語や歌劇の開始を告げる〈序曲〉。 時代の流れの中で立派に成長した序曲たちは、歌劇無しでも自立できるようになりました。 後につづく歌劇を持たず、コンサートピースとして作曲された序曲は、 いわば、〈独り立ちした序曲〉と呼んでもよいでしょう。

今回のN響アワーでは、作曲家たちがどのように序曲と向き合ったのか、 序曲に隠された作曲家たちのエピソードを紹介しながら 〈独り立ちした序曲たち〉をご紹介します。

序曲「レオノーレ」第3番 ( ベートーベン作曲 )
指揮: アンドリュー・リットン
[ 収録: 2008年10月4日, NHKホール ]
 
悲劇的序曲 作品81 ( ブラームス作曲 )
指揮: マティアス・バーメルト
[ 収録: 2007年4月13日, NHKホール ]
 
幻想序曲「ロメオとジュリエット」   ( チャイコフスキー作曲 )
指揮: エフゲーニ・スヴェトラーノフ
[ 収録: 1999年2月27日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 12月21日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から 〜 コウトと協奏曲

今回のN響アワーでは、11月のN響定期に登場したイルジー・コウトの演奏の中から、 協奏曲にスポットを当ててお送りします。 曲はイルジー・パウエル作曲のファゴット協奏曲と、 ドボルザークのバイオリン協奏曲。いずれもチェコゆかりの作品です。

ファゴット協奏曲では、N響首席ファゴット奏者 岡崎耕治がソリストを務めます。 コウトが敬愛してやまないパウエルの作品をどう聴かせるのかが楽しみなところ。

また、ドボルザークのバイオリン協奏曲は、N響初登場のバイオリニスト、 ヴェロニカ・エーベルレとの共演です。エーベルレはドイツの出身の20歳の才媛。 71歳の巨匠のサポートを得た新星の演奏をお楽しみ下さい。

ファゴット協奏曲 [1949]  から    ( イルジー・パウエル作曲 )
ファゴット: 岡崎 耕治 (N響首席ファゴット奏者)
[ 収録: 2008年11月5日, サントリーホール ]

バイオリン協奏曲 イ短調 作品53 から    ( ドボルザーク作曲 )
バイオリン: ヴェロニカ・エーベルレ
[ 収録: 2008年11月21日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : イルジー・コウト

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2008年 12月28日 (日) 21:00〜22:00

思い出のマエストロたち

今年2008年、N響と縁深い二人の大指揮者が亡くなりました。 フランスの指揮者ジャン・フルネさん (1913〜2008 享年95) と ドイツの指揮者ホルスト・シュタインさん (1928 〜 2008 享年80) のお二人です。

それぞれフランス音楽、ドイツ音楽の真髄をN響に伝え、 団員・ファンからの深い信頼と敬愛を得た指揮者でした。2人の偉大な指揮者への追悼の思いをこめて、N響との名演をおおくりします。

歌劇「イスの王様」 序曲 ( ラロ作曲 )
[ 収録: 1990年6月22日, NHKホール ]

交響詩「海」 ( ドビュッシー作曲 )
[ 収録: 1990年6月7日, NHKホール ]

以上 指揮: ジャン・フルネ

交響曲 第5番 ハ短調 作品67 から
   第1楽章   ( ベートーベン作曲 )
[ 収録: 1992年4月26日, サントリーホール ]

指揮: ホルスト・シュタイン
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 1月4日 (日) 21:00〜22:00

年の始めの第1番

2009年、年の始まりの新年企画として、歴史に名を刻む作曲家の、 さまざまな「第1番」にスポットをあてます。

歴史に名を残した作曲家の代表作は、 ほぼ人生の後半に書かれた円熟の作品群であるということができるでしょう。 しかし「作曲家」としての礎となった「第1番」に注目すると、 後年の萌芽ともいえるユニークな個性、その後の歩みを予言するようなエピソードなどが見えてきます。「はじめの第一歩」ならではの「第1番」の魅力を紹介します。

交響曲 第1番 変ロ長調 作品38 「春」 第1楽章 ( シューマン作曲 )
指揮: 阪 哲朗
[ 収録: 2003年9月4日, NHKホール ]

ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 作品1 第1楽章   ( ラフマニノフ作曲 )
ピアノ: 中村 紘子
指揮: 佐渡 裕
[ 収録: 1995年1月28日, NHKホール ]

交響曲 第1番 ハ短調 第3楽章 ( ブルックナー作曲 )
指揮: ウォルフガング・サヴァリッシュ
[ 収録: 1985年5月8日, NHKホール ]
 
パッサカリア 作品1 ( ウェーベルン作曲 )
指揮: ハインツ・ワルベルク
[ 収録: 1994年3月16日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 1月11日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から ギリシャ悲劇 〈エディプス王〉

2008年12月の定期公演から、名誉音楽監督シャルル・デュトワさんの指揮で ストラヴィンスキーのオペラ・オラトリオ「エディプス王」をおおくりします。
ソフォクレスの悲劇に基づいてジャン・コクトーが台本を書いた「エディプス王(オイディプス王)」。 筋書きを述べる語り手、そしてラテン語で歌う歌手、合唱を要するストラヴィンスキーの大作です。

今回語り手を務めるのは日本を代表する俳優のひとり、平幹二朗さん。 平さんはこれまでに舞台で数々のギリシャ悲劇を演じていて、 「オイディプス王」では蜷川幸雄演出(1986年築地本願寺)、ご自身による演出(2004年紀伊國屋サザンシアター) で 主役を演じています。

ストラヴィンスキー版「エディプス王」への意気ごみを平幹二朗さんにインタビュー。 注目の「エディプス王」をご紹介します。

オペラ・オラトリオ「エディプス王」 から [ 演奏会形式 ]

作曲 : ストラヴィンスキー
台本 : ジャン・コクトー
ラテン語訳 : ジャン・ダニエルウ

エディプス王 : ポール・グローヴズ
ヨカスタ : ペトラ・ラング
クレオン / 伝令 (二役) : ロベルト・ギェルラフ
ティレシアス : デーヴィッド・ウィルソン・ジョンソン
羊飼い : 大槻 孝志
語り手 : 平 幹二朗
合 唱 : 東京混声合唱団
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : シャルル・デュトワ

[ 収録: 2008年12月6日, NHKホール ]

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 1月18日 (日) 21:00〜22:00

ノセダの語るラフマニノフの「詩情」

注目のイタリアのマエストロ、ジャナンドレア・ノセダさんが10月のN響定期に登場し、 ラフマニノフの2作品を披露しました。 ピアノ協奏曲第2番 (ピアノ独奏/レイフ・オヴェ・アンスネス) と レスピーギ編曲による 「5つの練習曲〈音の絵〉」です。

ノセダさんはワレリー・ゲルギエフにその才能を見いだされ、 ロシア・マリインスキ―劇場の首席客演指揮者を6年務めています。 イタリアの伝統とロシア音楽の融合―今回のプログラムは、 ノセダさんの指揮者としての人生とシンクロします。 ノセダさんがアンスネス・N響と共に目指した音楽。 インタビューも交え、イタリアのマエストロの描くラフマニノフの世界をご紹介します。

ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18   ( ラフマニノフ作曲 )
ピアノ: レイフ・オヴェ・アンスネス

5つの練習曲 「音の絵」 から
 「海とかもめ」 「赤ずきんと狼」 「行進曲」 ( ラフマニノフ作曲 / レスピーギ編曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ジャナンドレア・ノセダ

[ 収録: 2008年10月29日, サントリーホール ]

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 1月25日 (日) 21:00〜22:00

イルジー・コウト 円熟の〈トリスタン〉

チェコ出身の指揮者イルジー・コウトさん。 ドイツの歌劇場で長年活躍し、ドイツ・オペラ、とりわけワーグナーの解釈で高い評価を得ています。 そんなコウトさんが11月のN響定期でワーグナーの傑作「トリスタンとイゾルデ」をとりあげました。 第2幕全曲を演奏する今回の定期公演では、 コウトさんのワーグナー指揮者としての熟練の技が遺憾なく発揮されたということができるでしょう。

ワーグナーへの思い、「トリスタン」の解釈などコウトさんにお聞きし、 音楽史に大きな衝撃を与えた楽劇をご紹介します。

楽劇「トリスタンとイゾルデ」 から 前奏曲と「愛の死」第2幕 抜粋 ( ワーグナー )

ソプラノ : リンダ・ワトソン (イゾルデ)
テノール : アルフォンス・エーベルツ (トリスタン)
バス : マグヌス・バルトヴィンソン (国王マルケ)
メゾ・ソプラノ : クラウディア・マーンケ (ブランゲーネ)
ほ か

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : イルジー・コウト

[ 収録: 2008年11月15日, NHKホール ]

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 2月1日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から 初登場・名匠ジンマン

N響初登場のベテラン指揮者、デーヴィッド・ジンマンさんの演奏を紹介します。

ジンマンさんは1936年ニューヨーク生まれ。 60年代から母国アメリカやオランダのオーケストラの首席指揮者や音楽監督を歴任したのち、 1995年にスイスの名門チューリヒ・トーンハレ管弦楽団の音楽監督に迎えられました。 ベーレンライター新全集に基づく古楽奏法を取り入れたベートーベン交響曲全集などの録音が、 その斬新な解釈によって世界的にヒット。N響との共演が待ち望まれていた名匠です。

ジンマンさんの演奏は装飾音やヴィブラートのつけ方に個性があり、 その室内楽的な響きを重んじる引き締まった解釈をN響はどのように受け止めるのでしょうか。 興味津々の顔合わせです。

交響曲 第8番 ハ長調 D.944    ( シューベルト作曲 )
[ 収録: 2009年1月10日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : デーヴィッド・ジンマン

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 2月8日 (日) 21:00〜22:00

冬の夜空の「惑星」

今年は、国連やユネスコなどが定めた「世界天文年」。 ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で夜空を観測した1609年から400年目にあたります。 そして「N響アワー」放送日の翌日の2月9日には半影月食、 7月22日には皆既日食が日本の夜空で楽しむことができます。 宇宙のようすから目が離せない今年、まずは音楽で星の饗宴をお楽しみください。

お送りする音楽は、昨年12月の定期公演でN響名誉音楽監督シャルル・デュトワが指揮した ホルストの「惑星」です。

組曲「惑星」 作品32    ( ホルスト作曲 )

[ 収録: 2008年12月12日, NHKホール ]
女声合唱 : 二期会
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : シャルル・デュトワ

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 2月15日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から キタエンコ・こころの悲愴

第3週目の放送は、最近の演奏会から。1月の定期公演から、 ドミートリ・キタエンコさんの指揮でチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」をお送りします。

ロシアの作品を得意とし、過去にN響とチャイコフスキーの交響曲第4番で名演をきかせたキタエンコさん。 1940年、旧ソ連レニングラード(現在のサンクトペテルブルク) に生まれたロシアの名指揮者です。

お送りする「悲愴」は、キタエンコさんの故郷であるサンクトペテルブルグで1893年に初演されました。 キタエンコさんのこころに脈々と息づく曲への思いを、インタビューをおりまぜながらお送りします。

交響曲 第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」    ( チャイコフスキー作曲 )

[ 収録: 2009年1月21日, サントリーホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ドミートリ・キタエンコ

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 2月22日 (日) 21:00〜22:00

第9を超えた男たち

「交響曲第9番を作曲すると死ぬ」というジンクスがありました。

ベートーベン然り。シューベルトの最後の交響曲「ザ・グレート」も9番目のシンフォニーです。 ドボルザークは交響曲第9番「新世界から」を最後に交響曲の作曲から身を引き、 ブルックナーも第9番の終楽章のスケッチを残して力尽きました。 20世紀に入っても、マーラーが9番目の交響曲をわざわざ「大地の歌」として発表し、 自らの無事を確認して新たな第9番を完成。次作に着手したところで亡くなっています。 またショスタコーヴィチは、第2次世界大戦終結直後に、戦勝を祝う大作を期待したソビエト当局の意に反して、 諧謔(かいぎゃく) に満ちた簡潔な第9番を発表しました。 「第9」のジンクスを打ち破るショスタコーヴィチなりの解決法だったと考えられなくもありません。

目下7曲の交響曲を発表している、番組司会者の池辺晋一郎さんが、 9番目のシンフォニーにまつわるエピソードや因縁の音楽を紹介。 大作曲家たちが創作に心血を注いだ「交響曲の時代」について語ります。

交響曲 第10番 から 「アダージョ」 ( マーラー作曲 )
指揮: デーヴィッド・ジンマン
[ 収録: 2009年1月16日, NHKホール ]
 
交響曲 第9番 変ホ長調   ( ショスタコーヴィチ作曲 )
指揮: イルジー・コウト
[ 収録: 2008年11月21日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 3月1日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から 巨匠エリシュカ 〈わが祖国〉

第1週目の放送は、最近の演奏会から。 2月にN響に初めて客演する指揮者、ラドミル・エリシュカさんの「わが祖国」全曲をお送りします。

現在77歳のエリシュカさんは1931年チェコ共和国旧ドイツ領ズデーデン地方の生まれ。 これまで演奏活動の中心が主にチェコ国内にとどまっていたため、 チェコ国外や日本ではあまり知られていなかった指揮者です。 クーベリック、ノイマンといった名指揮者につづくチェコ音楽界の重鎮、ということができるでしょう。

そんなエリシュカさんがN響との初共演に選んだ曲は、スメタナの交響詩「わが祖国」。 チェコへの祖国愛を連作の交響詩という形で綴った不朽の名作です。インタビューを織り交ぜ、エリシュカさんが祖国チェコによせる溢れる思いをお送りします。

交響詩「わが祖国」 から 抜粋    ( スメタナ作曲 )

[ 収録: 2009年2月7日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ラドミル・エリシュカ

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 3月8日 (日) 21:00〜22:00

アメリカで輝いたロシアのピアニズム

20世紀初め、ロシア革命による体制の変化を一因として、数多くの音楽家がロシアからアメリカへ渡ります。

ロシアを代表する作曲家、プロコフィエフとラフマニノフも、成功を夢見てアメリカに移住しました。 ピアノの名手だった二人は、それぞれアメリカでピアノのための新しい協奏作品を完成させ、 自らの独奏により初演しています。

その後、ラフマニノフはアメリカで後半生を送り、プロコフィエフはソビエト連邦に戻りました。 対照的なふたりの人生です。 若手ピアニストふたりの演奏による、それぞれの名曲をおおくりします。

ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26 ( プロコフィエフ作曲 )
ピアノ: 上原 彩子
指揮: ドミートリ・キタエンコ
[ 収録: 2009年1月21日, サントリーホール ]
 
パガニーニの主題による狂詩曲 作品43   ( ラフマニノフ作曲 )
ピアノ: ユジャ・ワン
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2008年12月17日, サントリーホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 3月15日 (日) 21:00〜22:00

N響 ベストコンサート 2008

毎年恒例・年度末にN響定期会員を中心とした聴衆からの投票で決まる「最も心に残ったN響コンサート」。 今回の放送では、「ベストコンサート」と「ベストソリスト」それぞれ上位10位を紹介し、 その中から選りすぐりの「名コンサート」と「名ソリストとN響の共演」の演奏をご紹介します。

2008年の定期演奏会は合計27回。登場した指揮者は15人。

ヘルベルト・ブロムシュテット(1月)、 チョン・ミョンフン(2月)、準・メルクル(4月)、尾高忠明(5月)、ジャナンドレア・ノセダ(10月)、 イルジー・コウト(11月)、シャルル・デュトワ(12月)の各マエストロです。

マルティン・ヘルムヒェン(6月・ピアノ)、ヴェロニカ・エーベルレ(11月・バイオイリン)、 ユジャ・ワン(12月・ピアノ) といった若手から、 クリスティアン・ゲルハーヘル(1月・バリトン)、中村紘子(4月・ピアノ)、 ピエール・ロラン・エマール(4月・ピアノ)、レオン・フライシャー(5月・ピアノ)、 ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(5月・ピアノ)、アントニオ・メネゼス(5月・チェロ)、 諏訪内晶子(9月・バイオリン)、レイフ・オヴェ・アンスネス(10月・ピアノ)といった 中堅、ベテラン、大ベテランと多彩な顔ぶれのソリストとの共演も記憶に残ります。

メシアン生誕100年を記念した準・メルクル指揮の「トゥランガリラ交響曲」(メシアン) や、 イルジー・コウト指揮の演奏会形式「トリスタンとイゾルデ」(ワーグナー)、 シャルル・デュトワ指揮、俳優の平幹二朗が朗読したオペラ・オラトリオ「エディプス王」(ストラヴィンスキー) など 個性的な公演も話題を集めました。

果たしてどのコンサート、ソリストがベスト10にランクインするのでしょうか。結果は放送でお知らせします。

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 3月22日 (日) 21:00〜22:00

池辺晋一郎 と N響アワー

2008年はNHK教育テレビ・放送開始50周年の節目の年。 「N響アワー」は1980年代に放送を開始、30年近い歴史を刻む長寿番組です。

長年のクラシックファンはもとより、これからクラシック音楽に親しもうという入門者の皆さん、 クラシック音楽はちょっと苦手という皆さんも含め、 さまざまな人々にオーケストラ作品をご紹介してきました。 演奏はもちろんNHK交響楽団。〈楽しい〉〈分かりやすい〉〈親しみやすい〉をモットーに、 定期公演や特別公演で演奏された音楽を、さまざまな角度から解剖してその魅力をお伝えする番組です。

今回の「N響アワー」では、司会の池辺晋一郎さんとともに番組の歴史を少しだけ振り返って、 歴代の司会者やなつかしの映像などをご紹介します。

− 司 会 −
池辺 晋一郎    (作曲家)
岩槻 里子  (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 4月5日 (日) 21:00〜22:00

チャイコフスキーで始めよう

新年度の『N響アワー』は、司会に作曲家の西村朗さんをお迎えし、 岩槻里子アナウンサーとの新しいコンビでスタートします。

初回は「チャイコフスキーではじめよう」と題して、 オーケストラ音楽の醍醐味・「メロディ」と「構成」をトピックにお送りします。

美しいメロディは無条件で人を感動させ、考え抜かれた構成には巨大な建築物のような美しさや荘厳さがあります。 それぞれの醍醐味を存分に堪能できるのが、チャイコフスキーの交響曲第5番。 あふれ出るメロディと、ひとつのモチーフが全曲を統一する重厚な構成が聴く人々の心を打ちます。 2008年12月の定期公演から、オーケストラの醍醐味をご堪能ください。

また、今回から番組の最後にショートコーナー〈今宵もカプリッチョ〉 をお送りします。 カプリッチョ(奇想曲) とは、きまぐれにさまざまなテーマがあらわれる音楽の形式のこと。 このコーナーでは毎回ひとつのテーマに沿って、西村さんと岩槻アナが楽しいトークを展開します。 西村さんならではのとっておきの秘蔵話、ちょっとイイ話をお楽しみください。

交響曲 第5番 ホ短調 作品64    ( チャイコフスキー作曲 )
[ 収録: 2008年12月17日, サントリーホール / 第1636回定期公演 ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : シャルル・デュトワ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 4月12日 (日) 21:00〜22:00

オーケストラって何ですか?

現在のオーケストラの楽器の種類、楽器の数、並び方については、「標準的」とされているかたちがあります。 どのようにしてこの「標準的な形」がさだまったのか、多くの人が素朴な疑問を抱くかもしれません。

「オーケストラって何ですか?」 「使う楽器は決まっているの?」 「どんな楽器を使ってもいいの?」 こうしたさまざまな疑問に、司会の西村朗さんが作曲家としての視点から分かりやすくお答えします。

交響曲 第25番 ト短調 K.183 から 第4楽章 ( モーツァルト作曲 )
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2007年2月10日, NHKホール ]
 
幻想交響曲 作品14 から
  第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」    ( ベルリオーズ作曲 )
指揮: 小林 研一郎
[ 収録: 2007年4月18日, 東京文化会館 ]
 
交響曲 第1番 ハ短調 作品68 から 第4楽章 ( ブラームス作曲 )
指揮: ヘルベルト・ブロムシュテット
[ 収録: 2006年1月28日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 4月19日 (日) 21:00〜22:00

名曲の難所・急所

オーケストラ音楽には、そこを乗り越えることによってはじめて演奏が光り輝き、 名演が生まれる“ポイント”が存在します。

磨き抜かれた音の装飾で美しい旋律を支えること、作曲者が音楽に込めた「テンポ」を読み取ること、 「合奏」の呼吸をあらゆるスタイルであわせること、 「音」の持つ「五感」を表現すること… 演奏者にとって、これらはすべてとっておきの「難所・急所」といってよいでしょう。

音楽の個性ともいえる「難所・急所」をご紹介しながら、オーケストラ音楽の新たな楽しみ方を読み解きます。

交響曲 第8番 ト長調 作品88 から 第3楽章 ( ドボルザーク作曲 )
指揮: トマーシュ・ネトピル
[ 収録: 2007年7月20日, NHKホール ]
 
交響曲 第5番 ニ短調 作品47 から 第4楽章 ( ショスタコーヴィチ作曲 )
指揮: パーヴォ・ヤルヴィ
[ 収録: 2005年5月25日, サントリーホール ]
 
交響曲 第5番 変ロ長調 作品100 から 第4楽章 ( プロコフィエフ作曲 )
指揮: アンドレイ・ボレイコ
[ 収録: 2005年7月8日, NHKホール ]
 
牧神の午後への前奏曲 ( ドビュッシー作曲 )
指揮: エマニュエル・ヴィヨーム
[ 収録: 2008年4月16日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 4月26日 (日) 21:00〜22:00

シュトラウスの交響宇宙

19世紀末から20世紀前半にかけて、多くの交響詩、オペラを作曲したリヒャルト・シュトラウス。 彼はリストの交響詩、ワーグナーの楽劇を発展させて、独自の交響宇宙を作り出しました。 自分自身の人生を描いた「英雄の生涯」、みずからの家族を描いた「家庭交響曲」、 あるいは峻烈な自然を描いた「アルプス交響曲」など、 従来の標題音楽には無かったテーマをすぐれた作曲技法で描き出しています。 中でも「ツァラトゥストラはこう語った」は同時代の哲学者ニーチェの大著を音楽化した大胆な作品で、 32歳のシュトラウスの野望を伺うことができます。

本人のことばや同時代の状況を紹介しながら、シュトラウスが描き出した交響宇宙を探ります。

交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」   ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
指揮: デーヴィッド・ジンマン
[ 収録: 2009年1月16日, NHKホール / 第1638回定期 ]
 
組曲「ばらの騎士」 から ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
指揮: 準・メルクル
[ 収録: 2003年10月29日, サントリーホール / 第1498回定期 ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 5月3日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から エド・デ・ワールト登場

4月の定期公演を指揮するN響初登場のマエストロ、エド・デ・ワールトさんの演奏をご紹介します。

エド・デ・ワールトさんは今年68歳になるオランダの指揮者。 オーケストラのオーボエ奏者として活躍した後指揮者に転身し、 ロッテルダム・フィル、サンフランシスコ響、ミネソタ管、オランダ放送フィル、シドニー響、 香港フィルなどの首席指揮者や音楽監督を歴任しました。 ベルリン・フィルやバイロイト音楽祭をはじめ、世界のメジャー・オーケストラや歌劇場への客演も多く、 その活動は60歳をこえた近年、ますます光彩を放っています。

今回のN響アワーでは、初顔合わせにあたって彼が選んだプログラムのなかから、 タイプの異なる3つの作品をお送りします。

祝典序曲 作品96   ( ショスタコーヴィチ作曲 )
交響曲 第5番 ハ短調 作品67 ( ベートーベン作曲 )
[ 収録: 2009年4月15日, サントリーホール ]
 
「四つの最後の歌」 から   ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
ソプラノ: スーザン・バロック
[ 収録: 2009年4月4日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : エド・デ・ワールト

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 5月10日 (日) 21:00〜22:00

作曲家の心の鏡 “自筆譜”

今回のN響アワーは、作曲家の自筆譜に注目してお送りします。
大作曲家の自筆譜(手書きの原稿) からは、作曲家が作品を構想し完成させる過程が見えてきます。 作曲家が何を表現したいと考えていたのか、ときに自筆譜は雄弁に語ります。 さらには、作品を執筆しているときの作曲家の状況や、性格、生活習慣、 さらには作曲家の人生の重大な出来事までもが見えてくることがあります。

さまざまな自筆譜を作曲家の西村朗さんが読み解きながら、名曲の意外な見所・聴き所を紹介します。

交響曲 第9番 二短調 作品125 から
   第2楽章   ( ベートーベン作曲 )
指揮: 上岡 敏之
[ 収録: 2006年12月23日, NHKホール ]
 
交響曲 第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」 から
   第1楽章 ( モーツァルト作曲 )
指揮: ピンカス・スタインバーグ
[ 収録: 2005年8月31日, サントリーホール ]
 
交響曲 第4番 ホ短調 作品98 から
   第1, 第4楽章 ( ブラームス作曲 )
指揮: ネヴィル・マリナー
[ 収録: 2007年10月24日, サントリーホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 5月17日 (日) 21:00〜22:00

オーケストラが描く『指環』の世界

今回のN響アワーでは、4月A定期で演奏された「指環 − オーケストラル・アドベンチャー」をお送りします。

この作品は、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」を、オランダ放送フィルの打楽器奏者である ヘンク・デ・フリーハーが管弦楽曲に編んだ作品。 1991年、エド・デ・ワールトさんの指揮で初演されました。

15時間の「指環」の世界を1時間に凝縮したこの作品は、単に聴きどころを集めただけでなく 「ひとつの交響詩として確立した作品」との評価を受け、 初演以後はスヴェトラーノフ、フィッシャー、ルイージやネーメ・ヤルヴィといった 世界的指揮者が取り上げています。初演を行ったワールトさんのインタビューとあわせてお送りします。

指環 ― オーケストラル・アドベンチャー [1991]   ( ワーグナー作曲 / フリーハー編 )
[ 収録: 2009年4月4日,NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : エド・デ・ワールト

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 5月24日 (日) 21:00〜22:00

新世界のドボルザーク

1892年秋、51歳のドボルザークはアメリカ・ニューヨークの港に到着しました。 ニューヨーク・ナショナル音楽院の院長に破格の厚遇で招かれたドボルザークは 1895年までおよそ3年間、アメリカに滞在します。 この「アメリカ時代」に、ドボルザークは交響曲第9番、弦楽四重奏曲「アメリカ」、 弦楽五重奏曲第3番、チェロ協奏曲などを次々と作曲しました。

ニュー・ワールド、すなわち新世界。当時のアメリカは、ヨーロッパからの移民が相次ぎ、 西部開拓が近代アメリカへの道を開いた時代。 新世界・アメリカは、ドボルザークに何をもたらしたのでしょうか。

ボヘミアの音楽と黒人霊歌やネイティブ・アメリカンの音楽を融和させた名作「チェロ協奏曲」、 そしてそのものずばり「新世界から」を副題にもつ交響曲第9番を通して、 「新世界のドボルザーク」を読み解きます。

チェロ協奏曲 ロ短調 作品104 ( ドボルザーク作曲 )
チェロ: ミクローシュ・ペレーニ

交響曲 第9番 ホ短調 作品95 「新世界から」 から
   第4楽章   ( ドボルザーク作曲 )

[ 収録: 2009年2月13日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : カルロ・リッツィ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 6月7日 (日) 21:00〜22:00

マルチ音楽家ムストネン 〜 ピアノも指揮も作曲も 〜

5月の定期公演から、ピアニスト、指揮者、作曲家として世界的に活躍するフィンランドの俊英、 オッリ・ムストネンさんの演奏をご紹介します。

ムストネンさんは1967年、フィンランドのヘルシンキで生まれました。 ピアニストとしてキャリアをスタートし、難曲をものともしないテクニックと個性的な解釈で 国際的な評価を得ました。近年では、作曲、指揮の分野でも活躍しています。

今回のN響との共演では、自ら作曲した「3つの神秘」、 ベートーベンの名作・バイオリン協奏曲のベートーベン自身によるピアノ編曲版(指揮とピアノ)、 そしてシベリウスの名曲「フィンランディア」ほかを演奏。 「ピアノ・指揮・作曲」の多才ぶりを披露します。 「マルチ音楽家」ムストネンさんの真骨頂ということができるでしょう。

インタビューも含め、ピアノ・指揮・作曲の3つの側面から、ムストネンさんの魅力に迫ります。

ピアノ協奏曲 ニ長調 から 第1楽章   ( ベートーベン作曲 )
 ( バイオリン協奏曲 ニ長調 作品61 のベートーベン自身による編曲 )
 
「3つの神秘」   ( ムストネン作曲 )
 
交響詩「フィンランディア」 作品26   ( シベリウス作曲 )

[ 以上 収録: 2009年5月9日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指揮とピアノ : オッリ・ムストネン

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 6月14日 (日) 21:00〜22:00

ピアノの俊英ゲルナー ブラームスに挑む

アルゼンチン出身のピアニスト、ネルソン・ゲルナーさんが 5年ぶりにN響の定期公演に登場します。

ゲルナーさんは1969年生まれ。フランツ・リスト国際ピアノ・コンクールや ジュネーブ国際音楽コンクールで優勝したのち、 世界各地のオーケストラと共演を重ねて名声を築いてきた俊英です。

今回のプログラムは、演奏に50分を要するブラームスのピアノ協奏曲第2番。 このコンチェルトは、ブラームスが40代半ばに書いた円熟した味わい深い傑作です。 一般的なソロ・コンチェルトのイメージとは異なり、 ピアノとオーケストラが互いに融合しあって音楽を作り上げていくことから、 「ピアノ独奏部をもつ交響曲」とも呼ばれています。 ブラームス自身ピアノの名手だったので、 ピアノパートには技巧的で演奏の難しい個所がちりばめられています。 しかし、ブラームス独特の書法なのでしょう、こうした部分もピアノが際立って華麗に響く、 ということはなく、ピアニストは名人芸を抑制しながら、 オーケストラを相手に交響的な響きを紡がねばなりません。 この作品が「難曲」として知られている所以です。

ゲルナーさんはこの「難曲」をどのように打開するのでしょう。 ブラームスを得意とする指揮者 尾高忠明さん、そしてN響との協調ぶりが注目です。

ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83   ( ブラームス作曲 )

[ 収録: 2009年5月20日, サントリーホール ]
ピアノ : ネルソン・ゲルナー
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 尾高 忠明

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 6月21日 (日) 21:00〜22:00

ショスタコーヴィチ  明暗 2つの顔

明と暗、2つの顔をもつ作曲家ショスタコーヴィチ。 20代で書かれた「ピアノ協奏曲第1番」は、明るく、イタズラ心にあふれる作品。 一方、50代の作品「チェロ協奏曲第1番」はシリアスで重厚な音楽です。

ショスタコーヴィチは1906年生まれ。ソビエトを代表する若き天才作曲家としての地位の確立、 国家からの作風非難、社会主義を礼賛する音楽の作曲強要など、 時代と体制に翻弄されながら暗く深刻な音楽を作曲しました。 しかしその一方で、ジャズやポピュラー音楽を取り入れた明るい作品や、 独特のアイロニーやユーモア、パロディ精神を漂わせる音楽も数多く作曲しています。 シリアスに聞こえる曲であっても、実は強烈な国家への皮肉や冗談、悪ふざけの意図が込められていたり、 その音楽は表面的な解釈を許しません。

自分の芸術をストレートに表現することが叶わなかったソビエトにあって、 さまざまな音楽を書き続けたショスタコーヴィチ。 その作品には、素顔を決して表に出さないようにするための戦略が隠されています。 しかし、全く異なる傾向の2作品を比較すると、悩み多く深刻なショスタコーヴィチ像だけでなく、 知的なジョークや笑いを好んだ、陽気な素顔も見えてきます。

ショスタコーヴィチの明暗2つの顔の裏に隠された、真実の姿を解き明かします。

ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35   ( ショスタコーヴィチ作曲 )
ピアノ: スティーヴン・オズボーン
トランペット: 関山 幸弘
指揮: 下野 竜也
[ 収録: 2009年2月18日, サントリーホール ]
 
チェロ協奏曲 第1番 作品107   ( ショスタコーヴィチ作曲 )
チェロ: エンリーコ・ディンド
指揮: ジャナンドレア・ノセダ
[ 収録: 2008年10月17日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 6月28日 (日) 21:00〜22:00

教育テレビ 午後9時00分〜10時00分 (60分)

庄司 紗矢香 20世紀の名曲を弾く!

20代の若さながら、日本を代表するバイオリニストのひとりとして第一線で活躍する庄司紗矢香さん。 2009年6月、庄司さんはN響との共演で2曲のバイオリン協奏曲を披露します。

リゲティのバイオリン協奏曲、そしてプロコフィエフのバイオリン協奏曲第1番。 20世紀の傑作2曲を1週間のうちに演奏するのは、バイオリニストにとって大きなチャレンジです。

番組では、2曲の難曲に挑む庄司さんに密着、リハーサルの様子などを通し、庄司さんの素顔に迫ります。

バイオリン協奏曲   ( リゲティ作曲 )
[ 収録: 2009年6月1日, 東京オペラシティ コンサートホール ]
 
バイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19   ( プロコフィエフ作曲 )
[ 収録: 2009年6月6日, NHKホール ]
バイオリン : 庄司 紗矢香
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ジョナサン・ノット

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 7月5日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から  〜 スペインを奏でる

クラシック音楽の世界で「スペイン」は多くの作曲家にインスピレーションを与えてきました。 「カルメン」のようなスペインを舞台にしたオペラからボレロのようなスペイン起源の舞曲まで、 スペインの情緒や民族性を採り入れた作品は数知れません。

準・メルクルが指揮する6月B定期は、スペインをテーマにした音楽の特集。 スペインの作曲家ファリャのほか、フランス人であるラヴェルやドビュッシーの作品が演奏されます。 スペインゆかりの作品を聴きながら、スペインはなぜ作曲家を惹きつけるのか、 音楽における「スペイン風」とは何かを探ります。

バレエ組曲「三角帽子」 第2部   ( ファリャ作曲 )

スペイン交響曲 ニ短調 作品21 ( ラロ作曲 )

バイオリン: ヴァディム・レーピン
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 準・メルクル

[ 収録: 2009年6月17日, サントリーホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 7月12日 (日) 21:00〜22:00

尾高忠明が語るエルガー

5月の定期公演から、世界的に活躍するマエストロ、尾高忠明さんの指揮で エルガーの交響曲第2番をおおくりします。

尾高忠明さんは、1987年にBBCウェールズ交響楽団首席指揮者に就任。 以来、イギリスと深い縁を持っていて、特にイギリスの作曲家エルガーに深い愛着を抱いています。 エルガーの音楽の普及に多大な貢献したとして、1999年に英国エルガー協会から 日本人初のエルガー・メダルを授与されました。

今回尾高さんが手がけるのは、エルガーの交響曲第2番。 エルガーの最大のパトロンであったイギリス国王エドワード7世に献呈される予定でしたが、 完成前に国王が死去、追悼の作品となった交響曲です。 インタビューを交え、尾高さんが作りだすエルガーの魅力を紹介します。

交響曲 第2番 変ホ長調 作品63 全曲    ( エルガー作曲 )
[ 収録: 2009年5月15日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 尾高 忠明

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 7月19日 (日) 21:00〜22:00

パパ・フランクのメッセージ

19世紀後半のフランスで、後進の精神的な支柱となって活躍した作曲家、セザール・フランク。 今回はフランクの代表作「交響曲ニ短調」そのほかをおおくりします。

フランクは1822年ベルギー生まれ。熱心なカトリック信者で、 パリの聖クロチルド教会のオルガニストを終生務めました。 フランス国民音楽協会の設立にかかわったのは50歳をこえた頃で、 その後間もなくパリ音楽院のオルガン科教授に迎えられますが、 作曲の才能が認められたのは遅く、傑作は晩年に集中しています。

教え子たちから「パパ・フランク」と呼ばれ、熱烈に敬愛されていたフランクが 「交響曲ニ短調」を発表したのは1888年。 オペラやバレエなどの舞台音楽全盛の当時のフランスで、 人々が見向きもしなかったシンフォニーに再び光を当てた画期的な作品として、 フランクの交響曲は今日も高い人気を得ています。

作品にこめられたメッセージ、フランス交響楽再興への願いを読み解きながら、 フランクがもたらした静かな改革の所産をご紹介します。

交響詩「アイオリスの人々」   ( フランク作曲 )
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2008年12月12日, NHKホール ]
 
交響曲 ニ短調   ( フランク作曲 )
指揮: 下野 竜也
[ 収録: 2009年2月18日, サントリーホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 7月26日 (日) 21:00〜22:00

アルプスの峰々に響く交響曲

リヒャルト・シュトラウスの傑作「アルプス交響曲」を、 美しいヨーロッパ・アルプスの映像も交えてお送りします。

後期ロマン派を代表する作曲家、リヒャルト・シュトラウスは こよなく山を愛した作曲家でした。 リヒャルト・シュトラウスが「アルプス交響曲」を作曲したのは、1911〜15年。 アルプスの山並みを望む、ガルミッシュ・パルテンキルヘンの山荘で構想を練ったといわれています。 夜明けに登山をはじめ、牧場や氷河を抜け、頂上へ到着、途中で嵐に遭いながら下山、 そして夜を迎える…アルプスの登山者の歩みがこのシンフォニーの中で巧みに表現されています。

この曲の元となったのは、リヒャルト・シュトラウス本人の実体験。 14歳のリヒャルトはドイツ最高峰のツークシュピッツェ山に登山中嵐に遭い、12時間歩き続けたのでした。 山を愛する者は、山頂で雄大な風景を前に、自然の奏でる音楽を聞くといいます。

壮大なアルプスの山並みを前に、リヒャルト・シュトラウスは どんな響きをアルプス交響曲に托そうとしたのでしょうか。 晩年40年を過ごしたというガルミッシュ・パルテンキルヘンの風景や 美しいヨーロッパ・アルプスの映像を交えて、アルプスの峰々に響く交響曲をお送りします。

アルプス交響曲 作品64   ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
[ 収録: 2009年4月10日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : エド・デ・ワールト

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 8月2日 (日) 21:00〜22:00

若杉弘さんをしのぶ

8月2日のN響アワーは、予定を変更して「若杉弘さんをしのぶ」を放送します。
N響正指揮者の若杉弘さんが7月21日に亡くなりました。74歳でした。

若杉さんは大学卒業後、N響の指揮研究員として活動を開始。 日本とドイツを中心にオペラ、コンサートの両分野で国際的に活躍しました。 1995年にN響正指揮者、96年には びわ湖ホール芸術監督、そして2007年には 新国立劇場オペラ芸術監督に就任。日本のクラシック音楽界を牽引しました。

番組では、在りし日の若杉さんをしのび、下記の曲目を放送します。 若杉さんが最後にN響定期を指揮した「弦楽のためのレクイエム」、 最後まで情熱を燃やし続けた「オペラ」の分野より「〈ウォツェック〉の3つの断章」から、そして、最も得意としたマーラーの作品から、交響曲第9番第4楽章をお送りします。

弦楽のためのレクイエム   ( 武満 徹 作曲 )
[ 収録: 2006年9月13日, サントリーホール ]
 
「歌劇〈ウォツェック〉の3つの断章」 から ( ベルク作曲 )
[ 収録: 1992年1月10日, NHKホール ]
 
交響曲 第9番 ニ長調 から 第4楽章 ( マーラー作曲 )
[ 収録: 2006年9月8日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 若杉 弘

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 8月9日 (日) 21:00〜22:00

古きをたずねて 〜 古都奈良から (1) 〜

夏休みのN響アワーは、スタジオを離れ毎年全国各地の名所旧跡をたずねています。 ことしも西村さん・岩槻アナの2人が自然の中へと飛び出します。この夏訪れるのは、西村さんがこよなく愛する古都奈良。 いにしえの風情を残す町並みや東大寺や春日大社といった歴史遺産などを辿りながら、 2回に分けてクラシックの名曲をおおくりします。

1回目のテーマは「祈りと音楽」。 奈良の地から、信仰と心の安らぎをテーマにした音楽の世界をお送りします。

交響曲 第6番 へ長調「田園」 から 第5楽章
  「牧歌。嵐の後の喜びと感謝」   ( ベートーベン作曲 )
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2007年6月29日, NHKホール ]
 
レクイエム から 「聖なるかな」「楽園にて」 ( フォーレ作曲 )
合唱: 二期会合唱団
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2004年1月21日, サントリーホール ]
 
「キリストの昇天」 から
  「父のみもとへ帰るキリストの祈り」 ( メシアン作曲 )
指揮: チョン・ミョンフン
[ 収録: 2008年2月9日, NHKホール ]
 
交響曲 第9番 第3楽章 から ( ブルックナー作曲 )
指揮: スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
[ 収録: 2002年4月4日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 8月16日 (日) 21:00〜22:00

和の空間に響く音 〜 古都奈良から (2) 〜

夏休みのN響アワーは、スタジオを離れ毎年全国各地の名所旧跡をたずねています。 ことしも西村さん・岩槻アナの2人が自然の中へと飛び出します。この夏訪れるのは、西村さんがこよなく愛する古都奈良。 いにしえの風情を残す町並みや東大寺や春日大社といった歴史遺産などを辿りながら、 2回に分けてクラシックの名曲をおおくりします。

2回目のテーマは「古都に響きわたる〈音〉」。 古都に今も響きつづける鐘の音などの「音」に注目して、東西の音世界の違いをひもときます。

曼荼羅交響曲 から 第2楽章「胎蔵界曼荼羅」 ( 黛 敏郎 作曲 )
指揮: 若杉 弘
[ 収録: 2006年9月13日, サントリーホール ]
 
レクイエム K.626 から 「永遠の光を」 ( モーツァルト作曲 )
ソプラノ: 森 麻季
合唱: 神戸市混声合唱団
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2005年1月23日, 神戸文化ホール ]
 
交響曲「大地の歌」 から 第4楽章「美について」 ( マーラー作曲 )
メゾ・ソプラノ: 加納 悦子
指揮: 広上 淳一
[ 収録: 2003年11月7日, NHKホール ]
 
交響曲 第2番 ニ長調 作品73 から 第1楽章 ( ブラームス作曲 )
指揮: 尾高 忠明
[ 収録: 2009年5月20日, サントリーホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 8月23日 (日) 21:00〜22:00

ほっとコンサート 今年は祭りだ!

毎年恒例の「N響ほっとコンサート」。 クラシック音楽やオーケストラになじみのない人たちや子どもたちに 気軽に楽しんでもらうためのカジュアルコンサートです。ことしで6回目を迎えるこの企画、今年のテーマはずばり「祭り」。 西村さん、岩槻アナのおふたりも客席でコンサートを楽しみます。 世界各地の祭りにまつわる音楽、そして恒例のN響吹奏楽をたっぷりと楽しみください。

祝典序曲 [吹奏楽編曲版]   ( ショスタコーヴィチ作曲 )

吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」 から
  3. 祭り ( 伊藤康英 作曲 )

吹奏楽のための組曲 第2番 ( ホルスト作曲 )

バレエ「恋は魔術師」 から
  「火祭りの踊り」 ( ファリャ作曲 )

交響詩「ローマの祭り」 から
  1. チルチェンセス    4. 主顕祭   ( レスピーギ作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 現田 茂夫
コンサート司会: 黒崎めぐみ アナウンサー
[ 収録: 2009年8月2日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 9月6日 (日) 21:00〜22:00

新シーズン開幕 〜 名指揮者と名曲の饗宴 〜

9月。NHK交響楽団の新シーズンの幕開けです。 クラシック音楽の1年間は、毎年9月がスタート。 2009年9月から2010年6月までのN響定期公演のプログラムから、注目の指揮者をご紹介します。

新シーズンは、名誉音楽監督シャルル・デュトワ、 桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージ、 名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット、 そして今シーズンから首席客演指揮者に就任するアンドレ・プレヴィンといった 重要ポストのマエストロたちがつぎつぎと登場。 またネルロ・サンティ、尾高忠明ら常連の名指揮者の熟練のタクトも聴き逃せません。

N響定期の指揮台に初めて登場するのはクリストファー・ホグウッドとセミョーン・ビシュコフ。 大家とN響の初顔合わせが生み出す新鮮な音楽世界にも注目が集まっています。今シーズンの定期公演の見どころ、聴きどころを紹介しながら、期待の指揮者陣の名演をおおくりします。

交響曲 第36番 ハ長調 K.425 「リンツ」 から   ( モーツァルト作曲 )
指揮: アンドレ・プレヴィン
[ 収録: 2007年9月8日, NHKホール ]
 
交響曲 第8番 ヘ長調 作品93 から ( ベートーベン作曲 )
指揮: ネルロ・サンティ
[ 収録: 2007年11月21日, サントリーホール ]
 
優雅で感傷的なワルツ ( ラヴェル作曲 )
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2007年1月17日, サントリーホール ]
 
交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンチック」 から   ( ブルックナー作曲 )
指揮: ヘルベルト・ブロムシュテット
[ 収録: 2008年1月12日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 9月13日 (日) 21:00〜22:00

北欧の巨匠シベリウス 魂の風景

ムストネン、ブロムシュテットという、シベリウスを得意とする指揮者の演奏で、 フィンランドを代表する作曲家シベリウス(1865-1957) の作品をお送りします。

「交響曲第6番」は1923年、50歳代の作品。 シベリウスの交響曲中、伝統的な4楽章形式で書かれた最後の作品です。 フィンランド民謡の音階を用いた、透明感のある響きが特徴で、 冷涼な北欧の風土を感じさせる交響曲です。

交響詩「タピオラ」は1925年、60歳で書き始められたシベリウス最後のオーケストラ曲です。 「タピオラ」とは、「北欧の暗い森に住む、森の精」の伝説で、 シベリウスはフィンランドの神話・伝説の舞台である森の世界を描くことで自らの音楽を集大成しました。

シベリウスは60歳で作曲活動に区切りをつけ、1929年には完全に作曲活動をやめてしまいました。 以後91歳で没するまでの約30年間、シベリウスは大自然に囲まれた別荘で隠居生活を送るのです。 シベリウスはなぜ筆を置いたのか。創作者にとって「引退」とは何なのか。 西村朗さんが作曲家ならではの独自の視点で読み解きます。

交響曲 第6番 ニ短調 作品104    ( シベリウス作曲 )
指揮: オッリ・ムストネン
[ 収録: 2009年5月9日, NHKホール ]
 
交響詩「タピオラ」 作品112    ( シベリウス作曲 )
指揮: ヘルベルト・ブロムシュテット
[ 収録: 2008年1月18日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 9月20日 (日) 21:00〜22:00

フランスの新星ピアニスト ヌーブルジェ登場

6月のN響定期に登場したフランスの期待のピアニスト、ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ。17歳でパリ国立高等音楽院を卒業後、2004年ロン・ティボー・コンクール第3位に入賞。 2006年ヤング・コンサート・アーティスト国際オーデションで優勝し、 ニューヨークのカーネギー・ホールでデビュー。 その後ニューヨーク・フィル、フランス国立放送フィル、ロンドンフィルなどと共演、 国際的に活躍する新星です。

6月の定期公演でN響に初登場した22歳のヌーブルジェは ベートーベンのピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 を演奏。 透明感ある音色で、自由闊達な演奏を披露しました。新鋭の熱演をお届けします。

ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15   ( ベートーベン作曲 )
ピアノ: ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ
指揮: 準・メルクル
[ 収録: 2009年6月12日, NHKホール ]
 
管楽器のための交響曲   ( ストラヴィンスキー作曲 )
指揮: ジョナサン・ノット
[ 収録: 2009年6月6日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 9月27日 (日) 21:00〜22:00

ヤンセンの華麗なチャイコフスキー 〜 バイオリン協奏曲を聴く 〜

オランダのバイオリニスト、ジャニーヌ・ヤンセンの演奏でバイオリン協奏曲の名曲を2曲お送りします。

ヤンセンは1997年、19歳でロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団にデビュー。 以来、パリ管、チューリヒ・トーンハレ管、ライプチヒ・ゲヴァントハウス管など、 ヨーロッパの主要なオーケストラと共演。 ヨーロッパ以外でも、シカゴ響、ボストン響などとも共演を重ねています。

4月のN響定期公演でヤンセンが演奏したのはチャイコフスキーのバイオリン協奏曲。 同郷の名指揮者、エド・デ・ワールトとの息のあったアンサンブルで 香り高い名演を繰り広げました。 ヤンセンの紡ぎだす抒情豊かなバイオリンの音色をたっぷりとお楽しみください。

バイオリン協奏曲 ニ長調 作品35 全曲   ( チャイコフスキー作曲 )
バイオリン: ジャニーヌ・ヤンセン
指揮: エド・デ・ワールト
[ 収録: 2009年4月10日, NHKホール ]
 
バイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 から   ( メンデルスゾーン作曲 )
バイオリン: ジャニーヌ・ヤンセン
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2005年1月29日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 10月4日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から  初登場・ホグウッド

イギリスを代表する指揮者であり、音楽学者であるクリストファー・ホグウッドさんが 9月、 N響定期公演に初登場します。

ホグウッドさんは60年代後半に古楽の研究を始め、チェンバロの名手としてそのキャリアをスタート。 後にエンシェント室内管弦楽団を率い、 ピリオド奏法による古楽器でのバロック音楽と古典派音楽の演奏によって名声を得ました。

現在、ホグウッドさんはバロック音楽から20世紀の音楽まで幅広くその演奏と研究領域を広げていいますが、 9月C定期ではプロコフィエフ、モーツァルト、ハイドンを取り上げます。 20世紀の新古典主義の音楽と18世紀の古典音楽。 インタビューとともにホグウッドさんの意欲的なプログラムをお楽しみください。

古典交響曲 作品25   ( プロコフィエフ作曲 )
交響曲 第104番 ニ長調 Hob.I-104 「ロンドン」   ( ハイドン作曲 )
[ 収録: 2009年9月25日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : クリストファー・ホグウッド

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 10月11日 (日) 21:00〜22:00

生誕200年記念特集 (1) メンデルスゾーン  38年間のきらめき

ドイツ・ロマン派の作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)。 2009年はメンデルスゾーン生誕200年を記念するメモリアル・イヤーです。

「夏の夜の夢」「無言歌集」など名作の生みの親であり、マタイ受難曲(バッハ) など 過去の音楽の蘇演に力を注ぎ、また指揮者としても超一流だったメンデルスゾーン。 メンデルスゾーンなくしてはクラシック音楽のロマン派の扉は開け放たれることはなかったといってよいでしょう。

10月のN響アワーでは2週にわたり、メンデルスゾーン特集を企画。 メモリアルイヤーに行われたN響の定期公演から、名作を選りすぐってお送りします。 第1回として放送するのは、9月の定期公演からメンデルスゾーンの代表作、 バイオリン協奏曲と交響曲第3番「スコットランド」。 わずか38年のきらめく生涯に凝縮されたその音楽、また文学、美術など 多様な芸術におけるその業績など、200年を経てなお光り輝くメンデルスゾーンの魅力を立体的にご紹介します。

バイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
バイオリン: ダニエル・ホープ
交響曲 第3番 イ短調 作品56 「スコットランド」 から
  ( 以上 メンデルスゾーン作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : クリストファー・ホグウッド

[ 収録: 2009年9月19日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 10月18日 (日) 21:00〜22:00

生誕200年記念特集 (2) メンデルスゾーンの「夢」 〜夏の夜の夢〜

ドイツ・ロマン派の作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)。 2009年はメンデルスゾーン生誕200年を記念するメモリアル・イヤーです。

「夏の夜の夢」「無言歌集」など名作の生みの親であり、マタイ受難曲(バッハ) など 過去の音楽の蘇演に力を注ぎ、また指揮者としても超一流だったメンデルスゾーン。 メンデルスゾーンなくしてはクラシック音楽のロマン派の扉は開け放たれることはなかったといってよいでしょう。

10月のN響アワーでは2週にわたり、メンデルスゾーン特集を企画。 メモリアルイヤーに行われたN響の定期公演から、名作を選りすぐってお送りします。第2回は、メンデルスゾーンの「夢」。 シェークスピアの戯曲に基づく劇音楽「夏の夜の夢」はメンデルスゾーン34歳の作品です。 しかしながらメンデルスゾーンが「夏の夜の夢」に最初に取りつかれたのは青年時代で、 オーケストラのための「序曲」が17歳の青年フェリックスによって書かれています。 2倍に年を重ねたメンデルスゾーンは 〈語り〉〈独唱〉〈合唱〉をともなう大規模な劇音楽「夏の夜の夢」を完成、 青年時代の「序曲」は舞台上演のための幕開けの音楽として演奏され、 「夏の夜の夢」をめぐるメンデルスゾーンの「夢」はここに花開きました。

指揮棒を執ったのはこうしたロマン派の物語性のある作品で独自の道を拓いている準・メルクルさん。 女優・エッセイストの中井貴惠さん (「大人と子供のための読みきかせの会」代表) の あたたかな語りとともに繰り広げられた「夏の夜の夢」の世界をご紹介します。

「夏の夜の夢」の音楽 作品61 から [抜粋]   ( メンデルスゾーン作曲 )
ソプラノ : 半田 美和子
メゾ・ソプラノ : 加納 悦子
合唱 : 東京音楽大学
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 準・メルクル
語り : 中井 貴惠

[ 収録: 2009年6月12日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 10月25日 (日) 21:00〜22:00

29歳の輝き・モーツァルトのピアノ協奏曲

モーツァルトのピアノ協奏曲第21番を中心にお送りします。35年の短い人生の中で、20代後半のモーツァルトは充実した活動を行っていました。 その中心はピアノ演奏とピアノ曲の作曲。 ウィーン随一の凄腕ピアニストだったクレメンティとの腕比べに勝ち、 多くのピアノ協奏曲を作曲したのもこのころです。 ピアノ協奏曲第21番はモーツァルト29歳の作品。 明るく静謐な曲調の中に、愁いを帯びたメロディーが心を打つ名曲です。

今回独奏をつとめるのは、モーツァルトがこの曲を作曲した年齢と同じ、現在29歳のジョナサン・ビスさん。 1980年アメリカの音楽一家に生まれ育ち、クルト・マズア、ダニエル・バレンボイム、 シャルル・デュトワ等 名だたる巨匠と共演するなど、国際的なキャリアを着実に積み重ねている注目の若手演奏家です。 モーツァルトとジョナサン・ビスさん、29歳の輝きをお楽しみください。

ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467   ( モーツァルト作曲 )
ピアノ: ジョナサン・ビス
指揮: ジェームズ・ジャッド
[ 収録: 2009年7月17日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 11月1日 (日) は特別番組のため休止です。


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 11月8日 (日) 21:00〜22:00

名演バティアシュヴィリ ショスタコーヴィチのバイオリン協奏曲

グルジア出身のバイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリさんの演奏で ショスタコーヴィチのバイオリン協奏曲第1番を放送します。

ショスタコーヴィチのバイオリン協奏曲第1番は、1948年には完成していたのにもかかわらず、当時のソ連共産党による作曲家批判のために ショスタコーヴィチが発表を差し控えたといういわくのある作品。発表は完成7年後の1955年で、スターリンの死後ようやく明らかにされた問題作です。

バイオリン独奏のバティアシュヴィリさんは1995年にヘルシンキで行われた シベリウス国際バイオリンコンクールに16歳で2位に入賞し一躍脚光を浴び、 その後BBCプロムス出演、ベルリン・フィル、ニューヨーク・フィルとの共演などで 着実に実績を積み重ねている実力派です。

バイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77    ( ショスタコーヴィチ作曲 )
バイオリン: リサ・バティアシュヴィリ
指揮: デーヴィッド・ジンマン
[ 収録: 2009年1月10日, NHKホール ]

交響曲 第10番 ホ短調 作品93 から 第4楽章    ( ショスタコーヴィチ作曲 )
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2009年9月22日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 11月15日 (日) 21:00〜22:30 (時間枠拡大)

特集N響アワー 「大河の調べ とわに」

1980年に放送開始し、NHK交響楽団の演奏で色とりどりのクラシック音楽を お茶の間にお届けしてきた「N響アワー」。 放送開始30年と教育テレビ50周年(ETV50) を記念して、NHKホールで公開録画をおこないます。 いつもの放送時間を拡大して、9時から10時30分まで、90分拡大版でお送りします。

番組は2部構成。第1部は、1963(昭和38)年以来、半世紀近く脈々と放送してきた「NHK大河ドラマ」の特集。 N響はその3作目からテーマ音楽の演奏を担当し、 番組冒頭でドラマへの期待感を募る重責を担ってきました。 日本のそうそうたる作曲家たちが、時代劇スペクタクルの音楽に腕をふるった歴史をひも解き、 懐かしい映像とともに生演奏で新たな感動を呼び起こします。第2部では、第1部に引き続き「大河」特集。川にまつわる名曲2曲をお送りします。

指揮は秋山和慶さん、番組司会は、いつもの西村朗さん(作曲家) と岩槻里子アナウンサー。 そして、びっくりゲストもお楽しみに!

〈 第1部 和の大河 〉
1. 「赤穂浪士」   ( 芥川也寸志 作曲 ) [昭和39年]
2. 「元禄太平記」   ( 湯浅譲二 作曲 ) [昭和50年]
3. 「花神」   ( 林 光 作曲 ) [昭和52年]
4. 「翔ぶが如く」   ( 一柳慧 作曲 ) [平成 2年]
5. 「独眼竜政宗」   ( 池辺晋一郎 作曲 ) [昭和62年]
6. 「利家とまつ」   ( 渡辺俊幸 作曲 ) [平成14年]
7. 「篤姫」   ( 吉俣良 作曲 ) [平成20年]
8. 「天地人」   ( 大島ミチル 作曲 ) [平成21年]
 
〈 第2部 洋の大河 〉
9. 交響曲 第3番 変ホ長調 「ライン」   ( シューマン作曲 )
10. ワルツ「美しく青きドナウ」   ( ヨハン・シュトラウス作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 秋山 和慶

[ 収録: 2009年10月7日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 11月22日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から サンティのブラームス 交響曲第1番

N響定期にはすっかりおなじみとなった、ネルロ・サンティさんの指揮で、 ブラームスの交響曲第1番を全曲じっくりとおおくりします。

サンティさんのN響定期初登場は2001年。以来、ほぼ毎年N響を指揮しています。 イタリアものを中心とするオペラ作品や、チャイコフスキー作品などを得意とするサンティさんですが、 ドイツ音楽にも定評があり、2004年のNHK音楽祭では ブラームスの交響曲第4番で歌心あふれる名演を聴かせました。

今回、お送りするのはブラームスの交響曲第1番。 サンティさんにブラームス観についてじっくりとお話を伺います。 演奏とともに、こちらもお楽しみに。

交響曲 第1番 ハ短調 作品68   ( ブラームス作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ネルロ・サンティ

[ 収録: 2009年11月14日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) オーケストラの森
2009年 11月29日 (日) 21:00〜22:00

読売日本交響楽団


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 12月6日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から サンティの〈火の鳥〉

12月第1週は「最近の演奏会から」。11月の定期公演から、ネルロ・サンティさんの演奏をおおくりりします。

サンティさんは11月のすべての定期公演を指揮。 今回は、バラエティに富んだプログラムの中から、 ストラヴィンスキーの「火の鳥」、 そしてソプラノのアドリアーナ・マルフィージさんとの共演で 「〈オテロ〉から 柳の歌・アヴェ・マリア」をお送りします。

サンティさんとN響はワーグナーの楽劇からの名曲集、 チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」などで名演をのこしています。 こうした物語性に富んだ作品は、オペラ指揮者サンティさんのもっとも得意とするコンサートピース。 「火の鳥」も独自の語り口で聴かせてくれることでしょう。 サンティさんの真骨頂、ヴェルディの「オテロ」とともにお楽しみください。

歌劇「オテロ」 から 「柳の歌」「アヴェ・マリア」 ( ヴェルディ作曲 )
ソプラノ: アドリアーナ・マルフィージ
 
バレエ組曲「火の鳥」 [1919年版] ( ストラヴィンスキー作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ネルロ・サンティ

[ 収録: 2009年11月20日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 12月13日 (日) 21:00〜22:00

アンドレ・プレヴィンの世界 (1) 深遠なるモーツァルト

指揮者、作曲家、ピアニストとして、クラシック・ジャズ・映画音楽など 多彩な分野で活躍するアンドレ・プレヴィンさん。 今シーズンからN響首席客演指揮者に就任したプレヴィンさんのタクトの下、 N響の音楽は一層その魅力を深めています。

プレヴィンさんが首席客演指揮者に就任し、最初に指揮したのが10月の3回の定期公演です。 N響アワーでは2回にわたって、10月の定期公演からプレヴィンさんの演奏を紹介し、 その魅力を特集でおおくりします。

第1回目は、プレヴィンさんの十八番、モーツァルトを特集します。 哲学的ともいえるモーツァルトの後期交響曲。 プレヴィンさんがN響と紡ぎだす深遠なるモーツァルトの世界をお楽しみください。

交響曲 第40番 ト短調 K.550 全曲   ( モーツァルト作曲 )
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : アンドレ・プレヴィン

[ 収録: 2009年10月28日, サントリーホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 12月20日 (日) 21:00〜22:00

アンドレ・プレヴィンの世界 (2) プレヴィンの芸術

指揮者、作曲家、ピアニストとして、クラシック・ジャズ・映画音楽など 多彩な分野で活躍するアンドレ・プレヴィンさん。 今シーズンからN響首席客演指揮者に就任したプレヴィンさんのタクトの下、 N響の音楽は一層その魅力を深めています。

プレヴィンさんが首席客演指揮者に就任し、最初に指揮したのが10月の3回の定期公演です。 N響アワーでは2回にわたって、10月の定期公演からプレヴィンさんの演奏を紹介し、 その魅力を特集でおおくりします。

第2回目は、多面体ともいえる〈音楽家プレヴィン〉 にスポットをあてます。 自宅の庭で保護したフクロウのヒナをモチーフに作曲されたプレヴィンさん自身の作品「オウルズ」、 そしてショスタコーヴィチの交響曲第5番。

至芸ともいうべきプレヴィンさんの音楽世界を、インタビューとともにご紹介します。

「オウルズ」   ( プレヴィン作曲 )
[ 収録: 2009年10月23日, NHKホール ]
 
交響曲 第5番 二短調 から   ( ショスタコーヴィチ作曲 )
[ 収録: 2009年10月23日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : アンドレ・プレヴィン

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2009年 12月27日 (日) 21:00〜22:00

中村紘子 50年の軌跡

2009年最後のN響アワーは、デビュー50周年をむかえたピアニスト・中村紘子さんの特別公演 「ピアノ協奏曲の夕べ」からお送りします。

デビュー以来50年間、常に第一線で活躍を続けている中村さん。 国際コンクールの審査員や作家としての活動(大宅壮一ノンフィクション賞受賞) など、 その活躍は演奏だけにとどまらず、日本のクラシック音楽界の発展に大きく貢献しています。 1993年からは「N響アワー」の司会もつとめられました。

紹介する曲目は、今を去ること50年前、 中村さんがN響の世界ツアーにソリストとして参加して演奏したショパンのピアノ協奏曲第1番。 その前年、日本音楽コンクールに中学3年生で第1位特賞を受賞した中村さんは大役に大抜擢され、 見事期待に応えたのでした。

番組では、思い出の曲に込める思いや、長年にわたるN響との共演から生まれたエピソード、 自身の音楽観など、50年間の軌跡をおうかがいします。円熟味を増した演奏とともにおたのしみください。

ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11   ( ショパン作曲 )
ピアノ: 中村 紘子
指 揮: 秋山 和慶
[ 収録: 2009年11月5日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 1月3日 (日) は休止です。


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 1月10日 (日) 21:00〜22:00

デュトワの見果てぬ夢  〜 交響詩「ドン・キホーテ」 〜

N響名誉音楽監督シャルル・デュトワさんが指揮する第1661回定期公演から、 リヒャルト・シュトラウス作曲の交響詩「ドン・キホーテ」を中心におおくりします。

17世紀のスペインの作家・セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」は、 自分を物語の中の騎士と思いこんだ主人公が、道中さまざまな騒ぎを引き起こしながらも、 理想の女性を守護し騎士道を全うしようと旅を続ける物語。 リヒャルト・シュトラウスは原作の持つ現実と空想という二面性を、 主題に続く10の変奏の中で巧みに描き出しています。 老いてなお夢を抱き、正義を貫くドン・キホーテは、チェロ独奏で登場します。

デュトワさんにとって、リヒャルト・シュトラウスは最も得意としている作曲家のひとり。 N響では「ドン・フアン」、「エレクトラ」などを指揮し好評を博しました。 今回はチェロ独奏に若手の旗手ゴーティエ・カプソンさんを迎え「ドン・キホーテ」を演奏します。 N響首席ビオラ奏者店村眞積さんとカプソンさんのかけ合いも聴きどころのひとつ。 ほとばしるような情熱で名演を繰り広げるデュトワさん。音楽にかける「夢」はつきることがありません。

交響詩「ドン・キホーテ」 作品35   ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
チェロ: ゴーティエ・カプソン
[ 収録: 2009年12月5日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : シャルル・デュトワ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 1月17日 (日) 21:00〜22:00

1928年 パリのめぐりあい

1928年、世界大恐慌前夜のパリで、3人の作曲家が顔をそろえました。
「ラプソディー・イン・ブルー」の成功でヨーロッパでも注目される存在だった アメリカの新進作曲家ジョージ・ガーシュウィンは 花の都パリに渡り、当時の先鋭的な作曲家たちに入門を志願します。

ロシア革命によって帰国を断念し、 パリに留まっていたイーゴリ・ストラヴィンスキーも入門を請われたひとり。 この時期は大評判となったバレエ三部作の発表を経て、新古典主義へ作風を大きく転換した時代でした。 ガーシュウィンの年収を聞き「そんなに儲かるなら、こっちが教えて欲しいくらい。」と 弟子入りを断りました。

後にアメリカ音楽に影響を受け「ピアノ協奏曲」を作曲するモーリス・ラヴェルは、 入門を志願するガーシュウィンに次のように答えています。 「二流のラヴェルになるよりも、一流のガーシュウィンでいなさい。」 こうして、ガーシュウィンの願いは不首尾に終わりますが、 この「おのぼりさん」のパリ滞在の経験は新たなヒット曲を生み出し、 先輩たちは嫉妬心を更に募らせたのでした。

1928年に発表された3人三様のオーケストラ作品を紹介し、 パリを舞台に花開いた20世紀の実り多き年を振り返ります。

ボレロ ( ラヴェル作曲 )
指揮: 梅田 俊明
[ 収録: 2008年8月3日, NHKホール ]
 
バレエ音楽「ミューズの神を率いるアポロ」 から   ( ストラヴィンスキー作曲 )
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2008年12月6日, NHKホール ]
 
パリのアメリカ人   ( ガーシュウィン作曲 )
指揮: ジェームズ・ジャッド
[ 収録: 2003年7月25日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 1月24日 (日) 21:00〜22:00

正指揮者就任 尾高忠明の世界

2010年1月、NHK交響楽団の正指揮者に尾高忠明さんが就任しました。
N響アワーでは正指揮者就任を記念し、尾高忠明さんをスタジオゲストにお招きし、 今までの活動とこれからの抱負を伺います。

N響と縁の深い作曲家・指揮者の尾高尚忠氏の息子として、 そのキャリアもN響とともにスタートした尾高忠明さん。 1971年のデビュー以来、毎年のようにN響を指揮してこられました。 ベートーベン、ブラームスから現代の邦人作品まで幅広いレパートリーを持つ尾高さんですが、 中でもエルガーなどイギリス作品に深い愛情を抱いていて、海外でも高い評価を得ています。

これまでの印象に残る登場シーンを振り返りながら、新しい時代を作る意気込みを伺います。

交響曲 第8番 ハ短調 から 第4楽章  ( ブルックナー作曲 )
[ 収録: 2007年6月2日, NHKホール ]
 
交響曲 第1番 変イ長調 作品55 から 第1楽章 ( エルガー作曲 )
[ 収録: 2008年5月16日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 尾高 忠明

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) オーケストラの森
2010年 1月31日 (日) 21:00〜22:00

日本フィルハーモニー交響楽団  


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 2月7日 (日) 21:00〜22:00

名誉指揮者・スウィトナーをしのぶ

1月8日に87歳で死去したNHK交響楽団名誉指揮者、 オットマール・スウィトナーさんをしのんで、在りし日の名演をお送りします。

オットマール・スウィトナーさんはオーストリア・インスブルック生まれ。 1960〜64年ドレスデン国立歌劇場音楽監督、1964〜91年ベルリン国立歌劇場音楽監督を歴任し、 ヨーロッパ一流歌劇場を率いる指揮者として活躍する一方、 広いレパートリーを携えて各国オーケストラへの客演を活発に行いました。

N響との初共演は1971年。格調高い演奏で鮮烈な印象を残し、2年後の1973年、 早くもN響名誉指揮者の称号を得ました。N響との演奏だけでなく、 本拠地ベルリン国立歌劇場の来日公演などで日本の音楽ファンに親しまれていましたが、 1980年代末頃からは体調を崩すなどして、指揮活動から遠ざかっていました。

番組では偉大なマエストロの素顔とその芸術をお送りします。

歌劇「魔弾の射手」 序曲 ( ウェーバー作曲 )
[ 収録: 1988年3月4日, NHKホール / 第1046回 N響定期公演 ]
 
交響曲 第3番 へ長調 作品90 全曲 ( ブラームス作曲 )
[ 収録: 1989年11月16日, NHKホール / 第1095回 N響定期公演 ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : オットマール・スウィトナー

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 2月14日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から 競演!二人の日本人ピアニスト

1月の定期公演で、注目の日本人ピアニスト2人が、協奏曲の演奏で競演します。

A定期に登場するのは、若林 顕 さん(44歳)。ブゾーニ国際ピアノコンクール第2位入賞、 エリーザベト王妃国際コンクール第2位受賞などの受賞歴を誇り、 ラフマニノフ、ベートーベン、ブラームスなど重量感のある作品を 安定したテクニックで演奏し高い評価を得ています。 今回取り上げるのはリヒャルト・シュトラウスの「ブルレスケ」。 ピアノパートは技術的に難しいだけでなく、高度な演奏技巧を用いながら 「ブルレスケ(ユーモラスで軽妙な楽曲形式)」 の洒脱さを表現しなければならない難曲、 ということができるでしょう。

一方C定期に登場するのは、清水 和音 さん(49歳)。 20歳でロン=ティボー国際コンクール・ピアノ部門で優勝。 ショパンやリストなどロマン派の作品のほか、特にベートーベンに格別の愛情を示し、 レコーディングや演奏会で熱心に取り組んできました。 今回取り上げるのはヴィルトゥオージティあふれるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。

若き日にコンクールで輝かしい成績をあげ、さっそうと楽壇にデビューした二人も40代。 近年ますます円熟を加えている二人の日本人ピアニストの演奏をお楽しみください。

ブルレスケ ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
ピアノ: 若林 顕
指揮: 尾高 忠明
[ 収録: 2010年1月9日, NHKホール ]
 
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23 ( チャイコフスキー作曲 )
ピアノ: 清水 和音
指揮: ジョン・アクセルロッド
[ 収録: 2010年1月15日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 2月21日 (日) 21:00〜22:00

最近の演奏会から 広上淳一のプロコフィエフ

1月の定期公演から、広上淳一さんの指揮で交響曲第7番(プロコフィエフ) を中心におおくりします。

1985年、N響を指揮して日本デビューした広上淳一さん。N響定期への登場は4年ぶりのこと。 ハイドンから現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ広上さんですが、 今回取り上げるのはプロコフィエフです。2003年にも、バイオリン・ソロにボリス・ベルキンを迎え、 プロコフィエフのバイオリン協奏曲第1番を指揮、好評を博しました。

「交響曲第7番 嬰ハ短調 作品131」は、プロコフィエフ最後の交響曲。 1952年に、ソ連の青年に捧げる意向で作曲し、自ら「青春交響曲」と呼んでいたと伝えられています。 番組では、作品の解釈や思いを広上さんにインタビュー。N響との渾身の演奏をご紹介します。

交響曲 第7番 嬰ハ短調 作品131   ( プロコフィエフ作曲 )
指揮: 広上 淳一
[ 収録: 2010年1月20日, サントリーホール ]
ほ か

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 2月28日 (日) 21:00〜22:00

パイプオルガンの魅力

NHKホールのパイプオルガンを制作したオルガンビルダー、 望月廣幸さんをスタジオゲストにお迎えし、ホール最大の楽器パイプオルガンの魅力に迫ります。

望月さんは1973年NHKホールにパイプオルガンが設置された当時から、 調律やメンテナンスに従事する、日本のオルガンビルダーの草分け的存在。 現在も親子2代で定期的なリペアを行いながら、オルガンの音色を守っています。

番組では、普段は目にすることのないパイプオルガンの調整室でのリペア作業の映像などを交え、 オルガンの仕組み、NHKホールならではの響きの味わい、 演奏家との調整から演奏会当日の立会いまで、パイプオルガン技師の仕事ぶりと、 最高の音作りにかける思いを望月氏にうかがいます。

ご紹介する音楽は12月のC定期から、ヤナーチェク晩年の傑作「グラゴル・ミサ曲」。 壮麗なオルガン・ソロが聴きどころです。

グラゴル・ミサ曲   ( ヤナーチェク作曲 )

ソプラノ : メラニー・ディーナー
アルト : ヤナ・シーコロヴァー
テノール : サイモン・オニール
バス : ミハイル・ペトレンコ
合唱 : 東京混声合唱団
オルガン : 小林 英之
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : シャルル・デュトワ

[ 収録: 2009年12月11日, NHKホール ]

〈ゲスト〉 望月 廣幸 ( オルガンビルダー )

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 3月7日 (日) 21:00〜22:00

ビシュコフの父なる国ロシア 〜 最近の演奏会から 〜

2月のN響定期公演は、3つのプログラムのすべてを、初登場の実力派指揮者 セミョーン・ビシュコフさんが指揮します。

ビシュコフさんは、1952年レニングラード生まれ。同地の音楽院で学んだ後、 1973年にラフマニノフ指揮者コンクールに優勝し、80年代にアメリカの市民権を得て事実上亡命。 その後フランスのパリ管弦楽団音楽監督に抜擢され世界的な名声を確立しました。 現在はドイツのケルンWDR交響楽団の首席指揮者を10年以上つとめていて、 日本のオーケストラを指揮するのは今回が初めてとなります。

ビシュコフさんはソビエト時代を振り返ってこう語っています。 「人生というものは、哀楽に拘わらず有益である。 ソ連時代は、抵抗する意志力さえあれば人間は強くなれることを教えてくれた、 という意味で価値はあった。」

父なる国ロシアに対するビシュコフさんの思いをインタビューでたずね、 チャイコフスキー、ショスタコーヴィチの熱演をご紹介します。

交響曲 第4番 ヘ短調 作品36 全曲   ( チャイコフスキー作曲 )
[ 収録: 2010年2月17日, サントリーホール ]
 
交響曲 第1番 ヘ短調 作品10 から   ( ショスタコーヴィチ作曲 )
[ 収録: 2010年2月6日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : セミョーン・ビシュコフ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 3月14日 (日) 21:00〜22:00

20世紀の「春」と「恋」

前回に引き続き、N響定期公演初登場のマエストロ、セミョーン・ビシュコフさんの演奏を紹介します。 今回は、20世紀初頭の名曲2曲にスポットをあてます。

一曲目は、屈指の難曲「春の祭典」。複雑なポリリズムと不協和音に満ちているこの音楽は、 初演時にけが人も出る大スキャンダルを巻き起こました。

二曲目は、マーラー生誕150年のメモリアルイヤーの口火をきって演奏される交響曲第5番から、 第4楽章・アダージェット。 妻アルマとの恋愛と結婚というエピソードとともに語られるこの名曲は、 ハープと弦楽器のみで演奏される濃密な音楽です。 円熟していくマーラーの豊穣な音楽世界が凝縮されています。

20世紀初頭の音楽界を華やかに彩った2曲、「春」と「恋」をひもときます。

バレエ音楽「春の祭典」   ( ストラヴィンスキー作曲 )
[ 収録: 2010年2月6日, NHKホール ]

交響曲 第5番 嬰ハ短調 から 第4楽章 ( マーラー作曲 )
[ 収録: 2010年2月12日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : セミョーン・ビシュコフ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 3月21日 (日) 21:00〜22:00

心に残るコンサート ソリスト編

年度末の恒例となっている「最も心に残ったN響コンサート&ソリスト」のベスト10を、 2週にわたって紹介します。第1週目は「最も心に残ったソリスト ベスト10」。

「N響コンサート年間ベスト10」は、N響定期会員を中心とした聴衆からの投票で決まります。 多彩なプログラムで聴衆を魅了した2009年の定期公演。 庄司紗矢香さん(バイオリン) など若手から、61歳となったミクローシュ・ペレーニさん(チェロ)、 不惑の40歳を前にして充実した演奏活動を行なっている ヴァディム・レーピンさん(バイオリン)など、様々な年代の豪華な顔ぶれが客演しました。

また、声楽陣の活躍も2009年の特徴で、スーザン・バロックさん(ソプラノ)、 フェリシティー・ロットさん(ソプラノ)、 アドリアーナ・マルフィージさん(ソプラノ) らが熱唱を披露しました。

果たしてどの演奏家がN響の聴衆に最も深い感銘を与えたのでしょうか。 注目の「ベスト・ソリスト」カウントダウンをお送りします。

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 3月28日 (日) 21:00〜22:00

心に残るコンサート コンサート編

年度末の恒例となっている「最も心に残ったN響コンサート&ソリスト」のベスト10を、 2週にわたって紹介します。第2週目は「最も心に残ったコンサート ベスト10」。

2009年もたくさんのマエストロがN響の指揮台に上りました。 N響初登場となったデーヴィッド・ジンマンさん、エド・デ・ワールトさん、 クリストファー・ホグウッドさん、ラドミル・エリシュカさん。 いずれも個性的なプログラムで聴衆を魅了しました。 2009年9月に首席客演指揮者に就任したアンドレ・プレヴィンさん。 十八番のモーツァルトのほか、自作曲や得意のロシア音楽を披露しました。 12月の定期公演に登場した名誉音楽監督シャルル・デュトワさん。 3回の演奏会でソリスト9人と共演、でファンを沸かせました。

「心に残るコンサート2009」。果たしてどの演奏会がランクインするのでしょうか。 注目のカウントダウンをお送りします。

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 4月4日 (日) 21:00〜22:00

若者よ コンサートへいこう!

4月。新入生や新社会人として、多くの若者たちが新しい生活をスタートさせていることでしょう。 今回のN響アワーでは、クラシック音楽が大好きな若い人々、 なんとなく敷居が高くてクラシック音楽にあまりなじめない若い人々、 クラシック音楽が苦手な若い人々、こうしたすべての若い世代にむけてお送りします。 題して「若者よ コンサートにいこう!」

新生活のスタートとともに、あらためてクラシック音楽の豊穣な世界に触れ、 生活をみのり豊かなものにしませんか? 番組では、特に若い人々のために、クラシック音楽の道案内を買ってでます。 「N響アワー」を見て、コンサートへ出かけ、音楽に浴する喜びを満喫してください!

交響曲 第25番 ト短調 K.183   ( モーツァルト作曲 )

指揮: ジェームズ・ジャッド

[ 収録: 2005年2月12日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 4月11日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年・マーラーの世界〉 第一弾 交響曲 第5番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲(9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。

第一弾で取り上げるのは、第5番 嬰ハ短調。 声楽を含む3曲の「角笛交響曲」(第2・第3・第4) から マーラーが純器楽の交響曲に回帰した作品です。 この作品の作曲中にマーラーは妻アルマと結ばれ、 作曲活動とプライベートの双方でマーラーは人生の新しい1ページを開いたのでした。交響曲第5番の深遠な魅力を ビシュコフさんのインタビューとともにお楽しみください。

交響曲 第5番 嬰ハ短調 から 抜粋   ( マーラー作曲 )

[ 収録: 2010年2月12日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : セミョーン・ビシュコフ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 4月18日 (日) 21:00〜22:00

風変わりなピアノ・コンチェルト

ベートーベンの「傑作の森」の名で知られる中期作品群のなかから、 ほぼ同時期に作曲されたた2曲のピアノ・コンチェルトを異色の演奏で紹介します。

1曲目は南アフリカ出身のベザイディンオートさんをソリストに迎えてのピアノ協奏曲第4番。 去年9月の定期公演では、ピアノがオーケストラの前の定位置にではなく、 オーケストラの中で指揮者と向かい合う形で置かれました。 見た目にもインパクトのある楽器配置が刺激的な演奏と、ゆたかな響きを生み出しました。

続いては、第4番と同時期に書かれたバイオリン協奏曲のピアノ編曲版から終楽章。 フィンランドの出身のムストネンさんのピアノ・指揮でお送りします。 バイオリン用の原曲にはなかったベートーベン自身の手による貴重なカデンツァがききものです。

ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58   ( ベートーベン作曲 )
ピアノ: クリスティアン・ベザイディンオート
指揮: クリストファー・ホグウッド
[ 収録: 2009年9月9日, サントリーホール ]
 
ピアノ協奏曲ニ長調 から 第3楽章
  (バイオリン協奏曲のベートーベン自身による改作)   ( ベートーベン作曲 )
指揮とピアノ: オリ・ムストネン
[ 収録: 2009年5月9日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 4月25日 (日) 21:00〜22:00

ふたりのリヒャルト 〜 愛と官能のドイツオペラ 〜

ドイツ・ロマン派の頂点を極めた、ふたりの“リヒャルト”。 リヒャルト・ワーグナー(1813-1883) とリヒャルト・シュトラウス(1864-1949) は、 愛と官能に満ちた濃密なオペラ作品をのこしました。

ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」は、「愛と死」に焦点を当てた作品。 愛と苦悩と死への憧れを描いた濃密な音楽です。 一方のリヒャルト・シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」は、 公爵夫人と若い青年伯爵との恋と別れを描いた「大人の愛」のオペラ。ふたりのリヒャルトによる愛と官能のドイツオペラから、 聴きどころを凝縮した演奏会組曲をお送りします。

楽劇「トリスタンとイゾルデ」 から
   「前奏曲と愛の死」   ( ワーグナー作曲 )
指揮: セミョーン・ビシュコフ
[ 収録: 2010年2月12日, NHKホール ]
 
歌劇「ばらの騎士」 組曲   ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
指揮: 尾高 忠明
[ 収録: 2010年1月9日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 5月2日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉第二夜 交響曲第9番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。

「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲(9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。第2夜となる今回は、4月の定期公演から N響名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットさんの指揮で 交響曲第9番をお送りします。

「死に絶えるように…」。 体調を崩し、身近に死の影を感じていたマーラーは交響曲第9番の最後にこう書き加えました。「第9交響曲を作曲すると死ぬ」というジンクスを恐れたマーラー。 彼が完成させた最後の交響曲はやはり第9番で、そのテーマには「死」が密接に結びついています。

番組では、最後の交響曲「第9番」にマーラーが込めたラスト・メッセージを エピソードやブロムシュテットさんへのインタビューを通じて読み解きます。

交響曲 第9番 ニ長調 から    ( マーラー作曲 )
  第1楽章, 第4楽章

[ 収録: 2010年4月10日, NHKホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ヘルベルト・ブロムシュテット

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 5月9日 (日) 21:00〜22:00

お母さん、ありがとう 〜 母の思い、母への思い 〜

5月第2週は母の日。母の日のN響アワーは、母の愛を歌い上げた音楽や母にちなんだ曲をお送りします。

ドボルザーク作曲「母が教えてくれた歌」は、 ボヘミアの抒情詩人ヘイドゥークの詩に感銘を受けたドボルザークが生み出した作品。 歌詞は「老いた母が私に歌を教えていたときに涙を浮かべていたが、 母となった私がわが子に歌を教えるときも涙を流す」というもので、 母から自分へ、自分からこどもへと受け継ぐ「母の思い」がこめられています。

聖母マリアにちなんだ作品「悲しみの聖母(スターバト・マーテル)」は、 キリスト処刑の際十字架のもとに立った聖母の悲しみを描写した宗教詩をもとに書かれた作品。 この題材はハイドン、シューベルト、ヴェルディ、ロッシーニなど 様々な作曲家にインスピレーションを与え、数多くの名曲が生まれました。 今回はプーランクの作品をお送りします。
ほかにも「母の思い」にちなんだ作品を紹介し、母がわが子を思う「母の愛」の数々をご紹介します。

母が教えてくれた歌   ( ドボルザーク作曲 )
ソプラノ: 佐藤しのぶ
指揮: 外山 雄三
[ 収録: 2009年4月28日, NHKホール ]
 
アンネン・ポルカ   ( ヨハン・シュトラウス作曲 )
指揮: 尾高 忠明
[ 収録: 2010年1月9日, NHKホール ]
 
交響曲 第31番 「パリ」 から
   第1楽章   ( モーツァルト作曲 )
指揮: ウォルフガング・ザヴァリッシュ
[ 収録: 2002年11月9日, NHKホール ]
 
「悲しみの聖母」   ( プーランク作曲 )
ソプラノ: 蔵野 蘭子
合唱: 東京芸術大学
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2001年6月7日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 5月16日 (日) 21:00〜22:00

勝利の響き・ブフビンダーの〈皇帝〉〜 最近の演奏会から 〜

ウィーンを代表するベテラン・ピアニスト、ルドルフ・ブフビンダーの演奏で、 ベートーベン・ピアノ協奏曲第5番「皇帝」を中心におおくりします。

ルドルフ・ブフビンダーは1946年チェコ生まれ。 1歳の時にウィーンに移住し、なんと5歳でウィーン音楽大学に入学、早くから才能を花開かせました。 デビュー後最初は室内楽奏者として、後にソリストとしても活動を開始。 モーツァルト、シューベルト、ベートーベン、ブラームスなど ドイツ・オーストリアの作曲家の作品をレパートリーの中心において活躍しています。 N響定期にもシューマンやブラームスの協奏曲のソリストとしてたびたび登場し、熱演を聴かせています。

今回、ブフビンダーをサポートするのはN響名誉指揮者のヘルベルト・ブロムシュテット。 ウィーン正統派ブフビンダーとブロムシュテットの出会いから生まれる「皇帝」の きらめく響きをお楽しみください。

ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」   ( ベートーベン作曲 )
ピアノ: ルドルフ・ブフビンダー
 
交響曲 第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」 から
   第4楽章   ( ベートーベン作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ヘルベルト・ブロムシュテット

[ 収録: 2010年4月16日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 5月23日 (日) 21:00〜22:00

太平楽会 〜 岩倉使節団が聴いたコンサート 〜

明治5(1872)年6月、岩倉具視を団長とする遣欧使節団がアメリカ・ボストンを訪れました。 ここでは、普仏戦争終結を記念する「太平楽会(たいへいがくかい、 英名はワールド・ピース・ジュビリー)」が催され、 使節団一行は数万人に及ぶ聴衆と演奏者に度肝を抜かれます。 日本人が初めて接する大規模な洋楽の公開音楽会でした。

一行が鑑賞したのは、6月17日の「イギリスの日」と18日「ドイツの日」の2日間です。 興味深いのは、当時ヨーロッパで人気の絶頂にあったヨハン・シュトラウスが、 このイベントに招かれて大西洋を渡り、自作の指揮にあたったこと。 つまり、岩倉使節団の面々は、かのヨハン・シュトラウスを肉眼で目撃したことになります。

N響のアーカイブスに残る演奏でこの両日のプログラムを一部再現し、 木戸孝允をはじめとする使節団メンバーの手記を紹介しながら、 洋楽が明治の日本人にとって避けて通ることのできない文化となっていくさまを読み解きます。

序曲「レオノーレ」 第3番   ( ベートーベン作曲 )
指揮: アンドルー・リットン
[ 収録: 2008年10月4日, NHKホール ]
 
ワルツ「酒、女、歌」   ( ヨハン・シュトラウス作曲 )
指揮: テオドル・グシュルバウアー
[ 収録: 1988年1月8日, NHKホール ]
 
歌劇「タンホイザー」 序曲   ( ワーグナー作曲 )
指揮: ハインツ・ワルベルク
[ 収録: 2004年2月27日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) オーケストラの森
2010年 5月30日 (日) 21:00〜22:00

オーケストラの森 −広島交響楽団−

日本各地のプロ・オーケストラにスポットを当てる「オーケストラの森」。今回は広島市を拠点とする広島交響楽団。オール北欧のプログラムからお届けする。

日本各地のプロオーケストラにスポットを当てる「オーケストラの森」。今回は中国・四国地方唯一のプロオーケストラ「広島交響楽団」を取り上げる。広島市を拠点に活動をする、サッカーのサンフレッチェ広島、野球の広島東洋カープとともに、地元のために行っている活動を紹介。また、広島交響楽団第299回定期演奏会より、日本初演のホルムボーのフルート協奏曲第2番から第2楽章と、シベリウスの交響曲第2番をお届けする。

「フルート協奏曲 第2番 作品147から 第2楽章」( ホルムボー作曲 )
「交響曲 第2番 ニ長調 作品43」 (シベリウス作曲 )

【フルート】中村めぐみ, 【指揮】秋山和慶, 【管弦楽】広島交響楽団
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 6月6日 (日) 21:00〜22:00

尾高 忠明  崇高なるブルックナー 〜 最近の演奏会から 〜

2010年1月にN響正指揮者に就任した尾高忠明さん。 5月には2回定期公演に登場し、C定期ではブルックナーの交響曲を演奏します。小学生の時、ブルックナーの作品に触れ、それを指揮したくて指揮者になったという尾高さん。 以来ブルックナーを敬愛し続ける尾高さんにとって、 その交響曲は常に指揮者としての自分の力量を図る「指標」であり続けています。今回お送りするのは、交響曲第7番。 ワーグナーへの追悼である第2楽章をはじめ、 崇高で荘厳な響きに満ちあふれた交響曲です。N響正指揮者 尾高忠明さんのブルックナーの世界をお楽しみください。

交響曲 第7番 ホ長調 (ハース版) から 抜粋   ( ブルックナー作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 尾高 忠明
[ 収録: 2010年5月14日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 6月13日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉第三夜  交響曲 第8番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲 (9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。 第3夜となる今回は過去の名演奏の中から、N響正指揮者だった故・若杉弘による交響曲第8番をお送りします。

「想像してください、宇宙が響き、鳴り渡るさまを。 それはもはや人間の声ではなく、運行する惑星や太陽の声なのです」この曲のスケッチを完成した時のマーラーの言葉です。バンダを伴う4管編成のオーケストラに、2群の混声合唱と児童合唱、そして8人のソロ歌手。 演奏時間80分におよぶ、空前の規模を持つ大交響曲は 〈一千人の交響曲〉 と呼ばれます。1910年の初演には、シェーンベルク、ウェーベルン、リヒャルト・シュトラウス、 エルガー、ラフマニノフなど数多くの音楽家が駆けつけ、 演奏後は30分以上も拍手が鳴りやみませんでした。

日本初演は1949年、山田一雄指揮の日本交響楽団(現在のN響) によって行われました。 当時中学1年生だった若杉弘さんはこの初演を聴き、 「僕という人間全体が揺さぶられたような体験」をしたといいます。 今回お送りするのは日本初演以来43年ぶりにN響が演奏した〈一千人の交響曲〉。 指揮棒を託されたのはほかならぬ若杉弘さんでした。1992年の演奏からお送りします。

交響曲 第8番 変ホ長調 「一千人の交響曲」 から    ( マーラー作曲 )

ソプラノ : 佐藤 しのぶ
  〃 : 松本 美和子
  〃 : 三縄 みどり
アルト : 伊原 直子
  〃 : 永井 和子
テノール : 伊達 英二
バリトン : 木村 俊光
バス : 高橋 啓三
合 唱 : 晋友会合唱団
 〃 : 東京放送児童合唱団
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 若杉 弘
[ 収録: 1992年1月16日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 6月20日 (日) 21:00〜22:00

巧妙 絶妙 選曲の妙 〜 最近の演奏会から 〜

期待の日本人指揮者・下野竜也さんの演奏をご紹介します。下野さんこれまでに2007年12月、2009年2月にN響定期公演に登場。 この5月の登場が3回目のN響定期への客演となります。 毎回極めてユニークな選曲で聴衆を惹きつけ、回を重ねるごとにファンを増やしている下野さん。 今回のプログラムもベリオ編曲によるボッケリーニ作品、ブリテンのめったに演奏されない作品など、 一風変わったものです。 いったいそのココロは? 司会の作曲家西村朗氏による分析と、下野さん本人へのインタビューにより、 巧妙なプログラムの秘訣と魅力を探ります。

マドリードの夜の帰営ラッパ    ( ボッケリーニ作曲 / ベリオ編曲 )
 
弦楽のためのアダージョ ( バーバー作曲 )
 
シンフォニア・ダ・レクイエム ( ブリテン作曲 )
 
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 下野 竜也
[ 収録: 2010年5月26日, サントリーホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 6月27日 (日) 21:00〜22:00

〈怒りの日〉 に魅せられて

グレゴリオ聖歌「怒りの日(ディエス・イレ)」にちなんだ名曲をおおくりします。 グレゴリオ聖歌はローマ・カトリック教会で中世から歌われてきた単旋律の聖歌で、 歌詞はキリスト教の終末思想が元になっています。

「怒りの日」のメロディはまず「レクイエム(死者のためのミサ曲)」の中で用いられ、 その後ベルリオーズ、リストら数多くの作曲家が作品の中に組み込み、 クラシック音楽のモチーフとして定着しました。番組ではグレゴリオ聖歌「怒りの日」のメロディーが 作曲家にどのようなインスピレーションを与えたのかを紐解き、 あらためて「怒りの日」の魅力に迫ります。

レクイエム から   ( モーツァルト作曲 )

合唱: 神戸市混声合唱団
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2005年1月23日, 神戸文化ホール ]
 
パガニーニの主題による狂詩曲 作品43   ( ラフマニノフ作曲 )

ピアノ: 小山 実稚恵
指揮: 尾高 忠明
[ 収録: 2010年5月8日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 7月4日 (日) 21:00〜22:00

アシュケナージ   親子競演 〜 最近の演奏会から 〜

6月のN響定期公演で、N響桂冠指揮者のウラディーミル・アシュケナージさん、 ご子息のでクラリネット奏者のディミトリ・アシュケナージさんが共演します。 演奏するのは、フランス新古典主義の作曲家フランセの「クラリネット協奏曲」。「音楽への親子それぞれの思い」、「父から子へ伝えたい精神」、 「偉大な音楽家である父を、同じ音楽家である息子はどのように見つめてきたのか」… 番組では、親子だからこそ率直に語れる音楽と互いへの思いをインタビュー。 演奏とともにご紹介します。

クラリネット協奏曲   ( フランセ作曲 )
組曲「ペレアスとメリザンド」作品80 から   ( フォーレ作曲 )

クラリネット: ディミトリ・アシュケナージ
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2010年6月11日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 7月11日 (日) 21:00〜22:00

武満徹 と 映画音楽

1996年、惜しまれつつ亡くなった作曲家、武満徹さん。 日本を代表する作曲家として、国内のみならず海外でも高い評価を得た武満さんは、 年間200本もの映画を見る映画通としてもよく知られていました。映画音楽やテレビ番組の主題曲なども数多く手掛けた武満さんは、制作現場にも数多く立ち会いました。 時にはあるシーンをめぐってどのような音楽をつけるか、または音楽をつけないか、 監督と白熱した議論を展開したといいます。2月定期 「3つの映画音楽」は異なった年代に作曲した「ホゼー・トレス」、「黒い雨」、 「他人の顔」の映画音楽をまとめたもの。 5月定期 「ノスタルジア」は、武満さんが敬愛したロシアの映画監督 アンドレイ・タルコフスキーへの追悼作品です。生前の武満さんへのインタビューなど、過去の貴重な映像とともに、 武満徹さんと映像作品のつながりを読み解きます。

3つの映画音楽 ( 武満徹 作曲 )

指揮: 広上 淳一
[ 収録: 2010年1月21日, サントリーホール ]
 
ノスタルジア  〜アンドレイ・タルコフスキーの追憶に〜 ( 武満徹 作曲 )

バイオリン: 堀 正文
指揮: 尾高 忠明
[ 収録: 2010年5月14日, NHKホール ]
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 7月18日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉 第四夜 交響曲第6番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、 そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲 (9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。

今回は、6月の定期演奏から、N響桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージさんによる 交響曲第6番をおおくりします。ウィーンの宮廷歌劇場の指揮者という重要なポストにつき、 私生活では愛妻アルマとの間に二人の女児をもうけ、 マーラーが幸福の絶頂にあった頃に作曲された交響曲第6番。 しかし、全編を暗く厭世的な感情が覆うこの作品は、 マーラー自身によって「悲劇的」というサブタイトルを与えられました。

第四楽章の最後に三度叩かれるハンマーについて、 マーラーは妻アルマに「英雄は敵から三回攻撃を受け、三回目に木のように倒れてしまう」と語ったといいます。 そしてその後、奇しくもマーラーの人生を、愛娘の死、宮廷歌劇場辞任、そして自身の心臓病という 三つの打撃が襲ったのでした。マーラーの妻アルマは、この交響曲のスケッチが完成した時の状況について、 「この交響曲ほど、マーラーの心から直接的にほとばり出た作品はなかった。 私たちは、2人で涙を流し、音楽に現れた予告に心を動揺させた」と語っています。アシュケナージさんのインタビューも交えながら、交響曲第6番に投影されたマーラーの人生観を読み解きます。

交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」 から    ( マーラー作曲 )

[ 収録: 2010年6月16日, サントリーホール ]
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ウラディーミル・アシュケナージ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 7月25日 (日) 21:00〜22:00

ミュージック・トゥモロー 2010 〜 明日の音を奏でる 〜

毎年初夏に行われるコンサート「N響 ミュージック・トゥモロー」からお送りします。気鋭の作曲家の作品を意欲的に取り上げるコンサート「ミュージック・トゥモロー」。 20年以上の歴史を刻むこのコンサートが、ことしは東京オペラシティ・コンサートホールで開催されます。

パスカル・ロフェさんの指揮で、山根明季子さんの作品「水玉コレクション No.06」、 藤家渓子さんのギター協奏曲第2番「恋すてふ」といった「明日の音」をお楽しみください。また、N響の新しい取り組みとして、イベントスペースで行われるN響団員によるコンテンポラリー作品の演奏、 そして気鋭の作曲家のトークセッションもあわせてお送りします。 明日への音楽を作るN響の姿をご覧ください。

水玉コレクション No.06  [N響委嘱作品 / 世界初演]   ( 山根明季子 作曲 )
 
ギター協奏曲 第2番「恋すてふ」 作品60  [1999]   ( 藤家溪子 作曲 )
ギター: 山下和仁
 
室内楽 第8番 作品94「木々はみな緑」  [2009 / 日本初演]   ( サリネン作曲 )
チェロ: ピーター・ウィスペルウェイ
 
まなざしの根源  [2007 / 日本初演]   ( ダルバヴィ作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : パスカル・ロフェ
[ 収録: 2010年6月22日, 東京オペラシティ コンサートホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 8月1日 (日) 21:00〜22:00

夏の特集 (1) 大阪公演は「新世界から」

夏休みのN響アワーは、スタジオを離れ各地を訪ね歩いています。 西村さん・岩槻アナの2人がことしは大阪の街を旅します。

第1回は、恒例のN響サマーコンサート、〈N響「夏」〉 からお送りします。 曲目は生誕200年を迎えたドイツの作曲家ニコライの「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲、 そしてドボルザークの名曲、交響曲第9番「新世界から」。大阪を代表するコンサートホールのひとつ、ザ・シンフォニーホールでの演奏をお楽しみください。

歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」 序曲 から   ( ニコライ作曲 )
交響曲 第9番 ホ短調 作品95 「新世界から」   ( ドボルザーク作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : マティアス・フスマン
[ 収録: 2010年7月17日, 大阪 ザ・シンフォニーホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 8月8日 (日) 21:00〜22:00

夏の特集 (2) なにわの夏は「祭」で熱い!

夏休みのN響アワーは、スタジオを離れ各地を訪ね歩いています。 西村さん・岩槻アナの2人がことしは大阪の街を旅します。

第2回はのテーマはずばり「祭」。大阪の夏は祭一色に染まります。 祭に集う人々はさまざまですが、そこにこめる「祈り」と「祝い」の気持ちは、 地域や時代を超えて響きあいます。これぞ「祭」といった名曲の数々を2人の街歩きを交えてお楽しみください。

バレエ音楽「恋は魔術師」 から 「火祭りの踊り」 ( ファリャ作曲 )
指揮: 現田 茂夫
[ 収録: 2009年8月2日, NHKホール  ほっとコンサートから ]
 
キューバ序曲 ( ガーシュウィン作曲 )
指揮: エリック・スターン
[ 収録: 2008年8月30日, 東京国際フォーラム ホールA 東京JAZZ 2008 から ]
 
「BUGAKU」 から ( 黛 敏郎 作曲 )
指揮: 岩城 宏之
[ 収録: 1989年8月30日, オーチャードホール ]
 
吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」 から 「祭り」 ( 伊藤 康英 作曲 )
指揮: 現田 茂夫
[ 収録: 2009年8月2日, NHKホール  ほっとコンサートから ]
 
バレエ音楽「ペトルーシカ」 [1911年版] から ( ストラヴィンスキー作曲 )
ピアノ: 横山 幸雄
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2004年12月8日, サントリーホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 8月15日 (日) 21:00〜22:00

日比谷公会堂・あの感動を再び 〜 終戦直前に響いた第9 〜

「東京は焼け野原になったが、日比谷では第9が歌われている。まだまだ日本は大丈夫だ」
1945年6月14日、終戦2ヶ月前の日比谷公会堂に、ベートーベンの第9交響曲が響きわたりました。 演奏は尾高尚忠指揮の日本交響楽団(現在のN響)。日響にとって戦中最後の演奏会でした。 冒頭の言葉は、テノールのソロを歌った木下保が、戦地に赴いた弟子に書き送った手紙の一節。 第9の響きは、当時の日本人に大きな感銘を与えたことでしょう。

終戦から65年。この公演を、日比谷公会堂でN響が再現します。 終戦記念日におおくりする「N響アワー」では、この特別演奏会の模様をお送りします。写真や証言で当時のエピソードなども紹介しながら、 日本人の心に勇気を与えた第9の響きをご紹介します。

交響曲 第9番 ニ短調 作品125「合唱つき」 から   ( ベートーベン作曲 )

ソプラノ : 小林 沙羅
アルト : 福原 寿美枝
テノール : 志田 雄啓
バリトン : ジョン・ハオ
合 唱 : 国立音楽大学合唱団
 〃 : 玉川大学芸術学部合唱団
 〃 : 成城合唱団
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 井上 道義

[ 収録: 2010年7月2日, 日比谷公会堂 ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 8月22日 (日) 21:00〜22:00

夏のひととき ホッと一息 〜ほっとコンサート〜

毎年恒例のサマーコンサート、「N響ほっとコンサート」をお送りします。 「ほっとコンサート」は、文字通り音楽でホッと一息、 クラシック音楽やオーケストラになじみのない人たちや子どもたちに気軽に楽しんでもらうための カジュアルコンサートです。

7回目を迎えるこの企画、今回はナビゲーター(コンサート司会) として、女優の本仮屋ユイカさんが登場。 2004年、映画「スウィングガールズ」でトロンボーン奏者役を好演した本仮屋さんが N響の魅力を存分にお伝えします。
西村さん、岩槻アナのふたりもNHKホール客席でコンサートに参加。会場の熱気を現場リポートします。

− 第1部: 吹奏楽 −
1. フェスティバル・バリエーションズ ( トマス・スミス作曲 )
2. 吹奏楽のための第1組曲 から 「ギャロップ」 ( リード作曲 )
 
− 第2部: 弦楽合奏 −
3. セレナード ハ長調 作品48 から 第1楽章   ( チャイコフスキー作曲 )
4. プリンク・プレンク・プランク ( アンダソン作曲 )
 
− 第3部: オーケストラ −
5. 組曲「くるみ割り人形」 から
    「小さい序曲」「トレパーク」
    「中国の踊り」「花のワルツ」 ( チャイコフスキー作曲 )
6. 「仮面舞踏会」 から 「ワルツ」 ( ハチャトゥリヤン作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : 現田 茂夫
コンサート司会 : 本仮屋ユイカ
[ 収録: 2010年8月1日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) オーケストラの森
2010年 8月29日 (日) 21:00〜22:00

群馬交響楽団

日本各地のプロで活躍するオーケストラを紹介する「オーケストラの森」。8月は、群馬県高崎市を拠点にする「群馬交響楽団」を取り上げる。群馬交響楽団は、スタートとなった「高崎市民オーケストラ」の設立から数えると2010年で創立65年を迎える。“群響”の名で親しまれ、地方を拠点に活動するオーケストラの草分け的存在だ。気鋭の指揮者・沼尻竜典の首席指揮者兼芸術アドバイザー就任演奏会の演奏とその歩みを紹介する。

ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23 から 第2,3楽章
交響曲 第12番 ニ短調 作品112 “1917年”

【ピアノ】マルクス・グロー,
【指揮】沼尻竜典,
【管弦楽】群馬交響楽団


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 9月5日 (日) 21:00〜22:00

新シーズン展望 〜 注目のラインナップを一挙ご紹介! 〜

9月。NHK交響楽団の新シーズンの幕開けです。多くのオーケストラの1年間は、毎年9月がスタート。 2010年9月から2011年6月までのN響定期公演のプログラムから、注目の指揮者をご紹介します。

今シーズンは、名誉音楽監督シャルル・デュトワ、桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージ、 首席客演指揮者アンドレ・プレヴィン、正指揮者の尾高忠明ら 重要ポストの面々に加えて、ネルロ・サンティ、ロジャー・ノリントン、ネヴィル・マリナー、 チョン・ミョンフンら 当代一流の名指揮者が続々登場。 また、定期初登場のマルクス・シュテンツ、ワシーリ・ペトレンコなど新しい顔ぶれにも期待が集まります。今シーズンの定期公演の見どころ、聴きどころを紹介しながら、期待のマエストロたちの名演をおおくりします。

歌劇「アイーダ」 から
  「エジプトとイジスの神に栄光あれ」 ( ヴェルディ作曲 )
指揮: ネルロ・サンティ
[ 収録: 2007年11月26日, NHKホール ]

交響詩「ドン・キホーテ」 作品35 から ( リヒャルト・シュトラウス作曲 )
チェロ: ゴーティエ・カプソン
ビオラ: 店村 眞積
指揮: シャルル・デュトワ
[ 収録: 2009年12月5日, NHKホール ]
 
交響曲 第7番 ホ長調 [ノヴァーク版] から 第4楽章 ( ブルックナー作曲 )
指揮: チョン・ミョンフン
[ 収録: 2008年2月9日, NHKホール ]
 
交響曲 第39番 変ホ長調 K.543 から 第4楽章 ( モーツァルト作曲 )
指揮: ロジャー・ノリントン
[ 収録: 2006年11月5日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 9月12日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉第五夜 交響曲第1番〈巨人〉

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、 そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲 (9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。

今回は交響曲第1番「巨人」をお送りします。マーラー初の交響曲である第1番「巨人」。 「巨人、タイタン」というタイトルは マーラーが愛読していたロマン派の作家ジャン・パウルの小説に由来します。 当初は2部全5楽章からなる「交響詩」として作曲され、 度重なる改訂を経て現在は交響曲第1番として親しまれています。 若きマーラーの青春の響きをお楽しみください。演奏は、世界的なマエストロであるズービン・メータとN響の一期一会の共演をお送りします。

交響曲 第1番 ニ長調 「巨人」    ( マーラー作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ズービン・メータ
[ 収録: 1996年11月8日, サントリーホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 9月19日 (日) 21:00〜22:00

郷愁の名旋律 〜 メロディー・メーカー、ドボルザーク 〜

チェコの地方ネラホゼヴェスで生まれたアントニン・ドボルザーク(1841-1904)。スメタナ、ヤナーチェクとともにチェコを代表する作曲家です。 ドボルザークの作品の特徴は、初めて聴いてもなぜか懐かしく感じられる、心にしみ入る美しいメロディ。 泉のように、名旋律が苦もなく次々に生まれる様子は、 ブラームスをして「ドボルザークがごみ箱に捨てたメロディで私は交響曲を書ける」と言わしめました。

ドボルザークは決して音楽的な家系に生まれたわけではありません。 村の音楽教師に手ほどきを受けながら実家の宿屋や村の楽団でバイオリンを弾き、 庶民的な環境に育ちました。 長じてプラハ・オルガン学校で学んだ後は、オーケストラのビオラ奏者としても活躍。 オーケストラの中から郷愁あふれる名旋律を浮かび上がらせるメロディ・メーカーの下地は、 演奏家としての経験に裏打ちされたものなのかもしれません。

番組では特にメロディが美しい曲として、スラブ舞曲、チェロ協奏曲、交響曲第8番をおおくりします。 〈郷愁の名旋律〉を西村さんの解説とともにお楽しみ下さい。

スラブ舞曲 作品72第2 ( ドボルザーク作曲 )
指揮: イルジー・コウト
[ 収録: 2003年1月9日, NHKホール ]
 
チェロ協奏曲 ロ短調 作品104 から 第1楽章 ( ドボルザーク作曲 )
チェロ: デーヴィッド・コーエン
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2010年6月5日, NHKホール ]
 
交響曲 第8番 ト長調 作品88 から
   第3楽章, 第4楽章 ( ドボルザーク作曲 )
指揮: ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2010年6月5日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 9月26日 (日) 21:00〜22:00

フィンランド ふたつの協奏曲 〜 シベリウスとサリネン 〜

夏の香残る9月、フィンランドの冷たい空気を思わせる作品をお送りします。 ジャン・シベリウス(1865-1957) とアウリス・サリネン(1935- ) による、 100年の時を隔てたふたつの協奏曲をお楽しみください。

ひとつめは、シベリウスが残した唯一の協奏曲、1903年に完成したバイオリン協奏曲。 北欧の自然を思わせる神秘的な導入に始まり、 民族舞曲を思わせる躍動感に満ちたフィナーレで締めくくられるこのコンチェルトは、 フィンランドの民族性を強く自覚していたシベリウスの代表作です。

もうひとつは、フィンランドの現代作曲家アウリス・サリネン作曲の「木々はみな緑」(2009)。 チェロ独奏とオーケストラのための作品です。 サリネンはモダンで前衛的なスタイルを出発点としながら、 1960年代半ばからはシベリウスの技法を継承し、 フィンランドの歴史や神話を題材にした作品にも取り組んできました。 「木々はみな緑」は、自然への崇拝をうたったフィンランドの詩人 パーヴォ・ハーヴィッコ(1931〜2008年) との思い出のために作曲された作品です。

ふたつの作品を通じて、フィンランドの大地が生み出した音楽の魅力に迫ります。

バイオリン協奏曲 ニ短調 作品47 ( シベリウス作曲 )
バイオリン: ミハイル・シモニアン
指揮: ネヴィル・マリナー
[ 収録: 2010年9月10日, NHKホール ]
 
室内楽 第8番 作品94 「木々はみな緑」 [2009]   ( アウリス・サリネン作曲 )
チェロ: ピーター・ウィスペルウェイ
指揮: パスカル・ロフェ
[ 収録: 2010年6月22日, 東京オペラシティ・コンサートホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 10月3日 (日) 21:00〜22:00

巨匠マリナー 86歳 円熟のブラームス 〜 最近の演奏会から 〜

9月の定期公演から、巨匠ネヴィル・マリナさんーの演奏をお送りします。
ネヴィル・マリナーさんはイギリス生まれの指揮者。 1958年に自ら創設したアカデミー室内管弦楽団との活動で一躍名声を得、 世界中から注目を集めました。
世界の名門オーケストラにもしばしば客演し、多くの名演をのこしているマリナーさんは、 その業績を讃えてイギリス王室から「ナイト」の称号を授与されています。
80代半ばを過ぎた老巨匠マリナーさん。 今なお高き境地を求めて、N響と繰り広げる円熟の名演をお送りします。

交響曲 第1番 ハ短調 作品68    ( ブラームス作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ネヴィル・マリナー
[ 収録: 2010年9月15日, サントリーホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 10月10日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉 第六夜  交響曲 第4番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。
「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲 (9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。
第六夜となる今回は、交響曲第4番ト長調を全曲お送りします。 第4交響曲は1900年、マーラーが40歳の年に作曲されました。 ソプラノをともなう第4楽章は1892年に作曲され、 既に独立した歌曲「天上の生活」として初演されていて、 マーラーはこれを交響曲第3番の終楽章に用いる予定でしたが途中で断念。 次の作品である交響曲第4番に転用し、現在広く親しまれています。 マーラー独特の歌曲と交響曲・相互乗り入れの成功例のひとつといってよいでしょう。

当時N響の音楽監督、現桂冠指揮者のウラディーミル・アシュケナージさんの 2007年の演奏をお楽しみください。

交響曲 第4番 ト長調     ( マーラー作曲 )

ソプラノ : クララ・エク
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2007年2月10日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 10月17日 (日) 21:00〜22:00

シューマン生誕200年特集 (1) ジャーナリスト、シューマン

今年生誕200年を迎える作曲家、ローベルト・シューマン(1810〜1856)。 N響アワーでは2週にわたりシューマンの人と作品を特集し、シューマンの多彩な人間性に迫ります。
第一回のタイトルは「ジャーナリスト、シューマン」。 交響曲「ライン」をはじめ、雄大な管弦楽曲、詩情あふれる歌曲や 繊細なピアノ曲で広く親しまれているシューマンの、「ジャーナリスト」としての一面にフォーカスします。
作曲家、指揮者として活躍したシューマンは、実は音楽ジャーナリストとしての活動も知られています。 ライプチヒで活動していた1834年、24歳で「音楽新報」を創刊、 フロレスタン、オイゼビウスという筆名をつかって、先鋭的な音楽評論を繰り広げています。 当時ヨーロッパにはびこっていた表面的な技巧主義を弾劾し、 音楽の新しい時代の幕開けを高らかに唱えたシューマンは、 ベートーベンやシューベルトを敬愛し、ショパン、ブラームス、ベルリオーズという 新しい才能を発掘する文章を次々に発表しました。 今なお名曲としてしばしば演奏されるいくつかの作品は、 シューマンの筆によって最初に聴衆に広められたといってよいでしょう。
音楽史を変えたジャーナリスト・シューマンの功績について紹介します。

交響曲 第8番 ハ長調 D.944 から   ( シューベルト作曲 )
指揮: ヘルベルト・ブロムシュテット
[ 収録: 2008年1月23日, サントリーホール ]
 
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11 から   ( ショパン作曲 )
ピアノ: チョ・ソンジン
指揮: マティアス・フスマン
[ 収録: 2010年7月17日 ザ・シンフォニーホール (大阪) ]

ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 10月24日 (日) 21:00〜22:00

シューマン生誕200年特集 (2) 愛と幻想のピアノ協奏曲

今年生誕200年を迎える作曲家、ローベルト・シューマン(1810〜1856)。 N響アワーでは2週にわたりシューマンの人と作品を特集します。
第二回はシューマンのピアノ協奏曲を全曲、そして交響曲第3番「ライン」の一部を 9月の定期公演からおおおくりします。
シューマン唯一のピアノ協奏曲となったこの作品は、 はじめ単一楽章の「ピアノと管弦楽のための幻想曲」として作曲されました。 のちに第2、3楽章が加えられ、1846年に妻クララによってピアノ協奏曲としての初演が行われます。 鋭い音楽評論で新しい音楽の在り方を強く訴えていたシューマンが、 自らの作品でいかに斬新な作風を確立していったかを、 ピアノ協奏曲と、その後作曲された交響曲第3番「ライン」を手がかりに紐解きます。

ピアノ協奏曲 イ短調 作品54 全曲   ( シューマン作曲 )
ピアノ: アンティ・シーララ
 
交響曲 第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」 から ( シューマン作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ネヴィル・マリナー
[ 収録: 2010年9月25日, NHKホール ]

【ゲスト】
奥泉 光 ( 小説家 )
− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 10月31日 (日) は休止です
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 11月7日 (日) 21:00〜22:00

〈アイーダ〉の神髄 〜 サンティのヴェルディ 〜

10月の定期公演から、ネルロ・サンティさんの指揮する ヴェルディの歌劇「アイーダ」(演奏会形式) をハイライトでお送りします。
イタリア・オペラの指揮で右に出るものがいないサンティさん。 ミラノ・スカラ座やニューヨーク・メトロポリタン歌劇場、チューリヒ歌劇場など世界各地で活躍し、 膨大なレパートリーは他の追随を許しません。 毎年のようにN響定期に客演し名演をのこしているサンティさんですが、 2009年にはN響アワーのスタジオにも登場し、「次回は〈アイーダ〉をぜひN響と」と語ってくださいました。
今秋、早くもこのプランが実現。「アイーダ」を十八番とするサンティさんが、 2時間を超えるこの大作を演奏会形式で取り上げます。 舞台上演とは一味違ったオーケストラと声の饗宴を聴かせてくれることでしょう。
番組では、リハーサルからサンティさんに密着。巨匠の音楽作りに迫ります。

歌劇「アイーダ」 から    ( ヴェルディ作曲 )

エジプト王 : フラノ・ルーフィ
アムネリス : セレーナ・パスクアリーニ
アイーダ : アドリアーナ・マルフィージ
ラダメス : サンドロ・パーク
ランフィス : グレゴル・ルジツキ
アモナズロ : パオロ・ルメッツ
合 唱 : 二期会合唱団
ほ か
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ネルロ・サンティ
[ 収録: 2010年10月15日, NHKホール ]

〈アイーダ〉 全曲は下記の時間に放送を予定しています
BShi プレミアムシアター 11月20日(土) 22:00−24:42
BS2 プレミアムシアター(再) 12月13日(月:日曜深夜) 00:40−03:23
FM サンデークラシックワイド 11月28日(日) 14:00−18:00

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 11月14日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉第七夜 交響曲第10番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、 そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。
「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲 (9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。
今回は、マーラー最後の交響曲第10番から「アダージョ」をお送りします。 マーラーは、交響曲第9番完成後まもなく、1910年に交響曲第10番に着手しました。 しかし、ニューヨーク・フィルハーモニックの指揮活動などで忙殺され、 体力も衰えていたマーラーは思うように作曲の筆を進めることができず、 1911年には病に倒れてしまいます。 5月、マーラーはウィーンでその生涯を終え、交響曲第10番は未完のまま残されました。 マーラーの死後、さまざまな研究者や音楽家がこの交響曲の補筆完成を行っていますが、 ほぼ完成された形で残された第1楽章「アダージョ」は単独でもしばしば演奏会で取り上げられ、 マーラーの交響曲群を締めくくる名作として人々に愛されています。
今回は、連作歌曲集「さすらう若者の歌」とともに、 マーラーの魂の叫びともいうべきこの「アダージョ」をおおくりします。

交響曲第10番 から 「アダージョ」     ( マーラー作曲 )
指揮: デーヴィッド・ジンマン
[ 収録: 2009年1月16日, NHKホール ]
 
「さすらう若者の歌」     ( マーラー作曲 )
バリトン: クリスティアン・ゲルハーヘル
指揮: ヘルベルト・ブロムシュテット
[ 収録: 2008年1月23日, サントリーホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 11月21日 (日) 21:00〜22:00

サンティと旅するイタリア 〜 メンデルスゾーンの〈イタリア〉交響曲 〜

第1週に引き続き、10月の定期公演から、ネルロ・サンティさんの十八番〈イタリアもの〉をおおくりします。 とはいっても、今回お送りするのはドイツの作曲家メンデルスゾーンの交響曲第4番〈イタリア〉。 メンデルスゾーンが1830年から翌年にかけてイタリアを旅行し、 その印象を〈イタリア〉交響曲にまとめ上げた逸話はよく知られています。 サンティさんのツアー・ガイドで、イタリアの旅をご堪能下さい。
番組後半でお送りするのは同じく10月の定期公演から、ベートーベンの交響曲第5番。 2曲を通して、シンフォニー指揮者としてのサンティさんの魅力に迫ります。

交響曲 第4番 イ長調 作品90 「イタリア」    ( メンデルスゾーン作曲 )
[ 収録: 2010年10月22日, NHKホール ]
 
交響曲 第5番 ハ短調 作品67 から    ( ベートーベン作曲 )
[ 収録: 2010年10月27日, サントリーホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ネルロ・サンティ

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) オーケストラの森
2010年 11月28日 (日) 21:00〜22:00

オーケストラの森 創立30年 新たな名前で次の時代へ 〜大阪交響楽団〜

2008年から児玉宏を音楽監督に迎えた大阪交響楽団は、今年創立30周年を迎えた。日本で馴染みの薄い作品を積極的に取り上げ、全国的に注目を集めている活動を紹介。

<曲目>
「管弦楽のためのエッセイ 第1番 作品12」バーバー作曲
「交響曲第4番 ハ短調 作品12」タネーエフ作曲

(指揮)児玉宏,(管弦楽)大阪交響楽団 

〜2010年6月18日、大阪市 ザ・シンフォニーホールで録画〜


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 12月5日 (日) 21:00〜22:00

プレヴィン・プレイズ・ガーシュウィン

N響首席客演指揮者アンドレ・プレヴィンさんが11月のN響定期に登場します。
プレヴィンさんは指揮者であると同時に世界を代表するピアニストであり、 過去のN響定期でも指揮をしながら自らピアノ協奏曲のソロを演奏する、 いわゆる「弾き振り」を度々行ってきました。 今回の演奏会でもその「弾き振り」が実現します。しかも曲はガーシュウィンのピアノ協奏曲。 「ラプソディー・イン・ブルー」と並ぶシンフォニック・ジャズの名曲です。 映画音楽やミュージカルの作曲家としても有名なプレヴィンが、 数々のミュージカルの傑作を残したガーシュウィンの名曲をどのように聴かせてくれるのかが聴きどころです。
2009年、NHK のスタジオで収録したモーツァルトのピアノ協奏曲とあわせて、 マルチ音楽家プレヴィンさんの魅力をたっぷりお送りします。

コンチェルト・イン・F    ( ガーシュウィン作曲 )
[ 収録: 2010年11月13日, NHKホール ]
 
ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491 から    ( モーツァルト作曲 )
[ 収録: 2009年10月11日, NHK スタジオ ]

管弦楽 : NHK交響楽団
ピアノ・指揮 : アンドレ・プレヴィン

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 12月12日 (日) 21:00〜22:00

〈生誕150年 マーラー交響曲シリーズ〉第八夜  交響曲 第7番

後期ロマン派の大作曲家、グスタフ・マーラー(1860-1911)。 ことし2010年はマーラー生誕150年、 そして来年2011年はマーラー没後100年を迎えます。
「N響アワー」では、大作曲家マーラーの交響曲全11曲 (9曲の交響曲と交響曲「大地の歌」、 そして未完の第10番)を 1年かけて放送します。 N響と世界的名指揮者による最新の演奏のほか、 過去の名演も交えた壮大なマーラーの音絵巻をお楽しみください。
今回おおくりするのは、交響曲第7番。マーラー45歳、1905年に作曲されました。 演奏時間およそ80分におよぶ大曲です。 全5楽章からなり、第2楽章と第4楽章におかれた「夜曲」から この交響曲は「夜の歌」と呼ばれています。 第4楽章の「夜曲」には交響曲には珍しいギターとマンドリンが使用され、 夜の雰囲気をかもし出すセレナーデとなってます。
今は亡きロシアの巨匠、エフゲーニ・スヴェトラーノフさんの演奏でお楽しみください。

交響曲 第7番 ホ短調 「夜の歌」 から
   第 1, 4, 5 楽章    ( マーラー作曲 )

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : エフゲーニ・スヴェトラーノフ
[ 収録: 1997年9月11日, NHKホール ]

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 12月19日 (日) 21:00〜22:00

聖夜に聴きたい、この一曲

まもなくクリスマス。みなさんは、この季節、どんな音楽に耳をかたむけますか?
「ジングル・ベル」「きよしこの夜」など、街には定番の音楽があふれていますが、 クラシック音楽にも「クリスマスにはこれ!」という名曲が数多くのこされています。
今宵は、そんな中からN響アワーが厳選した「聖夜に聴きたいこの一曲!」を 名曲にまつわるエピソードとともにご紹介します。

バレエ音楽「くるみ割り人形」 から
   「情景 (松林で)」「雪のワルツ」    ( チャイコフスキー作曲 )
指揮: エフゲーニ・スヴェトラーノフ
[ 収録: 2000年10月7日, NHKホール ]
 
歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 前奏曲    ( フンパーディンク作曲 )
指揮: 下野 竜也
[ 収録: 2007年12月12日, サントリーホール ]
 
ジークフリート牧歌    ( ワーグナー作曲 )
指揮: 大野 和士
[ 収録: 1991年2月14日, NHKホール ]

管弦楽 : NHK交響楽団

− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)


●NHK教育(地上波放送) N響アワー
2010年 12月26日 (日) 21:00〜22:00

ショパンコンクールの覇者アヴデーエワ登場! 〜 ショパン生誕200年 〜

ショパン生誕200年の今年、 第16回フレデリック・ショパン国際ピアノコンクールがワルシャワで開催されました。 1927年に始まり、5年に一度開催されるこのコンクールは、 これまでアシュケナージ、ポリーニ、アルゲリッチなど 名だたる世界的ピアニストを世に送り出してきました。 2010年はショパン生誕200年のアニバーサリーイヤー。 ショパン関連イベントのクライマックスが、この世界最高峰のショパン・コンクールです。
この輝かしい記念の年、第一位を獲得したのはロシア出身・25歳の新星、ユリアンナ・アヴデーエワさん。 アルゲリッチ以来45年ぶりの女性覇者となったアヴデーエワさんが、早くもN響の定期公演に登場します。
今回のショパンコンクールの優勝者には、数々の栄誉のほか、NHK交響楽団との共演の機会が約束されていました。
曲目は、コンクール決勝の課題曲であるショパンのピアノ協奏曲。 アヴデーエワさんは12月4日・5日のN響定期公演に登場し、第1番ホ短調を演奏しますが、 この公演が、アヴデーエワさんにとって、コンクール入賞後初の公式な演奏会となります。 全世界が注目する期待の公演といってよいでしょう。

N響アワーでは、新しいスターの輝かしいキャリアの第一歩となるN響との共演を、 インタビューとともにいち早くおおくりします。 また、スタジオには、コンクールで審査員をつとめたピアニスト・小山実稚恵さんをお招きし、 熱気あふれるコンクールの様子やヒロイン誕生の瞬間の話をお伺いします。

ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11    ( ショパン作曲 )
ピアノ: ユリアンナ・アヴデーエワ
(第16回フレデリック・ショパン国際ピアノコンクール第1位)

管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : シャルル・デュトワ
[ 収録: 2010年12月4日, NHKホール ]

【スタジオ ゲスト】
小山 実稚恵 ( ピアニスト )
− 司 会 −
西村 朗 ( 作曲家 )
岩槻 里子 (アナウンサー)
N響アワーの後継番組「ららら♪クラシック」のコミュニティーがありますので、もしよろしかったらそちらもご参加お願いします

http://mixi.jp/view_community.pl?id=5968821

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