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夜の暗室。コミュの詩作。

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ぼくが趣味で書いた詩や詞が放り込まれております。過激な表現等を使用することを好みますので、そういったものが肌に合わない方はご注意下さいませ。

コメント(29)

【嘘吐きパンドラ】


呪縛に崩壊を重ね合わせてピタリ合ったら迎合
流麗を咀嚼し吐き出した汚濁
天国地獄はいまや一つの混沌に成り下がり
血流にも似た絶望が箱型世界を支配する

白濁したメカニズム
暴力で抑えつけたヴィーナス
飼い殺しの心は倒錯
盗み出した愛情

監獄でかき鳴らす鉄柵のギター
壁一面を血文字の歌詞で埋めた
罵声を歓声に置き換えて
紅い花火で最期を飾ろう

皆様
今日もボクは幸せです。
【永久の旅路】


遠目に見る風景は懐かしく
旅立ちの日、涙が朝日に光る

見送る人々は無く
孤独を連れ添いに彼女は町を後にした

見渡す限り広がる草原は
彼女に世界の広さを教え
遥か彼方にそびえる山脈は
彼女に人の小ささを教えた

未来を夢見て歩き始めた旅路の先には
どんな試練が待っているのだろう
明日のために流す涙など
過去に置き去りにして、ただ前へと進もう

雨の日には水の冷たさを
晴れの日には太陽の暑さを
ただその心に刻みながら

楽しかった日々を思い出さぬ夜は無く
ただひたすらに強さを追い求め
いつしか駆け足になっていた
両足は、既に壊れかけていた

自分は何故ここにいるのか
自分は何故、こんなにも辛い思いをしているのか
全て投げ出せば楽になるだろう
優しかったみんなの笑顔を裏切るとしても?

傷ついた足は、いつの間にか力強さを増し
伏せていた瞳は、ただ前だけを見据え
震えていた両手は、いつか何かを掴めるかもしれないと
そんな希望に届きかけていた

雨の日には水の清らかさを
晴れの日には太陽の暖かさを
穏やかに感じながら

やがて彼女は足を止め
そこを旅の目的地に決めた
寝転がり見上げた星空は
柔らかく微笑んだ彼女だけを照らしていた

彼女は一つだけ、願う
次の朝日を迎えるときも、笑顔でいられますように



††††††††††††††††††



「いいものはそれにとって最速で仕上がる」
とは西尾維新氏の言葉ですが、ぼくも賛同しています。
ぼくは詩を書くとき「気がつけば出来上がっていた」というパターンが多いのですが、この詩はその代表かもしれません。

ぼくの詩はストーリー系と精神内部系の二種類ありますが、ストーリー系で一番気に入っているのがこれですね。
情景が頭の中で次々に浮かび、全く悩まなかったのを覚えています。
【Those Who Fight Further】


They stand up on the ground blown by the Bloody Wind.
The lights in their eyes flash to wear a Enemy.

A strong wall stand on their way they need to through.
They have a Cold Blaze in their heart like a lake.
They raise a Swords of the Determination over their heads.
Oath is a only arm.

Slashed thing is own heart.
They know that, but they fight further.

Trials' violence is increasing more and more.
Wave of Destroy make innocents cry.
If your bodies died,
With a Faith of Plouding Yourselves.

Is this world worth saving ?
Even they don't know the answer, but they fight furher.
They aren't appreciated.
To keep they are themselves, and they fight further.

Those Who Fight Further.

Those Who Fight Further.


〔訳〕
【更に戦う者達】


血風吹き荒ぶ大地に両の足を踏み下ろし
瞳に湛えた光は宿敵を穿たんと閃く

堅牢なる壁が進むべき道に立ちはだかる
湖面のごとき心に冷たき炎を浮かべ
彼らは決意の剣を振りかざした
誓いこそ、唯一つの武器

斬り裂くのは自らの心
それを知ってなお、歩み止めず戦う者達

降りかかる試練は激しさを増してゆく
破壊の波紋は罪無きものに涙を強いる
たとえ我が身が滅びようとも
自らを誇る、信念と共にあれ

救う価値のある世界か否か
それさえも知らず、しかし戦う者達
誰に感謝されることもなく
ただ自分が自分であるために、戦う者達

戦う者達

戦う者達



††††††††††††††††††



FF?のボス戦の曲をボーカル有りにアレンジしたものを作ろうと思いまして、曲を聴きながら歌詞を作ってみました。
英詞なのは何となく雰囲気に合いそうだったから。しかし文法には全く自信がありません。受験から結構経ったもので……。
お題【朝靄を打ち破る日差し】

題名【匣の中の少年】


この狭い世界で生を受けたぼくは
夜の世界にしか生きられない

閉じた匣 ぼくの家
夢さえ見られない、孤独な闇の中
時計の存在しない世界で
誰かが扉を開くのを待っているだけの死骸

みんなの冷たい目が心臓を突き刺した
息苦しくて 息苦しくて 希望を一つ落っことした

風の停止した丘で
きみの姿を探し続けているんだ
朽ちた手のひらで雪を溶かしながら
誰かが助けてくれるのを待っているだけの死骸

ぼくの手は短くて
ぼくの声は小さくて
誰にも届かないんだ
誰も気づいてくれないんだ

そんな匣を開けたのは、人ですら無かった。

憂鬱な朝の靄のような、ぼくの諦めを
切り裂いたのは目を灼くような太陽
したり顔で笑うその光の塊は
ぼくを焦がして 焦がして 捨てた

捨てられたぼくは今日も歩く
探すべきものを、探し出すために



††††††††††††††††††



友人と行った即興詩大会で書いたもの。所要時間10分前後。
お題有りで書いたことはあまり無かったけど、結構気に入っていたり。
【暗礁】


もう二度と映らない画面
放射状に割れたディスプレイ 傷の証明

熱帯魚は死にかけて 今日も水面をウロウロ
私が餌を数粒だけ落とせば 我先に群がる
ああ 人間みたいね
誰かを蹴落として生きるケダモノ

引き裂かれたポスターの顔 私を見つめたまま
嘲笑うように 笑みを浮かべて
耳の奥で 耳をすませば
また私を嫌う人達の声がする

これで三枚目の剃刀
次はどこを切ろうか

月が遠い遠いところから 私を眺めている
面白そうに 私の心を暴くのかしら
夢は食い尽くした
希望は踏み潰した
私だけのお城に残ったのは 埃と瓦礫だけ

私はきっと透明で、誰にも見えない
私はきっと空洞で、誰にも感じられない
眠りから覚めたら深い水の底にいて
深海魚のようにやがて目を失うでしょう

赤い模様のついた この白いワンピースが好き
貴方を一番近くに感じられる服だから
【君ヲ嗤フ唄。】


毒は適量
被害は妄想
空白は純然たる空白

右手は暴走
左手は捏造
眠りは昏睡の相似形

ああああああああああ!
ああああああああああ!
ああああああああああ!
ああああああああああ!

苦界は幻想
淫らな空想
エンジンは虚ろに回転

不良は暴行
主婦は逃走
スリルは夢のお薬ですカ?

君は下らない
君はつまらない
君はどうしようもない
僕は死ねばいい

君は興味が無い
君はどうでもいい
君は取るに足らない
僕は夢も見ない

あー あー あー あー 
皆様皆皆様、踊らされるのは楽しいですカ?
刃物振り回して満足ですカ?
生きるのは退屈ですカ?
ごちゃごちゃ言ったら楽になりますカ?
世界の中心はアナタですカ?
褒められたいですカ?
慰めてほしくてたまらないですカ?
一から千まで人任せですカ?
凄いヤツだと思われたいですカ?

いえいえ、純粋な興味なんですヨ。
笑うなんてとんでもなイ!

……………………。

あっはははははははは
あははははははははは!

お前ら全員胎児からやり直せ!
【匣庭】


余計なことは何も考えない
集まれば崩れるから 散らかしたまま
心なんて捨てておけばいい
願うから 裏切りがそこにある

僕には夢があった
大切な誰かと二人で
大切な時間を過ごす夢
けれど僕は、それを壊した

望まなければ いいだけの話

少しズレている
少しズレていたから
歩いているうちに、バラバラになった
敷かれたレールを辿りたかった
用意された人生でも構わなかった
一人で歩くくらいなら

きっと 覚えていないくらいの昔
何か大事なものを落としたのだろう
探し続けているけれど
誰かが隠してしまったのかもしれない

遠いんだ
遠すぎるから 夢

世界は僕を滑り続けるから
理解を得ることなんてとうに諦めている

ぼくはこの限定された空間で
隔離された庭の片隅で
誰も会いに来ない部屋で
灰色に染まる病室で

誰にも開かれない匣の中で
なるべく迷惑をかけないように、息を潜めている

夢見ることを
夢見ながら
【夕暮れ街の詩】


濃いスープは苦いから 毒の水で薄めるんだ
右手のスプーンで、きみの心をかき混ぜよう

力いっぱい転んだら 青い血が吹き出した
張り巡らせた導火線が 秒読みを始めるよ
空席はいつも満員 見間違うぼくは変な人
夢から覚めたら、また無理に眠ろう

暮れる世界に唾を吐けば
評論家が殺しに来るよ
そして役者の大統領が
大成功にほくそ笑むんだ

幽霊は街に溢れてる ぐちゃぐちゃの人達
心臓を引きずって歩く女の子は笑ってた
フリークスのサーカスはパレードをやめない
いつか地面が無くなってしまうまで

このグラスからぼくは いつかこぼれて
誰かの手の平に眠れるのかな
安心と不安の波が心地良くて
きっと二度と 目を覚まさないだろう

冷たい雪が頬に落ちる頃
路地裏でツメタイぼくがきみと出会う

大丈夫、まだ笑えるから
きっと
【慰雨】


行き詰まってしまった人は 雨に打たれればいい
頑張りすぎた人も 頭を冷やしてもらうといい
雨はきっと許してくれる
自分を可哀相だと思いたい弱さを
仮面を被り続ける臆病さを
きっと許してくれる

少年は 優等生であり続けるために
今日も頭の良い振りをする
住む場所を変えたときには
嫌われないように 優しい人の振りをした

一つの期待は 一つの鎖
強く在ることだけが 自分の意味

彼は心を飾ることが得意で
それは綺麗にホントウを隠す
悟られればきっと壊れる
だから彼は壁を張り巡らせる

自分は恵まれている
その事実が何よりの重荷
夢も希望もある
才能も力もある
住む場所もある
食うものもある
着る衣服もある

では、何が足りないのか

強く在れ
苦しみなど 他人に気取られないほどに
悲しみなど 飲み込めるほどに
悩みなど 簡単に蹴飛ばせるほどに
痛みなど 感じさせないほどに
自分は恵まれているのだから

運一つで成り上がった虚構の天才は
誰にも理解されない劣等感を背負い続けた

彼は何より、誰かに同情されたくて
壊れることも出来ず ただ前に進むだけ

そんな彼に、冷たい雨は降りそそぐ

雨は全てを理解しているかのように 彼に応え
包み込むように 撫でていく
そんなに急ぐ必要は無い
そんなに強くなくていい
語りかけるように 雨は彼の傷を洗う

明日には 忘れているだろう
けれど今はこの冷たさに 安らぎを覚える

世界はこの瞬間だけ、彼の味方だった。
【至天楼閣、風堕つ都】


響くサイレンと鐘の音が
右手を曇らせる
死体に咲く花を愛でる夢
遠い 遠い 過去の 死骸

血流
星が回すルーレットを読んで
魔術師達は未来を凍らせた
あやかしは地に堕ちて
白虎玄武は涙を流す

風の止まった空の下
空転回廊 失意の従属を果たせ
産声をかき消した排気音
世界は歯車で出来ていた

悦に下れ 狗よ
土蜘蛛は鉄の味を喜ぶだろう
酔い痴れた虚ろ 欠伸に飲まれ
両目はまた退屈を写し取る

僕という罪
君という罰
二人揃えば、辻褄も合うだろう

そんな理由
ボクが壊したワケ
【カラ夢ノ理】


あぁ 尽きせぬ浅寝を恨みつつ
化生の苦界に目覚めた私は狗

相槌も打てない身体
そんな君は春をけらケラ嗤う
小鳥の両目を潰してやったと
息を巻く愚者を尻目に

ソトガワは偽の夢を宿し
花を喰って満足げに自害した

姦計、腐って零を結び
背徳は神聖を裏に裏に裏に

君と私を重ねた影遊び
夕日は免罪のように微笑み
世界に紅い紅い血を流す
流れ出る色は裏切りの証

「私は知っていル
ただ彼の目玉が欲しかったのデショウ?
けれど惜しい実に惜しい

私は狗ではなく狼だったのサ」
【FINAL DRAG BLASTER】


異物街道 鉄式は混交の綾目にて
暴発衝動 反転眼が苦しげに笑んだ
醜悪雷同 月世界じみた心象
検閲不動 真心をきみに、銃と一緒に贈り返そう

黒い青空を睨めば
圧搾機に心が飲まれていく
身だしなみを整えてから
バール片手に窓を割れ

君の心が遠いから
喧嘩を売ってやったのさ
君の視界が狭いから
目玉を抉り出したんだ ××××!

冷凍して保存した血液
飲み干して喉を穢したら
君の肋骨を並べることにしよう
日が暮れるまで
【コスモメモリー。】


《そこから先は何が見えるの?》
僕にはまだ、手が届かないから。

「絵画のような、綺麗な景色だね」
逆説的だと、僕は思わず笑った。
風は二人の間を、悪戯のようにすり抜けて
僕は寂しい距離を思い知った。

月の海を想像してみればいい。
僕の未来がわかるから。
すくい上げた砂が指の隙間から落ちて
それをきっと僕は、記憶と重ねてしまう。

夜の詩を作れば、君はくだらないと言った。
朝の詩を作れば、拙いと君は微笑むんだろう。

いつか別れを知ったあの時から、今日まで。
少しずつ、別れてきたのかもしれない。
だからこそ、せめて壊さないように、
想いは夕日にだけ告白した。

焼き増しの日々が積み重なってアルバムになる。
君の笑顔なら、何枚あっても足りないくらい。
いつか僕が忘れても、星がきっと二人を覚えてる。
だから心配なんていらない。
笑って手を振ろう。
願いを込めた、夢のためのコスモメモリー。

心の隙間は想い出で埋めてしまおう。
きっとそれが明日の足になるから。

君と僕とを繋ぐのは、きっといつかのコスモメモリー。
【バブルボブル・ミックスジュースファンブル】


陽だまりで死んでいた蝶を、汚い水で洗い流して
ぼくは右目を左手に持ったまま君の街を望む
ピストルは柔らかすぎてぐんにゃりとろけたまま
弾丸を吐き出して、明日の人数を減らし続けた

黄色い空を睨んで、ぼくは足を失った
ままごとは限界で、縛り付けるのが怖いんだ
大丈夫だよと君は言うけれど
君にわかるのはぼくの半分だけなんだ

こじ開けられた傷口は
また白い体液に溺れていく
痛みを吐き出して、すっきりしたと思ったら
内臓まで全部吐いてしまったよ

大事はものは一つもいらないから
どうでもいいおクスリを下さい

ふわふわ笑うお月様を見てぼくも笑う
でも食い違った笑顔はどうしても治せなくて
ユメを語る夢の中でぼくは夢中になって
大好きな君を何度も殺す

どう足掻いたって手に入らないことは
子宮の中から知っていたんだ
ねえ、ぼくの耳はどこに捨てたの?
教えてよ、自称“愛してる”

爆弾が喉を通り抜け
お腹の中でスイッチが入る
カウントアップ開死、ぼくは絶望して
増える数字に寿命を重ねた

蒼い鳥は撃たれた
黒い鳥が笑んだ
【ミッドナイト・フォーミュラー】


誰もその事実を認めない
わかりきったこと わかりきったこと

ぼくらのマチは敗北に歪んで
砂粒がゆっくりと零れ落ちていく
見て見ぬ振りが得意な友達は
今日も死体を踏んで歩く

鏡で包まれた部屋に置き去り
皆、そんな世界で生きている
自分だけが見えれば幸せ
他人の姿さえ、自分の価値で判断しよう

差し伸べた手を振り払われる
それが怖くて誰も助けない
だけど誰も助けてくれないと
冷たい冷たいと喚いて見せるんだ

星は回っている
そんな当たり前のことだって借り物
君とぼくの見る景色は違っても
「同じだよね」なんて言って、笑い合うしかない

いつか鏡がガラスに変わったら
ぼくらはきっと気が狂う

比の破綻した歯車を
無理矢理噛ませて生きていく
太陽は今日も昇るけど
君のは青い
ぼくのは黒い
青も黒も、言葉にすれば同じ色

そんな公式
世界は式で出来ていた。
【Will o' the wisp】


私を誘う影は 貴方なの? Will o' the wisp
蒼い世界を夢見てた 永遠は もう

指先から溶けていく 太陽は熱過ぎて
灰になった私は 風に吹き消えるだけ
星の息吹にくるまれて眠りたいのに
喧騒と排気ガスが 心を曇らせたまま

揺れる 揺れる 揺れたままで
遊ぶ 遊ぶ 廃墟の中
ひとつ ふたつ 命を灯し
街は夜に飲まれていく

私を誘う影は 貴方なの? Will o' the wisp
狭い殻を抜け出して 飛び立ちたい
私の手を取るのは 貴方なの? Will o' the wisp
逃げ出せるのなら 行き先は地獄でも構わない

夕暮れの光は 木々の葉を染め
染まることの出来ない 私を睨んでいた
傷を忘れられる場所で眠りたいのに
時計と彼の声が 踏み出すことを許さない

揺れる 揺れる 揺れたままで
踊る 踊る 空虚の中
ひとつ ふたつ 心の傷
螺旋をただ落ちていく

私を誘う影は 貴方なの? Will o' the wisp
蒼い世界を夢見てた 永遠は もう
私を殺す彼は 救われるの? Will o' the wisp
楽園の鍵はまだ 見つからないまま

私の欠片を 落とした場所を歩いていく
また次のステージで 見つけられるかな
【Virtual Scar】


私は粒子に沈む鳥
ズタズタの翼を精一杯動かす

この救われない仮想現実の中で
この報われない仮想現実の中で

伸ばした指先に 纏わりつく汚い声
脂ぎった口元が、怠惰を賞賛している
分裂した世界にたくさんの目を持って
私は今、私の中にいる

暗い匣の中で、誰かの言葉を遮断する
いらないもの いらないもの
誰にも触れられたくないから
誰にも触れられない 赤子

他人のいる世界に溶け込めないのを
他人が悪いからと嘆いてみた
だけど私を繋ぐ回路は
確かに世界と接続されていた

ああ この逃げられない檻の中で
私は何度、自殺するのでしょう
綺麗なままでいたいのに
私がそれを許さない

透き通った風景を いつまでも好きでいたい
けれどまた 私はこの深い傷を守るように抱いて眠る

まるで大切な印のように
まるで大切な証のように
【Air-Real】


透明な白は黒を裏切った
夢語りの無い世界で
どんなに遠くを眺めてみても
退屈は消えてくれないよ

淡い月光が揺らいで死んだ
孤独は愉快さに飲まれた
時の流れは緩やか過ぎて
泣くことさえ許してくれない

もう飽きた 大嫌いだ
メロディは 見えないままだ
ステージに 昇るとほら
嫌な目が ぼくを撫でた

どこまでも 世界を堕ちて回る
光の渦に取り込まれてく
吐き出した嘘も 綺麗な星空も
みんな一つの 粒子になった

君が泣いていた ぼくは笑った
そんな腐った心だけど
いつまでも両目は赤いままで
擦り切れた靴底を鳴らす

飛行機は 遠くなった
心臓は 音を止めた
仲間達は 綺麗に笑った
燻る想いは フラスコの中

どこまでも 世界を堕ちて回る
虚ろな道を曲がり続ける
抱きしめた傷も 最後の風景も
みんな一つの 粒子になった

時計の針を少し遅くして
優越感に浸ってみた
けれど中身は空っぽのまま
シグナルは青くならない

煙が沁みたから
目を閉じたら笑われた

どこまでも 世界を堕ちて回る
嫌いなものを食べ続ける
シルエットの君も 泣いてるあの猫も
ぼくの中で 一つになった

いつまでも 世界を堕ちて回る
冷たい雨に打たれ続ける
爪の伸びた手も 愛されないぼくも
一つになれない ニセモノだった

最後に一つだけ
夢を見せてください
【暗号】


とても静かだから、耳鳴りが止まない
汚すぎて拭き取った
視界から、綺麗なものも消えてしまった
ぼくの波動は、きみの鼓動と噛み合わないよ

水に浮かぶ月みたいに
闇夜を跳ねるきみが好き
ちぎれた腕を拾い上げて
もう一度贈ろう

時計の針は、鋭すぎて
心に深く突き刺さる
手首の傷は、やっぱり消えてくれなくて
今日もまた、きみの首筋に噛み付こう

隣に座るのは誰?
そんなことさえわからない世界で
必死に探し続けた答えに
納得できるわけなんてなくて

だからぼくは今夜もひとり
舌を切り落としてしまおう
言葉なんていらない
どうせあったって通じないんだから

ああ 水面は 透明で 透明で
波紋を少しだけ残したまま
きみの言葉を
ぼくの言葉を

渦の中に溶かしてしまう

少しの悪意さえ無く
ただ機械的に

これが未来のぼくらなんだ
【黒い穴】


吐き気が止まない
君に開いた黒い穴
覗いても何も見えなくて
ぼくはとても不安になる

過ごした時間は長く
笑い合ったこともたくさんあった
けれどやっぱりぼくは不良品で
他人に穴が 開いて見えるんだ

たとえるなら壊れた玩具
叩いても叩いても動かない
たとえるなら電池切れの玩具
交換しないと役に立たない
それはぼく

氷みたいな君の視線
ぼくは汚い汗をかく
頭を抱えてみても
膝を抱えてみても
君と繋がるラインが見つけられなくて

不安は恐怖に変わり
憂鬱は拒絶に変わった
右手にはナイフ
左手には聖書

夜の街に吸い込まれていく人々
彼らはなぜ、普通の顔で暮らせるのだろう
足音が嫌い
人の匂いが嫌い
頭痛が消えない

この 人が増えすぎた世界では
ぼくの言葉がすり替わる
麻酔された脳髄に、洗脳された心
ゆっくりと死んでいく世界で、誰もわからなくなる

君の穴が大きくなる
ぼくの居場所は狭くなっていく

ある日鏡を見て気づく
ああ
そうか


ぼくの目には、大きな穴が開いていた。
【液体。】


流れ流されてここまできた
醜い自分を許したままで
怠惰なぼくは弱さなんて
否定できずにただ 虚ろな目で

液体をひたすら 排出するだけの 異物

溺れていく自分を見下ろして
他人事のように笑った
化膿した傷口は毒に揺れて
酸欠のぼくは水面を目指す

足跡を君の背中につけよう
夢であれば醒めるから
星に願いを 呟いてみても
あの星は遠すぎて
願いが届くまで何光年だろう

石筍のようなビルの狭間で
きみとぼくは出会うだろう
揺らめく陽炎のように
不安定な自分を心に隠して

巻き戻したい記憶と、
再生できない記憶が、
洗い流されていくよ。
夢にまでみた風景と、
夢にも思わない悪夢。
ぎりぎりの淵に立ち、
遥かな崖下を見下し、
自分は生きていると、
喉が潰れるまで叫び、
血も涙も唾液も流し、
弱さを泣き叫んだ後、
ぼくは思い出したように、引き返した。

明日は踏みとどまれるだろうか
その保証は無いまま、歩き続ける
【残像に沈む青。】


沈む西日を背中に感じて
ぼくは感情を言葉に変える
傷に沁みるあなたの声を
閉じた心で聴いていた

幕は上がり 人は笑って
世界は消えて 一人になった

どこまで行けば救われるのだろう
ぼくの声はいつまでも雑音のままで
あの日の絶望から逃げ出した夜
ぼくは確かに死んでいた

冷たい水を頭に浴びて
ぼくは憂鬱を欠伸に変える
見たくない景色は消えなくて
閉じた目の まぶたの裏側

夢は終わり ぼくは沈んで
記憶は途切れ 一人になった

どこまで行けば笑えるのだろう
ぼくの夢はいつまでも夢のままで
逃げていく虹を掴めなかった朝
ぼくは確かに泣いていた

傷口から染み出した毒を
飲み干せば近づけるだろうか
包帯だらけ
オイル切れの体で
垣間見た奈落の果てに

光が

光があったから

ぼくはそこへ向かう

あの日の心を刻みつけたままで!

どこまで行けば救われるのだろう
そんな言葉はもういらないのかもしれない
遠い日に心に描いた風景を
ぼくは確かに覚えている

どこまで行っても救われないのなら
ここに確かにいる、自分を救ってやろう
この世界の果て
この幻想の果てに
夢じゃない未来があるのなら

傷は、癒える。
【赤い星屑】


音の無いヘッドフォンから、流れる孤独を聴く。
夢の足跡を上手に辿れなくて、遠い日を懐かしんだ。
退屈な日常に憧れて、もう戻れない日々を泣く。
ああ、ぼくは、独り、なんだと。

あの景色が両手にある限り、
ぼくは歩き続けられると、そう思っていた。
だけど多すぎる人の波に、何もかも失くしてしまう。
落し物は見つからない。

ぼくが間違ったあの日から、君の姿が見えないんだ。
迷路みたいなビルの隙間を探しても、
コンクリートは硬いままで、ぼくを助けてくれなかった。
誰もいない街で、ぼくは君の名を叫んだ。

神様がくれたあの日々を、ぼくは忘れない。
たとえどれだけ、ぼくの隙間を闇が埋めようとも。
だから小さな翼をください。
次に転んだら、きっとぼくは壊れてしまうから。

誰にも届かない声で。
誰にも響かない声で。
歌い続けるぼくを、みんなが笑い飛ばすんだ。
ぼくは強くなれない出来損ない。
だから今日も歌を歌う。

もういない君に、聴いて欲しかったから。

月が見える草原で、ぼくは煙草に火を点ける。
この赤い光は、夜空の星より目立つだろう?
地上に堕ちた、この小さな赤い星屑が目印。
ぼくは、ここにいるよ。

だから。
どうかぼくを、見つけてください。
ぼくが君を、忘れてしまう前に。
夢が夢で終わる前に。

ああ。
今夜はとても、いい月だ――。
【月の光と遠い夢】


気がつけば、見知らぬ場所にぼくは立っていた
夕焼け空に咲く花がとても綺麗で
ぼくには似合わないな、と感じた瞬間
これがきみの夢なのだと気づく

皮肉だね、誰もいない道を歩くぼくに
こんな美しい画面を用意するなんて

最後に握った手を離したその時に
引き返せばよかったのかな
だけど見送った彼らの輪の中に
ぼくのための椅子は無かったんだ

きみのいる世界へ行きたかった
きみのいる世界で生きたかった
ぼくの行き先は闇に閉ざされて
自分の涙さえ、音も無く消えてしまう

さよならを告げたあの日
ぼくの影は濃くなった
光を浴びたきみの姿
記憶の中で、目を細めた

気がつけば、見知らぬ場所にぼくは立っていた
夕焼け空を裂く塔がとても綺麗で
あれがきみの住む場所なのだと知った
きみは今も、幸せに笑ってますか?

ぼくは一人であの月を目指すから
思い出の中で、どうか見守ってください

きみのいる世界へ行きたかった
きみのいる世界で生きたかった
ぼくの行き先は闇に閉ざされて
進むべき道さえ、涙で霞んでしまう

きみのいる世界を想いながら
ぼくはこの世界で笑おうと誓う
いつか未来の自分に追いついたとき
胸を張って、過去を誇れるように

月は蒼く蒼く光り
小さくて
頼りなくて
それでも確かにそこにある、ぼくの道標となった
きみの姿を、その裏側に隠しながら
【凶いモノ。】


沈みゆく太陽を殺す。
幻想は、もう聞き飽きた。

修復不可能な領域。
君は僕の目を見ない。
振り上げた刃は、その目的を見失い、
憂鬱だけが、心に残響する。

君の声が届かない、この鏡のような世界で、
仮面の人々を呪いながら、
この耐え難い絶望の雨に、
僕は身を委ねることに、したんだ。

空気の密度は薄く。
夢のように僕を突き飛ばす。
闇はいつも暖かくて。
人間の姿をやめろと、囁く。

僕の中にいるケモノは、
舌なめずりをしながら、時を待つ。
牙は生え揃った。
爪は研ぎ終えた。
傷は焼き潰した。
さあ……懺悔の時間だ。

結局僕は一人きりで、
この荒野のような世界を歩いている。
愛されたいなんて、贅沢は言わない。
ただ生きることを許されたかった。

狩人は、今もあの十字路で待ち構えている。
僕はケモノを潜ませて、そこへ向かう。
殺してやろうか。
生かしてやろうか。
結論は出ないまま、十字路が近づいてくる。

遠い日に。
僕が人だった頃に。
死んでしまった神様に。
この祈りは、届いただろうか。

彼の死体を前にして。
そんな言葉を、ただ呟いていた。

もう帰れない世界が、どうしようもなく愛おしくて。
僕は傷だらけの体を背負い、歩く。

全てが手遅れだとしても。
頬を流れる涙は、きっと優しいから。
【病室のお姫様】


病室のお姫様は僕に笑いかける
綺麗に崩れた顔で僕に話しかけた
“傷一つ無い貴方が許せない
傷だらけの私には、手も届かないから”

愛なんてこれっぽっちも信じてなくて
誰一人信じることが出来なくて
頬を伝うのは血液だけ
もう一つの眼も、もう潰れた

唾液を垂らして夢を見よう
現実は見るに耐えないから
孤独な飛行機に乗り込んで
堕ちる瞬間に目覚めるんだ

ココから逃げ出す羽が無いなら
墜落するしかないのさ

隔離されたお姫様は僕に笑いかける
綺麗に爛れた指で僕を指し示した
“傷一つ無いまま溺れてしまいなさい
この世界が、美しいとでも思ってるのでしょう”

泣き声はいつか叫びに変わり果て
ひび割れた喉を潤す水滴さえ無く
広がる大地も、大きな海も
絶望を歌うステージでしかない

注射器を射ってユメを見よう
真実は見るもおぞましいから
自分そっくりの怪物が吼えて
魂ごと飲み込んでしまうまで

だからそう、僕は君の手をとるんだ
その悪夢から目覚めるそのときまで
いつか僕らがココを愛せたなら
夢よりも幸福な、真実に向かって歩こう

目を開くと、そこにあるのは天井
僕は自分の手を握って泣いていた
【Masquerade】


絶望の音階がその音色を奏でる時
狂った世界の幕が上がる……

for dear もう耐えられないよ
夢のような口付けが俺の心を騒がせる
you stay 俺の腕の中で
いつまでも眠っていて欲しい

ああ 薔薇のように紅い月光の下
呪縛の影が俺を追いかけ続けるんだ
甘美な棘に貫かれながら
そうして君に溺れていく……

この胸に刻まれた十字架と
この背中に生まれた黒き翼
エデンはもう遥かに遠く
深淵にまどろんでいく

美しき森に隠された漆黒の城で君を待つ
血にも似た美酒を用意して
二人のための仮面はもう選んであるよ
華々しき音の洪水に身を委ね

踊ろう 二人だけで
決して真実を見せぬまま
偽りの笑顔で悲しみを騙し合おう
そう それは
幻惑の仮面舞踏会(マスカレード)

深い森を眼下に迎え
悪夢のテラスで羽化した君を眺めよう

毒蛾の鱗粉がその力を失うまで






†††

一昔前のヴィジュアル系、みたいな。
【BLACK RAY】


どうしようもない姿を見かけて
自分の立ち位置を再確認
死体の山から這い出した
僕は夢も希望も吐き出していた

この道はあの場所まで続いているか?
あの場所は本当に いつか夢見た世界なのか?
振り払えない暗闇の中で
切り払えない苦悩に悶えてる

この両目が捉えたお月様
真赤に染まったまま動かないけれど
心拍数は徐々に上昇
さあ夢から醒めたら出かけようか

一度捕まえたのなら離すな
二度と出会えないその機会を
腐りかけの幻想など突き飛ばして
現実という名の夢を歌え、少年!

ああ どんなに眠たくても
眠ったら最後 そこに待つのは悪夢だけさ

心を尖らせ
眼を血走らせ
魂を研いで
全身全霊、この世界に爪を立ててやれ

牙はもう手に入れた
次はお前に噛み付くぜ

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