米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの今は神の民である。

今は神の民である。
1ベテロ2:9-10.

＜以前は神の民ではなかったが、今は神の民であり、以前は神のあわれみとは無関係であったが、今は神のあわれみによって変えられた者たちである。＞（現代訳、1,2:10）

主イエス、キリストの12使徒の中でも頭と目されるペテロがポント。ガラテヤ、カパドキヤ、アジヤ、ビテニヤに＜散って寄留している＞選ばれた人々（1:1）、各地方に住んでいるクリスチャンたちにあてて書いた手紙です。

これらの地方の教会は、ガラテヤの諸教会もエペソ教会もコロサイ教会も、主としてパウロの伝道によって建てられ、育てられていった教会でした。ペテロは、他の人たちによって信仰に導かれたクリスチャンたちに、＜これが神の恵みである＞ことを明らかにし、彼らが味わっている様々な患難の中で、＜この恵みの中に、しっかりと立っていなさい＞と勧め、励ますために、この手紙を書いたのです。（5:12）

＜散って寄留している＞と言う表現は、元來ユダヤ人に対して用いられていましたが、ここではキリスト者に対して用いられています。しかも、この手紙の読者は、大部分が異邦人であったと考えられています。（1:14,2:9-10,4:3-4）彼らは試練にあっていたが、それはローマ帝国全体に及ぶ迫害ではなく、地域的に限定されたものであり、異教社会でキリスト者が忠実に生きようとする時に出会う敵意に基ずくものでした。

手紙のあて先は、今日のトルコの中央部から北部にかけての地域です。信仰のゆえに不当な苦しみを受ける時、彼らの主を最高の模範とすべきであることを強調しています。（2:18以下）＜このように、キリスト肉体において苦しみを受けられたのですから、あなたがたも同じ心構えで自分自身を武装しなさい。肉体において苦しみを受けた人は、罪とかかわりを断ちました＞（4:1）。

この手紙は苦難の中にあるキリスト者を励ますものであるためキリストの苦難が強調されています。パウロは＜死んでしまった者は、罪から解放されているのです＞。このように、あなたがたも、自分は罪に対しては死んだ者であり、神に対してはキリスト、イエスにあって生きた者だと、思いなさい＞（ローマ6:7-11）と言っています。

ベテロは、議論よりも深い体験による静かな喜びが目だっています。キリストの苦難について語るときも、その目撃証人として、その跡を追う気持が全体に満ちています（5:1）。アメーン